糖原性アミノ酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 08:59 UTC 版)

糖原性アミノ酸(とうげんせいアミノさん、Glucogenic amino acid)とは、脱アミノ化(アミノ基転移による場合を含む)を受けた後、炭素骨格が糖新生に用いられるアミノ酸のことである[1][信頼性要検証]。クエン酸回路の中間体であるオキサロ酢酸から解糖系(糖新生系)を経由して、グルコースに転換されうるアミノ酸のことである。オキサロ酢酸は、ホスホエノールピルビン酸を経由して糖新生に利用される[2][信頼性要検証]。
ホスホエノールピルビン酸は、オキサロ酢酸の脱炭酸によって生じ、1分子のGTPを加水分解する。この反応はホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼによって触媒され、糖新生の律速段階となる[3]。
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GTP + オキサロ酢酸
糖新生 (茶:糖原性、緑:ケト原性、紫:両方) 糖原性アミノ酸を以下に示す[5][信頼性要検証]。
- ピルビン酸からオキサロ酢酸になり糖新生に入るもの
- プロピオン酸等からスクシニルCoA(コハク酸の誘導体)になりクエン酸回路のオキサロ酢酸から糖新生に入るもの
- オキサロ酢酸になり糖新生に入るもの
- α-ケトグルタル酸になりクエン酸回路のオキサロ酢酸から糖新生に入るもの
- フマル酸になりクエン酸回路のオキサロ酢酸から糖新生に入るもの
オキサロ酢酸のミトコンドリアの内膜の通過
オキサロ酢酸はそのままではミトコンドリアの内膜を通過できないので、ミトコンドリアから細胞質へのホスホエノールピルビン酸の輸送は、リンゴ酸/ホスホエノールピルビン酸シャトルによって調停される。
そして、オキサロ酢酸がミトコンドリアから出るためにリンゴ酸デヒドロゲナーゼによってリンゴ酸に還元され、リンゴ酸としてミトコンドリア内膜を通過する。ミトコンドリア外の細胞質で再びリンゴ酸デヒドロゲナーゼによってオキサロ酢酸に酸化され、最終的にはホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)によってホスホエノールピルビン酸に変換される。全体的にこの反応のギブズエネルギーの総和は⊿G'゜=0.9 kJ/molである。
- (ミトコンドリア内)
段階1:ピルビン酸+HCO−
3+ATP → オキザロ酢酸+ADP+Pi- ピルビン酸カルボキシラーゼにより進む。
段階2:オキザロ酢酸
脂肪族 | |
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芳香族 | |
極性なし | |
正電荷 (pKa) | |
負電荷 (pKa) |
固有名詞の分類
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