ニュートリノレス二重電子捕獲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 05:17 UTC 版)
「二重電子捕獲」の記事における「ニュートリノレス二重電子捕獲」の解説
2個の電子を捕獲し、2個のニュートリノを放出する上記のような過程は、素粒子物理学の標準模型において許されており、レプトン数保存則を含む保存則に全く反しない。しかし、レプトン数が保存されないとすれば(すなわちニュートリノがニュートリノ自身の反粒子であれば)、他の種類の過程が起こりうる。これはニュートリノレス二重電子捕獲と呼ばれる。この過程では2個の電子が核に捕獲されるが、ニュートリノは放出されない。この過程でのエネルギーの解放は内部の制動放射ガンマ粒子に運び去られる。この崩壊現象は実験では一度たりとも観測されたことがなく、観測されたならば標準模型を超える物理の存在を示唆することになる。 式に表せば以下のようになる。 Kr 36 78 + 2 e − ⟶ 34 78 Se {\displaystyle {\ce {^{78}_{36}Kr\ +2{\mathit {e}}^{-}->_{34}^{78}Se}}}
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