しぜん‐かがく〔‐クワガク〕【自然科学】
自然科学
自然科学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/19 02:59 UTC 版)
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注釈
- ^ 自然学(physica)。自然科学とは異なり、ここでは自然哲学を指す。近代自然科学の成立の後はこのphysicaという語は指す対象が変わり、物理学を意味するようになった。
- ^ 19世紀まではscienceという言葉には今日的な意味での「科学」というニュアンスはなく(詳しくは科学#近代科学を参照)、今日の自然科学に相当する分野には「自然哲学」(natural philosophy)もしくは「自然学」(physics)という名称がもっぱら使われ、その分野の研究者も自然哲学者、自然学者を自認していたが、自然科学成立の経緯も踏まえて、当時の自然哲学研究も自然科学の一部に含むことが多い。
- ^ 例えば物理学をバックグラウンドとする科学史家などが説明する場合は、天文現象の研究にばかり言及し、他領域を見落としたり無視してしまうことも多い。
- ^ 成果・知識が共有されても、発見した者、プライオリティがある者は社会的には特別な扱いを受け、名誉などを得ることが多い。20世紀に始まったノーベル賞でもプライオリティのある者に対して賞および賞金が与えられている。
- ^ 一部で勘違いしてしまう人がいるので学者による見解についての解説を加えておく。自然科学の記述には英語や日本語などの自然言語および数学が用いられる。自然科学の記述には英語や日本語や数学が必要だが、だからといって、「日本語は自然科学だ」とも「英語は自然科学だ」とも言うべきではないし、また「数学は自然科学だ」とも言うべきではない、という関係になっている。また、社会科学の記述に日本語や数式を用いることがあるが、だからといって「日本語は社会科学だ」とも「数学は社会科学だ」とも言うべきではない。それらの関係に関して、あえて言えば、ガリレオ・ガリレイは「神は数学の言葉で自然という書物を書いた」とは言った[7]。ここでもガリレオはあくまで「数学の言葉で」と言っているのであって、数学は言語だ、と言っているのである。数学が自然科学だと言っているわけではなく、おまけに「書き手」は神だ、と言っており、神によって書かれたものは自然そのものだ、とも言った上で、自然科学だとは言っていない。また19世紀ころの自然科学者の中に「数学は自然科学を記述するための言語として用いられることがある(記述する言語のひとつだ)」といった説明をした者はいる。そんなところである。ちなみに、自然言語も自然科学の記述には非常に重要である。生物学の記述は、ほとんどが自然言語ばかりによって行われ、数式はほとんど用いられない。物理学では数式が多用される傾向があるが、それでも物理の学術論文を確認すると、(たいていは)自然言語と数式が半々程度の割合である。
- ^ 数学は、「社会科学」「人文科学」「自然科学」のいずれでも用いられる。また英語や日本語などの自然言語も「社会科学」「人文科学」「自然科学」のいずれでも用いられる。
出典
- ^ 『広辞苑』岩波書店、1998年11月11日、第五版、1174頁。
- ^ a b c d “Natural Science”. Dictionary.com
- ^ 丸山高司『人間科学の方法論争』勁草書房。ISBN 4-326-15162-5。
- ^ a b c d 佐々木力 (1996, pp. 138-139)
- ^ a b c d e f 佐々木力 (1996, pp. 140-141)
- ^ 『ブリタニカ百科事典「物理学」』。ISBN 1-59339-292-3。OCLC 71783328。LCC AE5 .E363 2007。
- ^ 『自然計量者』。
- ^ “【1】このままでは人類は滅びる”. 岡潔講演録(4)「自然科学は間違っている」 (数学者 岡潔思想研究会)
- ^ “7 Universities Offering Free Natural Sciences Courses Online”. Study.com
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「自然科学」の続きの解説一覧
- 1 自然科学とは
- 2 自然科学の概要
- 3 自然科学と自然言語や数学との関係
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