ニュートリノとは?

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ニュートリノ [3] 【neutrino】

素粒子の一。記号 ν (ニユー)。電荷 0 、スピン 1/2質量はほとんどゼロレプトンに属し、弱い相互作用において、それぞれ電子ミュー( μ )粒子タウ( τ )粒子と対になって作用する。中性微子

ニュートリノ(にゅーとりの)

宇宙存在する素粒子の中の一つ

合わせて3種類のニュートリノがあり、それぞれ電子ニュートリノミューニュートリノタウニュートリノ呼ばれる電荷ゼロで、物質との相互作用極めて小さいという特徴から、「幽霊粒子」という名前も付いている。

ニュートリノは、主にエネルギーの高いところで発生する。例えば、太陽中心で起こってい核融合反応放射性物質ベータ崩壊の際に放出される。また、宇宙線地球の大気突入するときにも発生する。ニュートリノは非常に小さいため、地球でさえも簡単に通り抜けてしまう。

1987年に起きた超新星爆発ときには岐阜県神岡町にあるカミオカンデ呼ばれる粒子検出器により、この爆発伴って生じたニュートリノが観測にかかり、話題になった。

しかし、ニュートリノに質量があるかという問題はこれまでの物理学では解決ていない。なぜなら、質量ゼロであると思われていたところで、質量があるときにしか現れない「ニュートリノ振動と見られる現象次々と明らかになってきたからである。太陽からやっていくるニュートリノや大気中で発生するニュートリノが、その道のり途中で他の種類のニュートリノに移り変わるのが「ニュートリノ振動」である。

ニュートリノ質量問題解決するため、茨城県つくば市高エネルギー加速器研究機構人工的に作ったニュートリノを、スーパーカミオカンデ向けて打ち込むという、世界中でもユニークな実験日本行われている。

(2000.07.19更新


ニュートリノ

物質構成する最小単位である素粒子一つであり、クォーク電子100万分の1以下の重さしかもたず、電気的に中性という性質を持つ。

ニュートリノ

すべての物質を素通りする微弱なニュートリノ

ニュートリノとは、1933年パウリによって理論的存在予言され、26年後に実験確認された電気的に中性(電荷ゼロ)で、重さ(質量)がほとんどゼロ粒子のことです。現在では電子ニュートリノミューニュートリノタウニュートリノ3種類のニュートリノが観測されています。他の粒子との相互作用弱く物質素通りするため、宇宙のはるか彼方太陽中心部で発生したニュートリノは、そのまま地球にやってきます。そのため観測が非常に難しく実際に塩素ガリウム水素などの原子核衝突したときにごくまれに起こる逆ベータ反応などにより検出します。

ニュートリノ天文学の幕開けとなったカミオカンデの発見

1987年大マゼラン星雲中の超新星「1987A」爆発の際に放出されたニュートリノが岐阜県神岡鉱山にある東大宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設カミオカンデ(3,000tを蓄え巨大タンクとする素粒子観測装置)で検出され、ニュートリノ天文学幕開けとなりました。

素粒子論を変えるスーパーカミオカンデ

太陽や星の中心では核反応素粒子反応ともなってニュートリノが発生しています。ニュートリノ天文学は、これを観測して星の進化銀河形成などのメカニズムを探ろうという新し分野学問です。1996年4月からは光の検出器の数を70以上にしたスーパーカミオカンデ(大型素粒子観測装置)も稼働始めています。

地下1,000mに水が5万t入る巨大な水槽

このスーパーカミオカンデは、直径39m、高さ41mの巨大水槽(5万tが入る)を地下1,000mに設置したもので、水槽内部光電子増倍管1万1,200個並べ、水中陽子電子にニュートリノが当たったときに出るチェレンコフ光検出するものです。今後、ニュートリノのすぐれた透過力を利用できるようになれば、星の内部銀河中心を見ることができるようになるでしょうまた、大気のない月面検出器設置すれば、すぐれたニュートリノ望遠鏡もつくれるようになるはずです。


ニュートリノ

記号電荷質量スピンパリティ寿命分類
ν00?1/2 無限大軽粒子

電荷の無い軽粒子弱い力にしか感じない。 電子ミュー粒子タウ粒子に対応して,3種類が存在する。 ベータ崩壊の際などに発生するが,ほとんど物質反応しないので検出が困難である。 他の粒子比べて大変軽く標準模型では 質量ゼロとされているが, 最近ある種類のニュートリノが別の種類のニュートリノ に変化するという「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象発見され、3種のニュートリノの中には質量ゼロで ないものがあることがわかった

ニュートリノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/18 15:10 UTC 版)

ニュートリノ: neutrino[注釈 1])は、素粒子のうちの中性レプトンの名称。中性微子(ちゅうせいびし)とも書く[1]電子ニュートリノミューニュートリノタウニュートリノの3種類もしくはそれぞれの反粒子をあわせた6種類あると考えられている。ヴォルフガング・パウリ中性子β崩壊エネルギー保存則角運動量保存則が成り立つように、その存在仮説を提唱した。「ニュートリノ」の名はβ崩壊の研究を進めたエンリコ・フェルミが名づけた。フレデリック・ライネスらの実験により、その存在が証明された。




