アントワーヌ・ラヴォアジエとは? わかりやすく解説

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アントワーヌ・ラヴォアジエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/28 13:55 UTC 版)

アントワーヌ=ローラン・ド・ラヴォアジエフランス語: Antoine-Laurent de Lavoisier[1]1743年8月26日 - 1794年5月8日)はフランス王国パリ出身の化学者である。質量保存の法則の発見、酸素命名フロギストン説の打破などの功績から「近代化学の父」と称される[2][3][4][5][6][7]。裕福な出自から貴族となったが、当時のフランス革命の動乱に翻弄され落命した。


  1. ^ 日本語に訳されるにあたっては他に、ラボアジェ、ラヴワジエ、ラボアジエ等とも表記される。発音記号で表記すると [ɑ̃twan lɔʁɑ̃ də lavwazje]となる。
  2. ^ a b ドイツ思想家フリードリヒ・エンゲルスはその著書『自然の弁証法』で、「「近代化学の父」と呼ぶ人物にはジョン・ドルトンが相応しい」としている。
  3. ^ a b c d e f g h i 世界大百科事典 1972, p. 246.
  4. ^ a b c d ラボアジエとは - コトバンク、2013年3月27日閲覧。
  5. ^ a b c d ロイド 2012, p. 411.
  6. ^ a b c d グランド現代百科事典 1983, p. 352.
  7. ^ a b c 世界文化大百科事典 1971, p. 8.
  8. ^ 大宮 2005, p. 42.
  9. ^ 臺、鈴木 2008, p. 184.
  10. ^ a b c d e 万有百科大事典 1974, p. 642.
  11. ^ ただし、この命名の背景には、酸素の混同があったとされる。
  12. ^ Kuhn 1996, pp. 53–60; Schofield 2004, pp. 112–13
  13. ^ a b 桜井 2009, p. 65.
  14. ^ ただし、論文等の著書・著作での発表はプリーストリーよりも後である。
  15. ^ あえて訳せば、元素単体と解せる。
  16. ^ ここでいう「名前のある元素」には、元素の系統名のみしか名前がない元素は含んでいない。
  17. ^ 原子の構造と核分裂 - 原子力発電 | 電気事業連合会”. 電気事業連合会. 2023年10月20日閲覧。
  18. ^ TBS. “元素って何?”. TBSテレビ. 2023年10月20日閲覧。
  19. ^ 単体が酸化した酸化物も含めるなら31種
  20. ^ 光は現代化学の元素でこそないが、標準模型においては基本粒子光子)である。ただしもちろん、ラヴォアジエの時代には素粒子物理学はおろか量子力学もまだない。
  21. ^ 燃焼反応の理解を大きく前進させたラヴォアジエであるが、「熱の正体」は「物質」的なものであるとの古代以来の四元素以来の観念は脱却できなかった。この点で人類は、19世紀の熱力学の発展まで待たねばならなかった。
  22. ^ a b c 万有百科大事典 1974, p. 641.
  23. ^ ゲタールは、それ以前からラヴォアジエ家と親交があったとされる。
  24. ^ a b 廣田 2013, p. 33.
  25. ^ 同説においては、水も土もそれぞれ基本元素のひとつである。
  26. ^ ここでのペリカンはペリカンではなく、形が鳥のペリカンに似ていることから「ペリカン」と名付けられた蒸留器のことを指す。
  27. ^ コリン・ウィルソン (1989年6月30日). 世界不思議百科. 青土社. p. 15ページ 
  28. ^ 自身の資産は別途に有利に運用しようと考えていたとされる。
  29. ^ a b 徴税請負人は、市民から税金を取り立て国王に引き渡す職である。取り立て行為に対する報酬として高い収入を得られた。しばしば市民を過剰に経済的に苦しめたため、専制的な王の手先・共犯者であるとして、当時の市民からは憎まれていた職業であった。
  30. ^ 小山 2013, p. 66.
  31. ^ 小山 2013, p. 67.
  32. ^ 川島, 慶子 (2006), “ラヴワジエ夫人:化学革命の女神か?” (PDF), サイエンスネット (数研出版) (26): 6-9, http://www.chart.co.jp/subject/rika/scnet/26/Sc26_2.pdf 2011年2月4日閲覧。 
  33. ^ a b 参考文献欄『ラルース 図説 世界史人物百科』Ⅱ 460ページ
  34. ^ 硝石は農業の副産物として得ることができる。
  35. ^ a b c 廣田 2013, p. 29.
  36. ^ 廣田 2013, p. 28.
  37. ^ 注 - 水銀を12日間加熱した
  38. ^ 一部の物質について、燃焼によって酸素と結びついて酸が生じるのは事実であるが、これは必ずしもすべての物質には当てはまらない。
  39. ^ スウェーデンの化学者で薬学者カール・ヴィルヘルム・シェーレは、1773年頃(ラヴォアジエより先)にその物質をすでに発見しており、彼は「傷んだ空気」と呼んでいたとされる。しかしながら、この発見は未発表のものであった。
  40. ^ ただし、そのリストにはカロリック熱素)や酸化物等の元素でないものも含まれている
  41. ^ Traité élémentaire de chimie, p.192。[1]  [2]
  42. ^ 万有百科大事典 1974, p. 643.
  43. ^ 桜井 2009, p. 57.
  44. ^ 大日本百科事典 1971, p. 424.
  45. ^ あるいは、「水と有害物質タバコに混入した」との架空の罪も含まれたとされる。
  46. ^ 定量実験をモットーとするラヴォアジエは、マラーの論文は「実験もせず憶測の内容であったため」として却下したとされる。
  47. ^ a b 但し、マラーは投獄に関与があった可能性までは排除できないが、1793年7月13日に殺害されており、処刑に関与があったとは考えにくい。
  48. ^ No. 728:DEATH OF LAVOISIER、2013年4月14日閲覧。
  49. ^ 斬首 ― 切断された人間の頭部は意識を有するか - X51.ORG、2013年4月14日閲覧。
  50. ^ a b Adams, C. "Triumph of the Straight Dope," Ballantine Books: New York, NY 1999. なお番組で解説した神経外科医のRobert Finkは後の取材に対し、この話は知り合いから聞かされた話であり、話の出所までは確認していなかったと答えている。
  51. ^ a b c Jensen, W. B. "Did Lavoisier Blink?" J. Chem. Educ. 2004, 81 (5) , 629.


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化学の歴史」の記事における「アントワーヌ・ラヴォアジエ」の解説

化学研究文献古代バビロニアエジプト、その他イスラム化後のアラブ人ペルシア人成果引用できるにもかかわらず近代化学が花を咲かせたのは質量保存の法則発見燃焼におけるフロギストン説1783年)に対す反論により『近代化学の父』とみなされたアントワーヌ・ラヴォアジエ以来である。(フロギストン燃焼時に可燃物から放出される不可量物であると想定された。)ミハイル・ロモノーソフ18世紀ロシア化学伝統独自に確立したロモノーソフフロギストン説に異を唱えガス分子運動論先駆けとなった。彼は熱を運動の形態とみなし、物質保存考え方提唱した

※この「アントワーヌ・ラヴォアジエ」の解説は、「化学の歴史」の解説の一部です。
「アントワーヌ・ラヴォアジエ」を含む「化学の歴史」の記事については、「化学の歴史」の概要を参照ください。

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