ノーベル‐しょう〔‐シヤウ〕【ノーベル賞】
読み方:のーべるしょう
ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。経済学賞はスウェーデン国立銀行がノーベルを記念して設立したもので、ノーベル基金から賞金が出ているものではないが、一般にノーベル賞として扱われている。
ノーベル賞(のーべるしょう)
物理学、化学、医学・生理学、文学、経済学の6部門あり、それぞれの分野で最も優れた業績を残した人が受賞する。1901年の第1回から 100年目を迎え、伝統と権威のある最高級の賞としてたたえられている。
毎年、各部門から3人を上限に選ばれ、ストックホルム(スウェーデン)で授賞式が行われる。受賞者には、副賞として総額 900万クローネ(およそ1億円)が与えられる。
ノーベル賞は、ダイナマイトを発明したノーベルが、その発明で得た巨大な富を平和・学術に貢献した人に提供するという遺言をもとに創設された。採掘などに威力を発揮する便利なダイナマイトが、同時に人間を殺傷する道具としても使われるようになったことに心を痛め、ノーベル自身が悩んでいたとも伝えられている。
ちなみに、これまでの間に、日本人でノーベル賞を受賞したのは、次の10人だ。1969年に追加された経済学賞を残し、他の分野ではすべて受賞している。
1949年:湯川秀樹(物理学)
1965年:朝永振一郎(物理学)
1968年:川端康成(文学)
1973年:江崎玲於奈(物理学)
1974年:佐藤栄作(平和)
1981年:福井謙一(化学)
1987年:利根川進(医学・生理学)
1994年:大江健三郎(文学)
2000年:白川英樹(化学)
2001年:野依良治(化学)
(2000.10.11更新)
ノーベル賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/06 03:33 UTC 版)
注釈
- ^ また、平和運動についても、考えるようになった。ノーベルは本来は土木工事の安全性向上を目的としてダイナマイトを発明したのであり、それが戦争に用いられたのはその意志に反していたという風聞があるが、実際にはノーベルにとってダイナマイトが戦争目的で使われることは想定内であった。むしろノーベルは、ダイナマイトのような破壊力の大きい兵器が使われること自体が戦争抑止力となることを期待した。死の商人として糾弾されたことは、ノーベルにとってダイナマイトが戦争抑止力として機能しなかったことに対しての衝撃であった[6]。
- ^ 但し、ワトソンが売却したメダルは後に落札者であるアリシェル・ウスマノフの意向により、返還された[34]。
- ^ 朝日新聞社編 『100人の20世紀(上)』 朝日文庫 p237-「山極勝三郎」。ただし、科学ジャーナリストの馬場錬成はその著書『ノーベル賞の100年』(中公新書)の中で、3回にわたるノーベル財団への取材経験から、ノーベル賞選考における日本人差別は「100パーセントないだろう。」と指摘している。また、2004年に(山極が候補となった)1926年の医学生理学賞の選考書類を再調査した文献でもそのような指摘はない(山極の項目を参照)。また、この時すでにインドのタゴールがノーベル文学賞を受賞している。
- ^ それぞれが受賞した年の授賞式の日(毎年12月10日)時点で比較すると、ラウスのほうが約1ヶ月年長。
- ^ 自然科学分野では、ヨハネス・ベドノルツとカール・アレクサンダー・ミュラーが、酸化物高温超伝導体の発見の論文発表から約1年後の1987年に受賞したのが最短記録。
出典
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- ^ ノーベル賞授賞式、今年はロシアとベラルーシの大使を招待 - ロイター 2023年9月1日
- ^ ノーベル賞式典、ロシア大使も招待 スウェーデン首相「困惑させる」 - 朝日新聞デジタル 2023年9月1日
- ^ ノーベル財団、ロシアやベラルーシ、イランの招待撤回 スウェーデンなどの批判受け - BBCニュース 2023年9月3日
- ^ ノーベル賞式典にロシア招待せず 財団、スウェーデン国内の反発受け - 毎日新聞 2023年9月3日
- ^ 大隅良典栄誉教授がノーベル賞授賞式・晩餐会に出席 | 東工大ニュース | 東京工業大学
- ^ カトラリーにかける思い - 山崎金属工業株式会社
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- ^ a b c d e f g h Fields Institute "Mittag-Leffler and Nobel"
ノーベル賞
出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 13:01 UTC 版)
