ガリウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ガリウムの意味・解説 

ガリウム【gallium】

読み方:がりうむ

硼素元素の一。単体青み帯びた軟らかい金属で、アルミニウム似た性質をもつ。融点セ氏30度と低く気温が高いと液体になりやすい。元素記号Ga 原子番号31原子量69.72。


物質名
ガリウム
英語名
Gallium
元素記号
Ga
原子番号
31
分子量
69.723
発見
1875年
原子半径(Å)
1.24(1.38)
融点(℃)
29.78
沸点(℃)
2403
密度(g/cm3
5.9
比熱(cal/g ℃)
0.079
イオン化エネルギー(eV)
5.999
電子親和力(eV)
0.3


ガリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 03:11 UTC 版)

亜鉛 ガリウム ゲルマニウム
Al

Ga

In
31Ga
外見
銀白色
一般特性
名称, 記号, 番号 ガリウム, Ga, 31
分類 貧金属
, 周期, ブロック 13, 4, p
原子量 69.723(1) 
電子配置 [Ar] 4s2 3d10 4p1
電子殻 2, 8, 18, 3(画像
物理特性
固体
密度室温付近) 5.91 g/cm3
融点での液体密度 6.095 g/cm3
融点 302.9146 K, 29.7646 °C, 85.5763 °F
沸点 2676 K, 2403 °C, 4357 °F
融解熱 5.59 kJ/mol
蒸発熱 254 kJ/mol
熱容量 (25 °C) 25.86 J/(mol·K)
蒸気圧
圧力 (Pa) 1 10 100 1 k 10 k 100 k
温度 (K) 1310 1448 1620 1838 2125 2518
原子特性
酸化数 3, 2, 1
(両性酸化物)
電気陰性度 1.81(ポーリングの値)
イオン化エネルギー 第1: 578.8 kJ/mol
第2: 1979.3 kJ/mol
第3: 2963 kJ/mol
原子半径 135 pm
共有結合半径 122 ± 3 pm
ファンデルワールス半径 187 pm
その他
結晶構造 斜方晶系
磁性 反磁性
電気抵抗率 (20 °C) 270 nΩ⋅m
熱伝導率 (300 K) 40.6 W/(m⋅K)
熱膨張率 (25 °C) 1.2 μm/(m⋅K)
音の伝わる速さ
(微細ロッド)
(20 °C) 2740 m/s
ヤング率 9.8 GPa
ポアソン比 0.47
モース硬度 1.5
ブリネル硬度 60 MPa
CAS登録番号 7440-55-3
主な同位体
詳細はガリウムの同位体を参照
同位体 NA 半減期 DM DE (MeV) DP
69Ga 60.11 % 中性子38個で安定
71Ga 39.89 % 中性子40個で安定

ガリウム (: gallium [ˈɡæliəm]) は原子番号31の元素で、元素記号Ga である。ホウ素アルミニウムなどと同じ第13族元素に属する。

名称

命名には2つの説がある。一つは、ガリウムの発見者であるボアボードランがこの新しい元素を母国フランスのラテン名「ガリア (Gallia)」にちなんでガリウムと命名したとする説、もう一つはボアボードランのミドルネームである "Lecoq" から関連付けて、フランス語で雄鶏を意味する "le coq" のラテン語である gallus から付けられたとする説である(後者は1877年に本人によって否定されている)[1]

歴史

ガリウムを発見したポール・エミール・ルコック・デ・ボアボードラン

ドミトリ・メンデレーエフが1870年に周期表を発表した際、「エカ=アルミニウム (eka-alminium)」として予言した元素である。メンデレーエフはこの元素の原子量や比重などを予測した[2]

1875年ポール・ボアボードランピレネー山脈産の閃亜鉛鉱分光法によって分析した際、特徴的な2本の紫色の光線として発見した[3]。また、同年ボアボードランは溶融させた水酸化カリウム水酸化ガリウム(III) を加えて溶融塩電解することによって金属ガリウムを得ることに成功している。メンデレーエフの予測した密度の理論値5.9は、実測値である5.94と非常に一致しているなど、予測された多くの物性は非常に密接に実測値と一致していた[4]。この「エカ=アルミニウム」の予測物性と「ガリウム」の実測物性の近似は、当時評価を受けていなかったメンデレーエフの周期表が注目を浴びるきっかけとなった[5]

