翻訳後修飾とは? わかりやすく解説

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ほんやくご‐しゅうしょく〔‐シウシヨク〕【翻訳後修飾】

読み方:ほんやくごしゅうしょく

たんぱく質リボソーム上で伝令RNA翻訳によって合成されたあと、糖鎖リン酸メチル基付加などを受けること。生体内において、たんぱく質機能発現活性調節深く関わっていると考えられている。PTMpost-translational modification)。


翻訳後修飾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/01 02:59 UTC 版)

この略図の下部はインスリンの一次構造の翻訳後修飾である。

翻訳後修飾(ほんやくごしゅうしょく、Post-translational modification、PTM)は、翻訳後のタンパク質化学的な修飾である。これは多くのタンパク質の生合成の後方のステップの1つである。

翻訳後、アミノ酸は、酢酸リン酸、様々な脂質炭水化物のような他の生化学官能基と結合し、化学的特性の変換(例えばシトルリン)、またはジスルフィド結合の形成のような構造変換などを受け、タンパク質の反応の幅を広げる。

また、酵素がタンパク質のN末端からアミノ酸を輸送するか、中央からペプチド結合を切断することもある。例えば、ペプチドホルモンであるインスリンはジスルフィド結合が形成された後に2つに切断され、C-ペプチド(右図の桃色のポリペプチド鎖部分)は結合から切り離される(最終的にジスルフィド結合で2つのポリペプチド鎖が結合したタンパク質が生じる)。

この他の修飾にリン酸化がある。この修飾はタンパク質酵素の作用の活発化と非活発化の調節機構においてよく起こる。

官能基付加

コドンと修飾の付加の一覧。[1]

タンパク質またはペプチドの付加

アミノ酸の化学的性質の変換

構造の変換

修飾の例

出典

  1. ^ Gramatikoff K. in Abgent Catalog (2004-5) p.263
  2. ^ Walker, 2001 [1]
  3. ^ [2]
  4. ^ Malakhova, Oxana A.; Yan, Ming; Malakhov, Michael P.; Yuan, Youzhong; Ritchie, Kenneth J.; Kim, Keun Il; Peterson, Luke F.; Shuai, Ke; and Dong-Er Zhang. (2003).Protein ISGylation modulates the JAK-STAT signaling pathway Genes Dev. 17 (4), 455-460.
  5. ^ Van G. Wilson (Ed.) (2004). Sumoylation: Molecular Biology and Biochemistry Horizon Bioscience. ISBN 0-9545232-8-8

参照項目


翻訳後修飾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/04 18:14 UTC 版)

脱リン酸化」の記事における「翻訳後修飾」の解説

タンパク質脱リン酸化タンパク質性質変化させる機構1つであり、リン酸化されたセリンスレオニン、チロシン残基からリン酸基除去が行われる。その結果酵素活性化不活性化が起こる。タンパク質合成装置の構成要素リン酸化脱リン酸化が行われ、タンパク質合成速度調節される細胞内のシグナル伝達経路も、さまざまなタンパク質連続的なリン酸化脱リン酸化依存している。

※この「翻訳後修飾」の解説は、「脱リン酸化」の解説の一部です。
「翻訳後修飾」を含む「脱リン酸化」の記事については、「脱リン酸化」の概要を参照ください。

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