発音
名詞
- スウェーデンの化学者アルフレッド・ノーベルの遺言と遺産によって1901年に設定された賞。毎年、物理学・化学・医学・文学・平和の分野で顕著な功績を残した人物に贈られる。1968年に設定された経済学賞もノーベル賞に準じる扱いを受けることが多い。
翻訳
- アラビア語: جَائِزَة نُوبِل (ar) (jāʾizat nūbil) 女性
- アルメニア語: Նոբելյան մրցանակ (hy)
- イタリア語: premio Nobel (it) 男性
- イディッシュ語: נאָבעל פּרײַז (yi) 男性
- ウイグル語: نوبېل مۇكاپاتى (ug)
- 英語: Nobel Prize (en)
- エスペラント: Nobel-premio (eo)
- オランダ語: Nobelprijs (nl) 男性
- ガリシア語: Premio Nobel (gl) 男性
- ギリシア語: βραβείο Νόμπελ (el) 中性
- クメール語: រង្វាន់ណូបែល (km)
- グルジア語: ნობელის პრემია (ka)
- スウェーデン語: Nobelpris (sv) 中性
- スペイン語: Premio Nobel (es) 男性
- タイ語: รางวัลโนเบล (th)
- タミル語: நோபல் பரிசு (ta)
- チェコ語: Nobelova cena (cs)
- 中国語:
- テルグ語: నోబెల్ బహుమతి (te)
- ドイツ語: Nobelpreis (de) 男性
- トルコ語: Nobel Ödülü (tr)
- ノルウェー語:
- ノルウェー語(ニーノシュク): nobelpris (nn) 男性
- ノルウェー語(ブークモール): nobelpris (nb) 男性
- バスク語: Nobel Sariak (eu)
- ハンガリー語: Nobel-díj (hu)
- ビルマ語: နိုဘဲလ်ဆု (my)
- ヒンディー語: नोबेल पुरस्कार (hi)
- フィンランド語: Nobel-palkinto (fi)
- フェロー語: Nobelheiðursløn (fo) 女性
- フランス語: prix Nobel (fr) 男性
- ベトナム語: giải Nobel (vi), giải thưởng Nobel (vi)
- ペルシア語: جایزه نوبل (fa) (jâyeze nobel)
- ベンガル語: নোবেল পুরস্কার (bn)
- ポルトガル語: prémio Nobel (pt) 男性 (ポルトガル), prêmio Nobel (pt) 男性 (ブラジル)
- マケドニア語: Нобелова награда (mk) (Nobélova nágrada) 女性
- マラーティー語: नोबेल पुरस्कार (mr) (nobela puraskāra) 中性
- モンゴル語: Нобелийн шагнал (mn)
- ルーマニア語: Premiul Nobel (ro) 中性, premiul Nobel (ro) 中性
- ルクセンブルク語: Nobelpräis (lb) 男性
- ロシア語: Но́белевская пре́мия (ru) 女性
「ノーベル賞」の例文・使い方・用例・文例
- 湯川博士はノーベル賞を受賞し国に名誉をもたらした
- その教授はほんとうにもう少しでノーベル賞を受賞するところだった
- その科学者はノーベル賞を受賞した
- ノーベル賞受賞者として日本人科学者が選ばれた
- ノーベル賞受賞者
- この発見に対してノーベル賞が与えられた。
- 彼は、以前ノーベル賞の候補者になりました。
- 彼女は、ノーベル賞をとった後も相変わらず控え目である。
- 彼はノーベル賞を取りたいという野心を持っている。
- 多分彼はノーベル賞を受賞することができるだろう。
- 我々はみんな彼がノーベル賞をもらうことを切に願っている。
- マザー・テレサはノーベル賞を受賞した。
- ノーベル賞受賞者湯川博士は1981年に死去した。
- ノーベル賞を得ることが私の夢です。
- しかし、ノーベル賞選考委員会は、貧困は世界平和を脅かすものであり、マザー・テレサは貧困と戦っているのだと述べた。
- ノーベル賞受賞者.
- 彼のノーベル賞は彼の研究の独創性を示す証拠である.
- ノーベル賞受賞者の利根川博士は国の誉れだ.
- 彼はノーベル賞候補として呼び声が高い.
ノーベル賞と同じ種類の言葉
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