ラジウムとは? わかりやすく解説

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ラジウム


物質名
ラジウム
英語名
Radium
元素記号
Ra
原子番号
88
分子量
226
発見
1898年
原子半径(Å)
2.2
融点(℃)
700
沸点(℃)
1137
密度(g/cm3
6
イオン化エネルギー(eV)
5.279


ラジウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/13 03:06 UTC 版)

ラジウム: Radium [ˈraːdi̯ʊm]: radium [ˈreɪdiəm])は、原子番号88の元素元素記号Raアルカリ土類金属の一つ。安定同位体は存在しない。天然には4種類の同位体が存在する。白色の金属で、比重はおよそ5–6、融点は700 °C沸点は1140 °C。常温、常圧での安定な結晶構造は体心立方構造 (BCC)。反応性は強く、と激しく反応し、に易溶。空気中で簡単に酸化され暗所で青白く光る。原子価は2価。化学的性質などはバリウムに似る。炎色反応洋紅色


  1. ^ a b 桜井弘 『元素111の新知識』講談社、1998年、356-357頁。ISBN 4-06-257192-7 
  2. ^ 稲本一夫(1998)『初期のラジウム利用の歴史』、p137、138。
  3. ^ 「Newton別冊ありとあらゆる「物質」の基礎がわかる完全図解周期表第2版」 159ページ 2015年10月1日閲覧
  4. ^ 『世界で一番美しい元素図鑑』セオドア・グレイ著 創元社
  5. ^ ゾーフィゴ静注
  6. ^ 佐々木康彦 (2011年11月16日). “ラジウム処分最終費用は数千万円に及ぶ可能性も、「ごみの不法投棄と同じ扱いになる」(文部科学省)ため地権者が全額負担ってまさかの展開に”. BLOGOS. 2013年5月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年1月9日閲覧。
  7. ^ 厚生労働省『放射性物質等の運搬に関する基準』、2005年11月24日。
  8. ^ 厚生労働省『放射性物質等の運搬に関する基準の一部を改正する件(案)に関する意見の募集について』、2015年12月28日。


「ラジウム」の続きの解説一覧

ラジウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:12 UTC 版)

マリ・キュリー」の記事における「ラジウム」の解説

ポロニウム化学的性質ビスマス近く鉱石の中でビスマス様物質を探すことで比較簡単にたどりついた。しかしラジウムの発見一筋縄ではいかなかった。化学的性質が近い元素バリウムがあるが、鉱石にはバリウムとラジウムの両方含まれていた。1898年時点夫妻はラジウムの痕跡掴んではいたが、純粋な状態で充分な量を確保するには至らなかった。 劣悪な環境過酷な作業逼迫し家計賄うための教職多忙夫妻健康状態にも悪影響及ぼしピエール精製作業一時中断すべきとも考えた。しかしマリ少しずつ着々と進む作業希望見出していた。1トンピッチブレンドから分離精製できたラジウム塩化物0.1グラムにしかならなかったが、放射性元素着々と濃縮され、やがて試験管蒸発皿から発光見られるようになっていった。マリはこれを「妖精のような光」と形容した。1902年3月には濃縮効果的な試薬発見し、これを用いて精製した試料スペクトルがラジウム固有ののであることを突き止め夫妻は純粋ラジウム塩の青い光感動覚えた夫妻は、有意な純粋ラジウム塩を得るまでに11トンピッチブレンド処理した。 しかしこの頃度重なる不幸が夫妻を襲う。1902年5月マリの父ブワディスカ危篤知らせ届き帰郷最中訃報受けた。彼女は親不孝自分責めたが、晩年のブワディスカは届くマリ論文楽しみに読み、特に3月のラジウム精製成功の手紙には大い喜び、娘を誇り思っていた。一方ピエール友人たちアドバイス送りアカデミー会員になるよう薦めたが、7月選挙落選する。しかしこのような活動栄誉ではなく研究のためのものであったレジオンドヌール勲章候補となった際には研究活動寄与しないと断っている。夫妻研究に戻るが体に変調をきたし、ピエールリウマチ悪化させて度々発作苦しみマリ神経衰えさせ睡眠時遊行症起こすようになった。翌1903年には待望第二子流産してしまい、マリ悲しみにくれた。 このような苦境の中で進められ研究結果夫妻逐一学会知らしめ、1899年から1904年にかけて32研究発表行った。それらは他の学者たちに放射能放射性元素対す認識刷新迫り研究に向かわせた。放射性元素追究はいくつかの同位体発見つながり、さらにウィリアム・ラムゼーフレデリック・ソディのラジウム崩壊によるヘリウム発生確認アーネスト・ラザフォードソディ元素変換説などがもたらされた。これらは、当時概念であった元素不変」という考え方変革迫り原子物理学一足飛び進歩もたらした。 さらに、1900年ドイツ医学者ヴァルクホッフ(ドイツ語版)とギーゼル(英語版)が、放射線生物組織影響与えるという報告なされた。早速ピエールはラジウムを腕に貼り付け火傷のような損傷確認した医学教授らとの協同研究結果細胞破壊する効果確認され皮膚疾患悪性腫瘍治療する可能性示唆された。これは後にキュリー療法呼ばれる。こうしてラジウムは「妙薬」として知られるようになった第一次世界大戦後科学者の間で放射線被曝照射線量)による人体影響への危険が徐々にではあるが認知されようになった当時放射性物質取り扱う科学者らは、鉛を用いて放射線遮蔽し、白衣使い捨てるなどの対策を採っており、マリ研究所員らに手袋用いるように厳しく指導していたが、当の本人放射性物質素手で扱うことが多く防護対策を殆ど行わなかった。そのためマリの手はラジウム火傷の痕だらけで、干しスモモのような皺が残っていたという。 新元素ラジウムは、学問対象とどまらず産業分野でも有用性次々と明らかになった。キュリー夫妻は、ラジウム精製法対す特許取得せず公開した。これは珍しいことだが、そのために他の科学者たち何の妨げもなくラジウムを精製使用することができた。フランス実業家アルメ・ド・リール(英語版フランス語版)(Emile Armet de Lisle)はラジウムの工業的生産乗り出し夫妻協力仰ぎ医療分野への提供を始めた。ラジウムは世界で最も高価な物質となった。ラジウム精製法特許取得しなかった理由として、マリは「人生最大報酬とは、知的活動そのものである」と答えている。

※この「ラジウム」の解説は、「マリ・キュリー」の解説の一部です。
「ラジウム」を含む「マリ・キュリー」の記事については、「マリ・キュリー」の概要を参照ください。

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ラジウム

出典:『Wiktionary』 (2018/07/05 00:26 UTC 版)

語源

名詞

ラジウム

  1. 原子番号 88元素記号 Ra金属元素安定同位体持たないアルカリ土類金属単体常温常圧では銀白色固体

訳語


「ラジウム」の例文・使い方・用例・文例

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