リンゴ酸とは? わかりやすく解説

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りんご‐さん【林×檎酸】

読み方:りんごさん

有機酸の一。リンゴ・ブドウなどの果実中に多く存在無色針状結晶潮解性がある。生体内ではトリカルボン酸回路一員で、フマル酸から生成しオキサロ酢酸となる。清涼飲料水酸味使用分子式C4H6O5


リンゴ酸

英訳・(英)同義/類義語:malate

TCAサイクル含まれる2個のカルボキシル基を持つ有機酸で、NAD補酵素としてオキザロ酢酸との間で酸化還元反応が行われる。COOH(CHOH)CH2COOH

リンゴ酸

果物中に含まれる有機酸で、特にリンゴ多く含くまれており、酸味料として使用されるクエン酸はやや渋味のある酸味酒石酸は刺激のある酸味コハク酸旨味のある酸味であるのに対して、リンゴ酸はあっさりした酸味特徴

リンゴ酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 09:53 UTC 版)

リンゴ酸林檎酸、リンゴさん、malic acid)とは、ヒドロキシ酸に分類される有機化合物の一種。オキシコハク酸ともいう。リンゴ酸の和名は、リンゴから見つかったことに由来する。IUPAC置換命名法では 2-ヒドロキシブタン二酸 (2-hydroxybutanedioic acid) と表される。2位に光学中心を持ち、リンゴに多く含まれる異性体は (S)-(-)-L体 である。0.1% 水溶液の pH は 2.82。 リンゴ酸は2つの光学活性形態とラセミ混合物として存在する。ヨーロッパとアメリカで商業的に生産されている合成材料はラセミ混合物であり、リンゴや多くの他の果物や植物で発見されている天然材料は左回りである[2]


注釈

  1. ^ 1981年に日本の特許(特開昭56-097248)でクエン酸リンゴ酸カルシウムが比較的溶解しやすい事が示されてから、その構成比率(カルシウム:クエン酸:リンゴ酸のモル比5:2:2等)についての調整が行われつつ現在に至っている。

出典

  1. ^ chemBlink Online Database of Chemicals from Around the World
  2. ^ Malic acid”. 2023年6月19日閲覧。
  3. ^ サボテンの秘密(形態・生理的特徴) 堀部研究室(園芸学研究室)”. 中部大学(www3.chubu.ac.jp). 2024年3月25日閲覧。
  4. ^ Bjornar Hassel, Anders Brathe and Dirk Petersen (July 2002). “Cerebral dicarboxylate transport and metabolism studied with isotopically labelled fumarate, malate and malonate”. Journal of Neurochemistry 82 (2): 410-419. doi:10.1046/j.1471-4159.2002.00986.x. https://doi.org/10.1046/j.1471-4159.2002.00986.x 2020年8月24日閲覧。. 
  5. ^ “Malic acid supplementation increases urinary citrate excretion and urinary pH: implications for the potential treatment of calcium oxalate stone disease”. Journal of endourology 28 (2). (2014). doi:10.1089/end.2013.0477. PMID 24059642. 
  6. ^ The Origin of the Names Malic, Maleic, and Malonic Acid Jensen, William B. J. Chem. Educ. 2007, 84, 924. Abstract
  7. ^ "Methods For Analysis of Musts and Wines", Ough and Amerine, John Wiley and Sons, 2nd Edition, 1988, page 67
  8. ^ UK Food Standards Agency: Current EU approved additives and their E Numbers”. 2011年10月27日閲覧。
  9. ^ US Food and Drug Administration: Listing of Food Additives Status Part II”. 2011年10月27日閲覧。
  10. ^ Australia New Zealand Food Standards CodeStandard 1.2.4 - Labelling of ingredients”. 2011年10月27日閲覧。
  11. ^ Karlheinz Miltenberger "Hydroxycarboxylic Acids, Aliphatic" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,2005, Wiley-VCH, Weinheim. doi:10.1002/14356007.a13 507
  12. ^ Richard H. Wiley and Newton R. Smith (1963). "Coumalic acid". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 4, p. 201


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リンゴ酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 08:45 UTC 版)

ワインの酸」の記事における「リンゴ酸」の解説

リンゴ酸は、酒石とともにワインブドウ含まれる主要な酸の1つである。この前物質はほぼ全ての果物含まれるが、青リンゴに最も多く含まれワイン風味に最も反映されやすい。その化学構造のため、リンゴ酸はエネルギー伝搬する酵素反応関わることができる。含有量ブドウ種類によって異なりバルベーラカリニャン、シルヴァネール等は多く含む。ブドウ中のリンゴ酸の量は、熟す直前ピークになり、20 g/Lにもなる。熟す段階が進むと、リンゴ酸は呼吸りの過程代謝され、収穫期にはその含有量は、1-9 g/Lまで低下する呼吸によるリンゴ酸の損失は、暖かい時期ほど多い。果実内のリンゴ酸が全て使い尽くされるのは、過熟(老化)の状態である。この損失を補うために、ワイナリー外部から酸を加えることもある。リンゴ酸は、醸造過程マロラクティック発酵によりさらに失われる。この過程では、細菌が多価で酸解離定数の低いリンゴ酸を一価酸解離定数の高い乳酸に変換しその結果ワインpH高くなり、口当たりも変わる。 この過程関与する細菌は、ワイナリー中に天然存在するが、育種した細菌植菌することもある。特にリンゴ酸が過剰なワイン等ではこの発酵有益であるが、シュナン・ブランリースリングでは、ジアセチルバター臭を与え向いていない。一般的に赤ワイン白ワインよりもリンゴ酸が多くマロラクティック発酵が行われることが多い(ただし有名な例外として、シャルドネオークマロラクティック発酵される)。

※この「リンゴ酸」の解説は、「ワインの酸」の解説の一部です。
「リンゴ酸」を含む「ワインの酸」の記事については、「ワインの酸」の概要を参照ください。

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