注釈

  1. ^ 「neutrino」という語は、「中性の(もの)」という意味のneutroという語幹に、イタリア語の「小さい~」を意味する接尾辞指小辞)の「ino イーノ」を組み合わせた造語である。
  2. ^ その他にロスアラモス国立研究所によるLSND実験英語版において通常の反応を示さない4世代目のニュートリノ(ステライルニュートリノ)の証拠が得られているが、フェルミ国立研究所MiniBooNE実験チームは2007年4月11日、現時点でその存在を示す証拠はないという否定的見解を発表した。
  3. ^ この際にパウリはこの粒子を「中性子(ニュートロン)」と呼称していたが、ジェームズ・チャドウィックが自身の発見した中性粒子にこの名を命名した為、フェルミによって新たに「ニュートリノ(イタリア語で中性の微粒子の意)」と名付けられた。
  4. ^ 人を貫く太陽からのニュートリノは毎秒100兆個である。
  5. ^ ニュートリノビームが長かったため、最初の実験ではビームのどこで到着時間を計測しているか不明であった。
  6. ^ このGPSについて、民間用GPSは位置精度が落とされているが、最大誤差は数十m程度であるので、GPSではこの実験の説明がつけられないとされた。ただしGPSの時間精度(原子時計を搭載した衛星を利用しているが)と、2つの実験装置への実装の具体的な方法(遅延が生じる場合がある)が知られていないので、疑惑の中心とされていた。通常精密な時刻あわせにGPSを利用しないためであった。

出典

  1. ^ ニュートリノ - ATOMICA -
  2. ^ J. Csikai (1957). “Photographie evidence for the existence of the neutrino”. Il Nuovo Cimento 5 (4): 1011. doi:10.1007/BF02903226. 
  3. ^ J. Csikai, A. Szalay (1959). “The effect of neutrino recoil in the beta decay of He”. Soviet Physics JETP 8 (5): 749. 
  4. ^ European Physical Society Historic Site - The Neutrino Experiment
  5. ^ J. Schechter, J.W.F. Valle (1980). “Neutrino Masses in SU(2) x U(1) Theories”. Physical Review D 22 (9): 2227. Bibcode 1980PhRvD..22.2227S. doi:10.1103/PhysRevD.22.2227. 
  6. ^ B. Kayser (2005年). “Neutrino mass, mixing, and flavor change”. Particle Data Group. 2007年11月25日閲覧。
  7. ^ S.M. Bilenky, C. Giunti; Giunti (2001). “Lepton Numbers in the framework of Neutrino Mixing”. International Journal of Modern Physics A 16 (24): 3931–3949. arXiv:hep-ph/0102320. Bibcode 2001IJMPA..16.3931B. doi:10.1142/S0217751X01004967. 
  8. ^ OPERA experiment reports anomaly in flight time of neutrinos from CERN to Gran Sasso:CERN Press Release
  9. ^ a b Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam:Preprint on arxiv.org
  10. ^ 理:光より速いニュートリノ? 相対性理論覆す発見か 毎日新聞 2011年9月23日
  11. ^ Observation of events with decay topologies in the OPERA experiment
  12. ^ ニュートリノは光より速い?NHK:2011年9月23日 18時57分
  13. ^ 光より速いニュートリノ、再実験しても速かった 読売新聞 2011年11月19日00時51分
  14. ^ Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam arXiv:1109.4897 last revised 17 Nov 2011 (this version, v2)
  15. ^ ニュートリノ「光より速い」撤回へ 読売新聞 2012年6月2日
  16. ^ ニュートリノ、「超光速」撤回 名古屋大などが正式に発表 再実験で判明”. 産経新聞. 2014年3月29日閲覧。
  17. ^ ニュートリノ「光より速い」撤回 国際チーム「測定ミス」 ケーブル接続部に隙間 産経新聞 2012年6月9日
  18. ^ 時計はGPSを利用し、10ナノ秒であわせた。
  19. ^ MINOS for Scientists
  20. ^ つくば・神岡間長基線ニュートリノ振動実験 (K2K)
  21. ^ ニュートリノの光速超え「疑い抱く」実験舞台の責任者 日本経済新聞 2011年10月7日
  22. ^ 「光速超えるニュートリノ」に異論、伊チームが論文発表 ロイター 11月21日
  23. ^ Study rejects "faster than light" particle finding:Reuters:By Robert Evans GENEVA | Sun Nov 20, 2011 6:35pm EST
  24. ^ A search for the analogue to Cherenkov radiation by high energy neutrinos at superluminal speeds in ICARUS :last revised Thu, 8 Mar 2012 15:42:38 UTC (this version, v3)





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この記事は、「素粒子事典」の2006年8月3日版を転載しております。
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