性質

圧力温度によっていくつかの安定結晶構造がある。常温常圧では斜方晶系が安定(比重 5.9)で、青みがかった金属光沢がある金属結晶である。融点は 29.8 °C と低いが、一方、沸点は 2403 °C[6][7](異なる実験値あり)と非常に高い。酸にもアルカリにも溶ける両性である。価電子は3個 (4s, 4p) だが、3d軌道も比較的浅いところにある。

また、水と同じように、液体の方が固体よりも体積が小さい異常液体である。ガリウムは固体から液体になると、その体積が約3.4%減少する。そのため金属のガリウムをガラス容器に保管すると相転移に伴う体積変化によって容器が破損するため、通常はポリ容器に保管される。

単体のガリウムは自然では産出しないが、溶解製錬によって簡単に得ることができる。高純度の金属ガリウムは光沢のある銀色であり、固体金属の断面はガラスに似た貝殻状断面となる。また、鉱酸によって徐々に溶解する。金属ガリウムは非常に柔らかく、モース硬度は1.5である[8]。液体から固体へと相転移する際に体積が3.2%増加する[9]。これは、固体状態において分子間結合を形成する物質の典型的な現象である[10]。そのため、金属やガラス容器での保管はガリウムの固化による容器破損を防ぐために避けられる。ガリウムのように液体の方が固体よりも高密度な材料は、ケイ素ゲルマニウムビスマスおよび水のような限られたもののみである。

ガリウムは固体状態では反磁性であるが、液体状態では常磁性となり、40 °C における磁化率は χm = 2.4×10−6 である[11]

ガリウムは、ほとんどの他の金属について金属格子に拡散して侵食する。例えば、ガリウムはアルミニウム-亜鉛合金[12]や鋼鉄[13]の粒界に侵食することで、それらを脆化させる。また、金属ガリウムは他の金属と容易に合金化し、その代表的なものとして磁歪材料や制振材料に用いられる鉄ガリウム合金 (FeGa) がある[14]

融点は 302.9146 K (29.7646 °C) と室温に近く、人の手の上で融解する。ガリウムは過冷却となる傾向が非常に強いため、種結晶の添加による結晶化の促進を行わなければ融点以下の温度においても結晶化しにくい[15]。液体のガリウムは毒性は強くなく予防措置の必要性は少ないものの、水銀と違ってガラスや金属、あるいは皮膚に対する濡れ性が強いため、機械的に取扱いが難しい。

構造

溶融ガリウムの凝固による結晶生成

ガリウムは他の金属のような単純な結晶構造の形では結晶化せず、常圧状態において異なる条件下で形成される四つの既知の多形であるα、β、γ、δ-ガリウムと、高圧状態において形成される Ga-II、Ga-III、Ga-IV が存在する。通常の状態下において安定した状態は単位格子に八つの原子を含む斜方晶系であるα-ガリウムが形成する。α-ガリウムは、最も近い原子同士の距離は 244 pm、六つの隣接する原子とはさらに 39 pm 離れている。このような対称性の低い不安定な構造であることは、ガリウムの融点の低さの原因となっていると考えられている[16]。最も近い隣接した原子間の結合は共有結合的な性質を持っており、そのため Ga2 二量体は結晶の基礎的要素として見られ、共有結合した二量体がそれぞれ金属結合している構造を取る。これも、ガリウムが同族元素であるアルミニウムやインジウムと比較して著しく融点が低いことの説明とされる。この二量体のガリウムは液体状態においても安定であり、気体状態においても二量体のガリウムを検出することができる[17]

過冷却状態の液体ガリウムからの結晶化によって、他の結晶形のガリウムを得ることができる。−16.3 °C 以上において単斜晶系のβ-ガリウムが形成され、これはガリウム原子がジグザグに並列した構造を取る。−19.4 °C 以上では三方晶系のδ-ガリウムが形成され、これは12個のガリウム原子が歪んだ形で配列した、α-ホウ素と同様の結晶構造を取る。−35.6 °C では最終的にγ-ガリウムが形成され、これは7個のガリウム原子が環状に配列し、その中央に直鎖型に配列したガリウム原子が相互に接続するような斜方晶系を取る[17]

