ニュートリノの損失
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 04:36 UTC 版)
ニュートリノの損失は炭素燃焼の温度と圧力下での恒星内核融合の過程で重要な要素になり始める。一般的には主な反応はニュートリノにかかわらず、ppチェイン反応のような副次的な反応にかかわる。しかしこのような高温での主なニュートリノ源は量子論で対生成として知られる過程がかかわる。 質量エネルギーの等価性から静止質量の二つの電子より大きなエネルギーを持つ高エネルギーガンマ線は恒星内部の原子核の電磁場と相互作用し、粒子と反粒子のペアである電子と陽電子になることがある。一般的に陽電子は電子とともにすぐに消滅し、二つの光子を生産し、この過程は低い温度では無視することができる。しかし1019組の生成物のうちの一つ程度は電子と陽電子の弱い相互作用を起こし、これはそれら自身をニュートリノと反ニュートリノの対に置換する。これらは事実上光の速さで動き、物質と相互作用する力が非常に弱い。これらのニュートリノの粒子は彼らの質量エネルギーを背負ったまま、多くが相互作用をせずに恒星から逃げ出す。このエネルギー損失は炭素融合からのエネルギー生産に匹敵する。 非常に重い恒星において、これに類似する過程で行われるニュートリノの損失はより重要な役割を果たす。ニュートリノの喪失は、それによって失われたエネルギーを相殺するために高温で燃料を燃やすことを星に強いる。核融合の過程はとても温度に影響されやすく、静水圧平衡を保つために星はより多くのエネルギーを作り出し、エネルギーの損失によって燃料供給が絶えず繰り返される。燃料となる原子核が重い場合、核融合による質量単位あたりのエネルギー生成は少なく、より多くの燃料を必要とする。核融合の燃料は現在の元素から次の重さの元素へ転換されるとき星の核は収縮し、過熱する。これら要因のそれぞれがそれぞれ核融合の燃料の持続する期間を加速度的に減らす。 ヘリウム燃焼までは、ニュートリノの損失は無視してよい程度であるが、炭素燃焼からの寿命の減少はニュートリノの減少によって起こると考えられ、これは大まかには燃料の変換と核の収縮に匹敵する。恒星の経年による燃料変換の連続はニュートリノの損失に支配される。たとえば、太陽質量の25倍の星は核において水素を107年燃やし、ヘリウムを106年燃やすが、炭素は103年しか燃やさない。
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