さんか‐ぶつ〔サンクワ‐〕【酸化物】
酸化物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/26 15:37 UTC 版)
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酸化物(さんかぶつ、英語: oxide)は、酸素とそれより電気陰性度が小さい元素からなる化合物である。酸化物中の酸素原子の酸化数は−2である。酸素は、ほとんどすべての元素と酸化物を生成する。貴ガスについては、ヘリウム (He)、ネオン (Ne) そしてアルゴン (Ar) の酸化物はいまだ知られていないが、キセノン (Xe) の酸化物(三酸化キセノン)は知られている。一部の金属の酸化物やケイ素の酸化物(ケイ酸塩)などはセラミックスとも呼ばれる。
性質
典型元素の酸化物は、周期表の族に特有の性質を示す(詳細は下に示す各元素族酸化物の項に詳しい)。
- 典型元素
- 第1族元素酸化物の性質 - 1H, 3Li, 11Na, 19K, 37Rb, 55Cs, 87Fr
- 第2族元素酸化物の性質 - 4Be, 12Mg, 20Ca, 38Sr, 56Ba, 88Ra
- 第13族元素酸化物の性質 - 5B, 13Al, 31Ga, 49In, 81Tl
- 第14族元素酸化物の性質 - 6C, 14Si, 32Ge, 50Sn, 82Pb
- 第15族元素酸化物の性質 - 7N, 15P, 33As, 51Sb, 83Bi
- 第16族元素酸化物の性質 - 16S, 34Se, 52Te, 84Po
- 第17族元素酸化物の性質 - 9F, 17Cl, 35Br, 53I, 85At
- 第18族元素酸化物の性質 - 36Kr、54Xe
種類
酸化物はブレンステッド酸ないしはブレンステッド塩基としての性質を示す。酸としての性質のみを示すものを酸性酸化物、塩基としての性質のみを示すものを塩基性酸化物、そして酸としても塩基としても反応するものを両性酸化物と呼ぶ。(水 H2O や一酸化窒素 NO などは酸性も塩基性も示さないため、中性酸化物と呼ばれることがある。)金属元素の酸化物は塩基性酸化物、非金属元素の酸化物は酸性酸化物、その中間の元素の酸化物は両性酸化物となることが多い。両性酸化物として、ここではアルミニウムの例を示す。