室温、高圧の状態においても他の結晶形のガリウムを得ることができる。詳しくは下に記した表の中にある「生成方法」項目を参照されたい。

ガリウムの結晶多形
多形 α-Ga[18] β-Ga[19] γ-Ga[20] δ-Ga[21] Ga-II[22] Ga-III[22] Ga-IV[23]
構造
結晶系の名称 斜方晶系 単斜晶系 斜方晶系 三方晶系 立方晶系 正方晶系 立方晶系
配位数 1+6 8 (2+2+2+2) 3, 6–9 6–10 8 4+8 12
空間群 Cmca C2/c Cmcm R3m I43d I4/mmm Fm3m
格子定数 a = 452.0 pm
b = 766.3 pm
c = 452.6 pm
a = 276.6 pm
b = 805.3 pm
c = 333.2 pm
β = 92°
a = 1060 pm
b = 1356 pm
c = 519 pm
a = 907.8 pm
c = 1702 pm
a = 459.51 pm a = 280.13 pm
c = 445.2 pm
a = 408 pm
格子あたりの原子数 8 8 40 66 12 3 4
生成方法 30 kbar 以上の高圧条件下において、各々8個の原子と隣接した立方晶系の安定した Ga-II が得られる[17] 140 kbar 以上の高圧条件下において、インジウムの構造に対応した正方晶系の Ga-III が得られる[23] 1200 kbar 以上の高圧条件下において、面心立方格子の構造を取る Ga-IV が得られる[23]

化合物と化学反応

ガリウムの化合物は通常+3の酸化数をとる。ガリウム(I) の化合物も合成されているが、不均化によって直ちにガリウム(III) となる傾向がみられる。ガリウム(II) の化合物は、実際はガリウム(I) とガリウム(III) の混合物である[7]

水溶液中の反応

ガリウムを強酸に溶かすと Ga2(SO4)3 や Ga(NO3)3 のようなガリウム(III) 塩を生成する。ガリウム(III) 塩の水溶液は水和ガリウムイオン [Ga(H2O)6]3+ を含んでいる[24]。水酸化ガリウム(III) Ga(OH)3 はガリウム(III) の水溶液にアンモニアを加えることで得られ、それを 100 °C で乾燥させると水酸化酸化ガリウム(III) GaO(OH) に変化する[25]

アルカリ金属の水酸化物溶液はガリウムを溶解してガリウム酸イオン Ga(OH)4 を形成する[7][24][26]。水酸化ガリウム(III) も両性化合物であり、アルカリに溶解してガリウム酸塩を作る[27]。初期の研究では八面体形の Ga(OH)63- の存在が示唆されたが[28]、後の研究ではこのイオン種を見いだすことはできなかった[26]

カルコゲン化物

金属ガリウムは常温で酸化被膜を形成するため空気と水に対して不活性である。しかしより高い温度では空気中の酸素と反応して酸化ガリウム(III) Ga2O3 が生じる[7]。この酸化ガリウム(III)は半導体素子やガスセンサー等に用いられる。また、酸化ガリウム(III)を金属ガリウムとともに真空中で 500 °C から 700 °C で加熱すると、暗褐色の酸化ガリウム(I) Ga2O が得られる[29]。酸化ガリウム(I) は非常に強い還元剤として働き、硫酸硫化水素にまで還元することができる[30]。酸化ガリウム(I) は 800 °C で不均化を起こし金属ガリウムと酸化ガリウム(III) になる[31]

硫化ガリウム(III) Ga2S3 は金属ガリウムと硫化水素とを 900 °C で反応させることによって得られ[32]、3つの結晶形を取りうる[33]。金属ガリウムの代わりに水酸化ガリウム(III) Ga(OH)3 と747 °Cで反応させることによっても得られる[34]

窒化ガリウムの単結晶

ガリウムを 1050 °Cアンモニアと反応させると青色発光ダイオードの素材として知られる窒化ガリウム GaN が得られる。リンヒ素アンチモンとも反応して二元化合物を作り、それぞれリン化ガリウム GaP、ヒ化ガリウム GaAs、アンチモン化ガリウム GaSb を形成する。これらの化合物は硫化亜鉛と同じ閃亜鉛鉱型構造を取り、ヒ化ガリウムは半導体材料として重要であり、リン化ガリウムは発光ダイオードの材料として利用されるなど、重要な半導体特性を有する[38]。リン化ガリウム、ヒ化ガリウム、アンチモン化ガリウムはいずれも金属ガリウムとリン、ヒ素、アンチモンとの直接反応によって合成され[39]、これらは窒化ガリウムよりも高い電気伝導性を示す[40]。リン化ガリウムは酸化ガリウム(I) とリンとの反応によって低温で合成することもできる[41]

