セリン
セリン
L型で存在する非必須アミノ酸。グリシンとスレオニンから生合成される。また、核酸の原料となるプリンやピリミジン、あるいは他のアミノ酸の生合成にも関与している。

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セリン
セリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 10:08 UTC 版)
セリン | |
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L-セリン
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Serine |
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別称
2-Amino-3-hydroxypropionic acid
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 56-45-1 (L型), 302-84-1 (DL型), 312-84-5 (D型) |
PubChem | 617 (DL型) |
ChemSpider | 5736 (L型) 597 (DL型) |
UNII | 452VLY9402 ![]() |
EC番号 | 206-130-6 |
KEGG | C00065 (L型) C00740 (D型) |
ChEMBL | CHEMBL11298 ![]() |
726 | |
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特性[2] | |
化学式 | C3H7NO3 |
モル質量 | 105.09 g mol−1 |
外観 | white crystals or powder |
密度 | 1.603 g/cm3 (22 °C) |
融点 | 246 °C(分解) |
水への溶解度 | soluble |
酸解離定数 pKa | 2.21 (カルボキシル基), 9.15 (アミノ基)[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
セリン (serine) とはアミノ酸の1つで、アミノ酸の構造の側鎖がヒドロキシメチル基(–CH2OH)になった構造を持つ。Ser あるいは S の略号で表され、IUPAC命名法に従うと 2-アミノ-3-ヒドロキシプロピオン酸である。セリシン(絹糸に含まれる蛋白質の一種)の加水分解物から1865年に初めて単離され、ラテン語で絹を意味する sericum からこの名がついた。構造は1902年に明らかになった。
極性無電荷側鎖アミノ酸に分類され、グリシンなどから作り出せるため非必須アミノ酸である。糖原性を持つ。酵素の活性中心において、求核試薬として機能している場合がある。
存在
- L-セリン
多くの生物において生合成されタンパク質を構成する要素のひとつでもある。
- D-セリン
従来、哺乳類の組織には存在しないと考えられていたが、哺乳類の脳組織に存在する内因性物質であることがわかってきた。[3]
生合成
L-セリン
生体内では、解糖系の中間体である 3-ホスホグリセリン酸から、ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ (EC 1.1.1.95) 、ホスホセリンアミノトランスフェラーゼ (EC 2.6.1.52)、ホスホセリンホスファターゼ (EC 3.1.3.3) の働きにより合成される。
- EC 1.1.1.95 3-phosphoglycerate + NAD+ → 3-phosphohydroxypyruvate + NADH + H+
- EC 2.6.1.52 3-phosphonooxypyruvate + L-glutamate → O-phosphoserine + 2-oxoglutarate
- EC 3.1.3.3 O-phosphoserine + H2O → serine + phosphate
-
グリシンと可逆的に相互変換される関係にある。
機能
プリン、ピリミジン、システイン、(バクテリアでは)トリプトファンなどの生合成に関与するため、代謝において重要である。
酵素の部分構造に含まれ重要な役割を果たす。キモトリプシン、トリプシンなど多くの酵素の活性中心に存在することが示されている。いわゆる神経ガスや殺虫剤はアセチルコリンエステラーゼの活性中心のセリン残基に結合し、酵素反応を阻害することによって毒性を発揮することが知られている。神経伝達物質であるアセチルコリンがその役目を終えたあと、アセチルコリンエステラーゼがすぐに破壊して活性を失わせるが、これが作用しないと過剰のアセチルコリンが蓄積することになり、痙攣などの発作を誘発して死に至らしめる。
蛋白質の構成要素としては、側鎖のヒドロキシ基によってグリコシド結合を形成するという特徴を持つ。これは糖尿病の症状を説明する際に必要となることがある。真核生物におけるシグナル伝達の際にキナーゼによってリン酸化される3種のアミノ酸残基の1つである。リン酸化されたセリン残基はホスホセリンとよばれる。セリンプロテアーゼは典型的なタンパク質分解酵素である。
出典
- ^ Dawson, R.M.C., et al., Data for Biochemical Research, Oxford, Clarendon Press, 1959.
- ^ Weast, Robert C., ed. (1981), CRC Handbook of Chemistry and Physics (62nd ed.), Boca Raton, FL: CRC Press, p. C-512, ISBN 0-8493-0462-8.
- ^ “脳の内在性D-セリンの代謝・機能と精神神経疾患における意義”. 生化学 80 (4): 267-268. (2008).
関連項目
外部リンク
- セリン - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
セリン
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「ドラゴンラージャの登場人物一覧」の記事における「セリン」の解説
ユスネの兄。顔はひげで覆われていて、身長は約4キュビット。「十二人の宿」の料理担当。
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「セリン」の例文・使い方・用例・文例
- セリンは美肌に効果があると期待されている。
- ニトログリセリンを医学用に用いる
- アップセリングで売り上げ拡大に成功した。
- クロスセリングの概念は多様なビジネスシーンで見ることができる。
- マスセリングは対個人販売ほど柔軟ではないが、ターゲット市場が大きい場合、費用が少なくすむ可能性がある。
- フェミニストカウンセリングを一言で説明するなら、女性の視点にたったカウンセリングということになるでしょうか。
- 彼はカウンセリングの権威のように振舞っているが, 実は聞きかじった程度しか知らない.
- ピッチャーが投球前に異物(唾液やワセリン)をボールに塗りつける違法な投球
- ニトログリセリンは、グリセリンを硝酸処理することによって得られる
- グリセリンゼラチンは多くの軟膏にベースとして使用される
- ニトログリセリンを持つ綿火薬の混合
- アセトンで溶解され、乾かされ、茶色のコードで押出加工された起爆性粉(ニトログリセリン、綿火薬およびワセリン)
- 木材パルプに浸したニトログリセリンに感応する硝酸エステルを含む爆薬
- ニトログリセリンが木材パルプの基とナトリウムまたは硝酸カリウムにおいて吸収されるダイナマイトのタイプ
- 狭心症の治療の冠状血管拡張神経として使用されるニトログリセリンの商品名
- 商標登録されたワセリン
- 職業の機会に関するカウンセリング
- 夫婦間の問題と不和に関するカウンセリング
- 酢酸とグリセリンが一緒に加熱されるとき形成される3つの液体酢酸塩のいずれも
- ゼラチン、グリセリン、水からできるゼラチン質の製剤
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