アルカリ土類金属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 14:04 UTC 版)
歴史的には第2族元素の第4周期以降の元素が、アルカリ土類金属(アルカリどるいきんぞく、英語: alkaline earth metal)と分類されてきたが、IUPACの勧告により現在ではベリリウム・マグネシウムを含む定義が一般的に採用されており、日本化学会も公式にこの定義の使用を推奨している。 しかしながら、第2族元素の中でもベリリウム・マグネシウムは原子半径が小さいため非金属性・半金属性を示し、共有結合性を有しており、第4周期以降の元素とは異なる性質を示すため、現在でも学術的にはベリリウム・マグネシウムは、アルカリ土類金属に含めない場合もある。参考までに、ラジウムに関しては放射性元素であるため、他の元素に比べて化学的性質が詳しく知られていなかったものの、ドミトリ・メンデレーエフが周期表を提唱する以前より、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの元素群は化学反応性の類似性により、ヨハン・デーベライナーの提唱による「三つ組元素(英語: triads)」の1つとして知られていた。これに対して、ベリリウム・マグネシウムは、ここに含まれていない。つまり、性質が異なるのである。 まず、ベリリウムは非金属元素のように、他の元素とは共有結合を形成し易いという点において、大きく性質が異なり、その酸化物である酸化ベリリウムは酸性条件下でも塩基性条件下でも溶解する。マグネシウムは比較的、金属元素のように振舞うものの、グリニャール試薬に代表される共有結合を有した有機マグネシウム化合物も形成する。マグネシウムの酸化物である酸化マグネシウムは、塩基性を示しこそすれ、第2族元素の第4周期以降の元素の酸化物と比べると、その塩基性は弱い。さらに、ここまでの元素は炎色反応も示さない。 一方で、第2族の第4周期以降の元素は全て炎色反応を示す。さらに、その酸化物は強塩基性を示す。また単体の安定性も低く、マグネシウムリボンのように、容易に扱える代物ではない。これらの例のように、アルカリ土類金属を第2族元素と同義とする区分は、その元素・イオンの化学的性質に着目した場合の区分と合致しない。
※この「アルカリ土類金属」の解説は、「第2族元素」の解説の一部です。
「アルカリ土類金属」を含む「第2族元素」の記事については、「第2族元素」の概要を参照ください。
アルカリ土類金属
出典:『Wiktionary』 (2021/07/25 12:50 UTC 版)
名詞
発音(?)
- あ↗るかりどるいき↘んぞく
翻訳
- 英語: alkaline earth metal (en), alkaline-earth metal (en)
- オランダ語: aardalkalimetaal (nl)
- スウェーデン語: alkalisk jordartsmetall (sv) 通性
- スペイン語: metal alcalinotérreo (es)
- セルビア・クロアチア語: zemnoalkalijski metal (sh)
- 中国語: (繁): 鹼土金屬/ (簡): 碱土金属 (jiǎntǔ jīnshǔ)
- 朝鮮語: 알칼리토금속 (ko)
- ドイツ語: Erdalkalimetall (de) 中性
- ノルウェー語:
- フィンランド語: maa-alkalimetalli (fi)
- ベトナム語: kim loại kiềm thổ (vi)
- ポルトガル語: metal alcalino-terroso 男性
- マレー語: logam alkali bumi (ms)
- ロシア語: щёлочно-земельный металл (ru) 男性
「アルカリ土類金属」の例文・使い方・用例・文例
- アルカリ土類金属のページへのリンク