ガリウムは三元窒化物を形成する[39]

ガランの二量体。ピンクの球は Ga、白は H を表す

アルミニウムと同様ガリウムも水素化物 GaH3 を形成する。水素化ガリウム(III)(ガラン)は無色の液体であり[47]、LiGaH4 と塩化ガリウム(III) を −30 °C で反応させることによって得られる[48]

ガリウムを利用した青色発光ダイオード

マイクロ波集積回路や赤色発光ダイオード半導体レーザーなどに用いられるヒ化ガリウムのようなIII-V族半導体の主要な材料である。窒化ガリウムは中村修二が開発した青色発光ダイオードの材料である。世界市場のガリウムの95%は半導体に使われているが、合金燃料電池などの新規用途の開発も続けられている。

302.91 K (29.76 °C)~2676 K (2403 °C) と広い温度範囲で液体であるため、液柱温度計に用いられる[55][6]水銀と違って低温での蒸気圧が低いことも、温度計への利用に有利である。

融点が低いため、低融点合金にも使われる。ガリウム68.5%、インジウム21.5%およびスズ10%からなる合金はガリンスタンとよばれ、毒性が低く常温で液体(融点−19 °C)であることから液体鏡式望遠鏡の水銀の代替として研究されており、また合金に含まれるインジウムの高速中性子に対する反応断面積の高さを利用して核融合炉の冷却材としても研究されている[56]。また、プルトニウム-ガリウム合金トリニティ実験で使われた核爆弾および長崎に投下されたファットマンの中心核に用いられ、プルトニウムの結晶構造を安定化させるのに用いられた[57]

生体内での利用

ガリウム(III) イオンは生体内で(III)イオンと同じように振る舞うため、鉄(III) イオンが操作する生体反応に相互に作用して局在化する。この性質を利用して、疾患推定の検査であるシンチグラムにガリウム塩が使われている。またガリウムの生物学的役割は知られていないが、代謝の促進を促すことが示された[58]

娯楽

融点(302.9146 K (29.7646 °C) )が一般的に室温よりも高く、また手指の摩擦熱によって容易に融点まで温度を上げられることから、いわゆる“スプーン曲げ”や“スプーン切断”用のスプーンの製造材料に用いられることがある。

その他

1990年国際度量衡局が定めた国際温度目盛 (ITS-90) の定義定点の一つとして、標準気圧 (101,325 Pa) におけるガリウムの融解点である302.9146 K (29.7646 °C) が用いられた[59][60][61]

人間のひらに固体のガリウムを乗せると体温で融け、融けたガリウムを別の容器などに移すと次第に固体に戻るため、融点に関する教材としての使い道がある。ただし、液体のガリウムは濡れ性が強く、手やガラスに付くと取れにくいので、取り扱いには注意を要する。

産出

ガリウムは自然界では単体としては存在せず、元素またはその化合物を抽出する一次原料としての高品位のガリウム鉱物もまた存在しない。地球の地殻には約 16.9 ppm 含まれている。ガリウムは、ボーキサイトの微量成分として抽出され、閃亜鉛鉱からも少量抽出される[55]石炭ダイアスポアゲルマニウムに含まれるガリウムは無視できるほどの量である。石炭を燃焼した粉塵には、少量のガリウムが含まれる場合があるが、通常、重量にして1%以下である。ガリウムの含有量が比較的多い鉱石としてはナミビアツメブで産するゲルマナイトが知られているが、それでも含有率はわずかに0.6%–0.7%程度である[15]

生産

高純度のガリウム

ガリウムはアルミニウム亜鉛を製錬する際の副産物として得られる。これらの2つの方法以外は経済的ではない。アルミニウム製錬での副産物として得るのが主流である。ボーキサイトからバイヤー法アルミナを生産する際に、ここで得られるガリウムを含んだバイヤー液(アルミン酸ソーダ溶液)から、Ga2O3酸化ガリウム(III))を沈殿させた後で、水銀陰極を用いて電解還元し、ガリウムを得る方法などがある。ガリウム含有溶液には他の金属も含まれるため、それらと分離して精製する必要がある。半導体として使用する場合には、ゾーンメルト法でさらに純度を高めたり、チョクラルスキー法を使って、単結晶を得ることができる。通常、99.9999%の純度が達成され、商業的に広く利用されている。世界全体の生産量は、2006年のガリウムの生産量は234トンで、採掘からは100トン未満が得られ、残りは電子部品の製造工程でのスクラップなどからリサイクルされると推定される。世界全体のガリウム生産量の98%を中国が占める(2022年現在)[62]。一方、日本はガリウムの最大の需要国であり、例えば2006年の日本のガリウム需要は168トンであり、これは世界の需要の約72%を占めている。また、日本でのスクラップ回収から得られる量は90トン以上と、大きな比率を占めている[63]

