だいすう‐がく【代数学】
代数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 01:35 UTC 版)
代数学(だいすうがく、algebra)は、数学の一分野で、数の代わりに文字を用いて方程式の解法などを研究する学問[1]。現代の代数学はその研究範囲を大きく広げ、半群・群・環・多元環(代数)・可換体・束などの代数系を研究する学問(抽象代数学)となった。代数学の考え方は、解析学や幾何学等にも浸透しており、数学の諸分野に共通言語を提供する役割を果たしている。
- ^ 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),百科事典マイペディア,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,精選版 日本国語大辞典,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “代数学とは”. コトバンク. 2021年8月12日閲覧。
- ^ (Boyer 1991, "Europe in the Middle Ages" p. 258) 「ユークリッドの『原論』7巻から9巻で、図形の線分に文字を添え、それで数を表している。アル=フワーリズミーの『約分と消約の計算の書』でも幾何学的証明に際しては文字を添えた図形を使っている。しかし、フワーリズミーの書で方程式に書かれている係数は全て具体的な数で、実際に数値が書かれるか、文章で説明されていた。アル=フワーリズミーは確かに代数による一般化の考え方を暗示したが、幾何学の問題を代数的に表現する体系を構築したわけではない」
- ^ “algebra”. Oxford English Dictionary. Oxford University Press. 2017年12月15日閲覧。
- ^ Roshdi Rashed (November 2009), Al Khwarizmi: The Beginnings of Algebra, Saqi Books, ISBN 0863564305
- ^ A Brief History of Zero and Indian Numerals
- ^ A History of Mathematics: An Introduction (2nd Edition) (Paperback) Victor J katz Addison Wesley; 2 edition (March 6, 1998)
- ^ Struik, Dirk J. (1987). A Concise History of Mathematics. New York: Dover Publications.
- ^ Diophantus, Father of Algebra Archived 2013年7月27日, at the Wayback Machine.
- ^ History of Algebra
- ^ Boyer 1991, pp. 178–181
- ^ Boyer 1991, p. 228
- ^ (Boyer 1991, "The Arabic Hegemony" p. 229) 「al-jabr と muqabalah という語の正確な意味は定かではないが、一般的解釈は上述の通りである。al-jabr は「復元」または「完成」などを意味し、項を両辺から引くことで一方からもう一方の辺に移すことを意味したと見られている。muqabalah は「縮減」または「平衡」を意味し、項を打ち消しあうことで式を既約な形式にすることを意味したと見られる」
- ^ (Boyer 1991, "The Arabic Hegemony" p. 230) 「上に示した6つの方程式により、正の根を持つ一次方程式と二次方程式のあらゆる可能性が尽くされている。アル=フワーリズミーの解説は非常に体系的で徹底的であり、読者は解法を楽に習得できたに違いない」
- ^ Gandz and Saloman (1936), The sources of al-Khwarizmi's algebra, Osiris i, p. 263–277: 「ある意味では、フワーリズミーは代数学を初歩から教えようとしたがディオファントスの興味の中心は数論だったと見られ、フワーリズミーの方がディオファントスよりも「代数学の父」と呼ばれるのにふさわしい」
- ^ Rashed, R.; Armstrong, Angela (1994), The Development of Arabic Mathematics, Springer, pp. 11–2, ISBN 0792325656, OCLC 29181926
- ^ O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F., “Sharaf al-Din al-Muzaffar al-Tusi”, MacTutor History of Mathematics archive, University of St Andrews.
- ^ Victor J. Katz, Bill Barton (October 2007), “Stages in the History of Algebra with Implications for Teaching”, Educational Studies in Mathematics (Springer Netherlands) 66 (2): 185–201 [192], doi:10.1007/s10649-006-9023-7
- ^ (Boyer 1991, "The Arabic Hegemony" p. 239) "Abu'l Wefa was a capable algebraist as well as a trigonometer. [...] His successor al-Karkhi evidently used this translation to become an Arabic disciple of Diophantus - but without Diophantine analysis! [...] In particular, to al-Karkhi is attributed the first numerical solution of equations of the form ax2n + bxn = c (only equations with positive roots were considered),"
- ^ "The Origins of Abstract Algebra". University of Hawaii Mathematics Department.
- ^ "The History of Algebra in the Nineteenth and Twentieth Centuries". Mathematical Sciences Research Institute.
- ^ "The Collected Mathematical Papers". Cambridge University Press.
代数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 20:34 UTC 版)
『ビージャガニタ』(代数学)は12章からなる。正の数に(正と負の)2つの平方根があることを初めて示した文書である。次のような内容を含む。 正数と負数 ゼロ 未知数 未知の数量の決定 冪根と無理数 クッタカ法(不定方程式およびディオファントス方程式の解法) 単純な方程式(二次、三次、四次) 複数の変数のある単純な方程式 不定二次方程式(ax2 + b = y2 という形式のもの) 二次、三次、四次の不定方程式の解法 二次方程式 複数の変数のある二次方程式 複数の変数の積の操作 バースカラ2世は ax2 + bx + c = y という形式の不定二次方程式の解法としてチャクラバーラ法を導き出した。ペル方程式と呼ばれる Nx2 + 1 = y2 という形式の問題の整数解を求めるバースカラ2世の方法も重要である(こちらもチャクラバーラ法)。
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代数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 06:14 UTC 版)
1685年、ウォリスは Algebra を出版した。この著書には代数学の発展の歴史も記されており、貴重な情報が含まれている。1693年の第2版は大幅に増補されている。この著作は数式の体系化を行っている点が注目に値する。
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代数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:41 UTC 版)
環論あるいは線型代数学において: 一般的なクラス: 環上の多元環: 双線型な乗法を持つ加群 体上の多元環: 双線型な乗法を持つベクトル空間(体上の加群) あるいは 結合多元環: 双線型な乗法が結合的であるような多元環。 分配多元環(非結合多元環): 双線型な乗法が結合的であることを特に仮定しない多元環。 特定のクラス: 超代数: Z/2Z-次数付き多元環 リー環(リー代数) ポアソン代数 ジョルダン環(ジョルダン代数)
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代数学
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記号代数学は存在しなかったが、言語による修辞的な代数によって単独方程式や連立方程式を解いた。等差級数や等比級数にも関心を示した。
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代数学
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数を表すための言語がパーニニによって整理され、代数学が発達する基礎となった。数学の一部門としての代数は、アールヤバタの『アールヤバティーヤ』で確立される。代数は「クッタカ」とも呼ばれ、このクッタカという語は、もとは「粉々に砕く」という意味を指し、のちに係数の値を小さくしてゆく逐次過程の方法を意味するようになり、代数の不定解析を表すようになった。
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代数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:27 UTC 版)
言語を用いる修辞的な代数により、1次方程式、2次方程式、連立方程式までを解いた。未知を表すために幾何学的な用語を活用し、現代の「x」にあたる語を「辺」、未知量の平方を「正方形」、二つの未知数を用いる時には「長さ」と「幅」で積は「面積」と呼んだ。3変数では「長さ」、「幅」、「高さ」となり積は「体積」と呼んだ。
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