出典

  1. ^ R. R. Moskalyk: Gallium: the backbone of the electronics industry. In: Minerals Engineering. 2003, 16, 10, S. 921–929, doi:10.1016/j.mineng.2003.08.003.
  2. ^ William H. Brock: Viewegs Geschichte der Chemie. Vieweg, Braunschweig 1997, ISBN 3-540-67033-5, S. 206–207.
  3. ^ de Boisbaudran, Lecoq, “Caractères chimiques et spectroscopiques d'un nouveau métal, le gallium, découvert dans une blende de la mine de Pierrefitte, vallée d'Argelès (Pyrénées)”, Comptes rendus 81: 493, http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k3038w/f490.table 2010年11月15日閲覧。 
  4. ^ Mary Elvira Weeks: Discovery of the Elements. 3. Auflage, Kessinger Publishing, 2003, ISBN 978-0-7661-3872-8, S. 215–219.
  5. ^ アイザック・アシモフ 著、玉虫文一、竹内敬人 訳『化学の歴史』(第1刷)ちくま学芸文庫、2010年(原著1967年)、170-175頁。ISBN 978-4-480-09282-3 
  6. ^ a b 村上 (2004) 124頁。
  7. ^ a b c d e f Mary Eagleson, ed. (1994), Concise encyclopedia chemistry, Walter de Gruyter, p. 438, ISBN 3110114518 
  8. ^ Helmut Sitzmann: Gallium. In: Römpp Chemie Lexikon. Thieme Verlag, Stand Dezember 2006.
  9. ^ J. F. Greber: Gallium and Gallium Compounds. In: Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. 7. Auflage, Wiley-VCH, Weinheim 2005, doi:10.1002/14356007.a12_163.
  10. ^ O. Züger, U. Dürig: Atomic structure of the α-Ga(001) surface investigated by scanning tunneling microscopy: Direct evidence for the existence of Ga2 molecules in solid gallium. In: Phys. Rev. B. 1992, 46, S. 7319–7321, doi:10.1103/PhysRevB.46.7319.
  11. ^ Weast, Robert C. (ed. in chief): CRC Handbook of Chemistry and Physics. CRC (Chemical Rubber Publishing Company), Boca Raton 1990. Seiten E-129 bis E-145. ISBN 0-8493-0470-9. Werte dort sind auf g/mol bezogen und in cgs-Einheiten angegeben. Der hier angegebene Wert ist der daraus berechnete maßeinheitslose SI-Wert.
  12. ^ W. L. Tsai, Y. Hwu, C. H. Chen, L. W. Chang, J. H. Je, H. M. Lin, G. Margaritondo (2003), “Grain boundary imaging, gallium diffusion and the fracture behavior of Al–Zn Alloy – An in situ study”, Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section B 199: 457, doi:10.1016/S0168-583X(02)01533-1 
  13. ^ Vigilante, G. N., Trolano, E., Mossey, C. (June 1999), Liquid Metal Embrittlement of ASTM A723 Gun Steel by Indium and Gallium, Defense Technical Information Center, http://stinet.dtic.mil/oai/oai?&verb=getRecord&metadataPrefix=html&identifier=ADA365497 2009年7月7日閲覧。 
  14. ^ 広温度範囲で使用できるマイクロ磁歪アクチュエータ, 東京大学 工学系研究科 精密工学専攻 先端メカトロニクス研究室, https://www.aml.t.u-tokyo.ac.jp/research/micro_magneto/micro_magneto_j.html 2011年6月6日閲覧。 
  15. ^ a b 千谷 (1959) 402頁。
  16. ^ Ulrich Müller: Anorganische Strukturchemie. 6. Auflage, Vieweg+Teubner Verlag, 2008, ISBN 978-3-8348-0626-0, S. 228.
  17. ^ a b c Arnold F. Holleman, Nils Wiberg: Lehrbuch der Anorganischen Chemie. 102. Auflage, de Gruyter, Berlin 2007, ISBN 978-3-11-017770-1, S. 1181.
  18. ^ B. D. Sharma, J. Donohue: A refinement of the crystal structure of gallium. In: Zeitschrift für Kristallographie. 1962, 117, S. 293–300.
  19. ^ L. Bosio, A. Defrain: Structure cristalline du gallium β. In: Acta Cryst. 1969, B25, S. 995, doi:10.1107/S0567740869003360.
  20. ^ L. Bosio, H. Curien, M. Dupont, A. Rimsky: Structure cristalline de Ga γ. In: Acta Cryst. 1972, B28, S. 1974–1975, doi:10.1107/S0567740872005357.
  21. ^ L. Bosio, H. Curien, M. Dupont, A. Rimsky: Structure cristalline de Ga δ. In: Acta Cryst. 1973, B29, S. 367–368, doi:10.1107/S0567740873002530.
  22. ^ a b Louis Bosio: Crystal structure of Ga(II) and Ga(III). In: J. Chem. Phys. 1978, 68, 3, S. 1221–1223, doi:10.1063/1.435841.
  23. ^ a b c Takemura Kenichi, Kobayashi Kazuaki, Arai Masao: High-pressure bct-fcc phase transition in Ga. In: Phys. Rev. B. 1998, 58, S. 2482–2486, doi:10.1103/PhysRevB.58.2482.
  24. ^ a b Wiberg, Holleman (2001) p.1033
  25. ^ Downs (1993) pp.440-441
  26. ^ a b Sipos, Pál; Megyes, Tünde; Berkesi, Ottó (2008), “The Structure of Gallium in Strongly Alkaline, Highly Concentrated Gallate Solutions—a Raman and 71Ga-NMR Spectroscopic Study”, Journal of Solution Chemistry 37 (10): 1411-1418, doi:10.1007/s10953-008-9314-y 
  27. ^ Downs (1993) p.141
  28. ^ N. A. Hampson (1971), Harold Reginald Thirsk, ed., Electrochemistry—Volume 3: Specialist periodical report, Great Britain: Royal Society of Chemistry, p. 71, ISBN 0851860273, https://books.google.co.jp/books?id=vN0Y7KMGqNcC&printsec=frontcover&q=&redir_esc=y&hl=ja 
  29. ^ Downs (1993) p.285
  30. ^ Downs (1993) p.207
  31. ^ Greenwood (1962) pp.94–95
  32. ^ Downs (1993) p.162
  33. ^ a b Greenwood (1962) p.104
  34. ^ Otfried Madelung (2004), Semiconductors: data handbook (3rd ed.), Birkhäuser, pp. 276–277, ISBN 3540404880 
  35. ^ Greenwood (1962) pp.104-105
  36. ^ Krausbauer, L.; Nitsche, R.; Wild, P. (1965), “Mercury gallium sulfide, HgGa2S4, a new phosphor”, Physica 31 (1): 113-121, doi:10.1016/0031-8914(65)90110-2 
  37. ^ Greenwood (1962) p.94
  38. ^ Wiberg, Holleman (2001) p.1034
  39. ^ a b Greenwood (1962) p.99
  40. ^ a b Greenwood (1962) p.101
  41. ^ Michelle Davidson (2006), Inorganic Chemistry, Lotus Press, p. 90, ISBN 8189093398 
  42. ^ Downs (1993) pp.128-129
  43. ^ Downs (1993) p.133
  44. ^ Downs (1993) pp.136-137
  45. ^ a b Wiberg, Holleman (2001) p.1036
  46. ^ Amit Arora (2005), Text Book Of Inorganic Chemistry, Discovery Publishing House, pp. 389–399, ISBN 818356013X 
  47. ^ 千谷 (1959) 403頁。
  48. ^ a b Wiberg, Holleman (2001) p.1031
  49. ^ Wiberg, Holleman (2001) p.1008
  50. ^ Anthony J. Downs; Colin R. Pulham (1994), A. G. Sykes, ed., Advances in Inorganic Chemistry, Volume 41, Academic Press, pp. 198–199, ISBN 0120236419 
  51. ^ コットン、ウィルキンソン (1987) 337-341頁。
  52. ^ T.J. Mountziaris, S. Kalyanasundarama and N.K. Inglea (1993), “A reaction-transport model of GaAs growth by metalorganic chemical vapor deposition using trimethyl-gallium and tertiary-butyl-arsine”, Journal of Crystal Growth 131 (3-4): 283-299, doi:10.1016/0022-0248(93)90178-Y 
  53. ^ 徳永裕樹ほか (2006), 大量生産GaN用MOCVD装置の開発, 大陽日酸, http://www.tn-sanso-giho.com/pdf/25/01.pdf 
  54. ^ コットン、ウィルキンソン (1987) 341頁。
  55. ^ a b コットン、ウィルキンソン (1987) 323頁。
  56. ^ Lee C. Cadwallader (2003) (preprint), Gallium Safety in the Laboratory, http://www.osti.gov/bridge/servlets/purl/811932-smXmM0/native/811932.pdf 2010年11月15日閲覧。 
  57. ^ Sublette,Cary (2001-09-09), “Section 6.2.2.1”, Nuclear Weapons FAQ, http://nuclearweaponarchive.org/Nwfaq/Nfaq6.html#nfaq6.2 2010年11月16日閲覧。 
  58. ^ Winter, Mark, Scholar Edition: gallium: Biological information, The University of Sheffield and WebElements Ltd, UK, http://www.webelements.com/webelements/scholar/elements/gallium/biological.html 2010年11月15日閲覧。 
  59. ^ Preston–Thomas, H. (1990), “The International Temperature Scale of 1990 (ITS-90)”, Metrologia 27: 3–10, doi:10.1088/0026-1394/27/1/002, http://www.bipm.org/utils/common/pdf/its-90/ITS-90_metrologia.pdf 2010年11月15日閲覧。 
  60. ^ ITS-90 documents at Bureau International de Poids et Mesures, http://www.bipm.org/en/publications/its-90.html 2010年11月15日閲覧。 
  61. ^ Magnum, B.W.; Furukawa, G.T. (August 1990), Guidelines for Realizing the International Temperature Scale of 1990 (ITS-90), National Institute of Standards and Technology, NIST TN 1265, http://www.cstl.nist.gov/div836/836.05/papers/magnum90ITS90guide.pdf 2010年11月15日閲覧。 
  62. ^ NHK, 中国のレアメタル戦略 ガリウム・ゲルマニウム規制の狙いは?, https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230801/k10014149091000.html 2023年8月8日閲覧。 
  63. ^ 石油天然ガス・金属鉱物資源機構, ストロンチウム及びガリウムの需要・供給・価格動向等, http://www.jogmec.go.jp/mric_web/kogyojoho/2008-03/MRv37n6-16.pdf 2008年12月21日閲覧。 

参考文献

  • Anthony John Downs (1993), Chemistry of aluminium, gallium, indium, and thallium, Springer, ISBN 075140103X 
  • N. N. Greenwood (1962), Harry Julius Emeléus, Alan G. Sharpe, ed., Advances in inorganic chemistry and radiochemistry, Volume 5, Academic Press, ISBN 0120236052 
  • Egon Wiberg; Nils Wiberg; Arnold Frederick Holleman (2001), Inorganic chemistry, Academic Press, ISBN 0123526515 
  • F・A・コットン、G・ウィルキンソン『コットン ウィルキンソン 無機化学(上)』中原 勝儼(原書第四版)、培風館、1987年。ISBN 4563041920 
  • 千谷利三『新版 無機化学(上巻)』産業図書、1959年。 
  • 村上雅人『元素を知る事典: 先端材料への入門』海鳴社、2004年。ISBN 9784875252207 

関連項目

外部リンク


ガリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 04:57 UTC 版)

液体金属」の記事における「ガリウム」の解説

ガリンスタン - ガリウム・インジウム・スズからなる常温液体合金体温計放熱グリス使用される

※この「ガリウム」の解説は、「液体金属」の解説の一部です。
「ガリウム」を含む「液体金属」の記事については、「液体金属」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ガリウム」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

ガリウム

出典:『Wiktionary』 (2021/08/28 14:19 UTC 版)

名詞

ガリウム

  1. 原子番号 31元素記号 Ga金属元素単体は、常温常圧では青みがかった銀白色固体

発音(?)

が↗り↘うむ

関連語

翻訳


「ガリウム」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ガリウム」の関連用語

ガリウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ガリウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのガリウム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの液体金属 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのガリウム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS