がん‐りょう〔‐レウ〕【顔料】
顔料
塗料、印刷インキ、プラスチックなどに、着色(補強、増量など)の目的で添加される水や溶剤に溶けない無彩色または有彩色の粉末。組成によって有機顔料と無機顔料と区別され、前者は多様な色彩で鮮やかなものが、後者は低価格で耐久性のよいものが多い。自動車用塗料は鮮やかな色彩を求め、かつ耐久性のよいものが求められるため、有機顔料から耐久性のよいものが選択される。また、機能上から防錆力をもつものを防錆顔料、塗膜などの補強、増量の効果があるものを体質顔料と呼ぶ。
顔料
顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 14:00 UTC 版)
顔料(がんりょう、pigment)は、着色に用いる粉末で水や油に不溶のものの総称。着色に用いる粉末で水や油に溶けるものは染料と呼ばれる。
- ^ “Market Study: Pigments”. Ceresana Research. 2010年8月8日閲覧。
- ^ 俗に、カラーインデックス名。ただし、Colour Index Constitution Numberをカラーインデックス名とする誤用もある。
- ^ 俗に、カラーインデックス番号。ただし、Generic Nameをカラーインデックス番号とする誤用もある。
- ^ 『有機顔料ハンドブック』 橋本勲 カラーオフィス 2006.5
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 03:28 UTC 版)
酸化セリウムが黄色系顔料の成分として使用されるほか、ガラスに添加して淡い黄色に発色させる着色剤、酸化雰囲気にして鉄分による着色を打ち消す脱色剤として利用される。
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顔料 (CMY)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 07:58 UTC 版)
シアン (●) + マゼンタ (●) = 青 (●) マゼンタ (●) + 黄色 (●) = 赤 (●) 黄色 (●) + シアン (●) = 緑 (●) CMYKという表記がある際、Kは黒のことを示している。理論の中でCとMとYのインクを混ぜ合わせることにより黒いインクが出来上がる。実際は正確に量を調整しないと暗い茶色をしたインクが出来上がる。 under color removalも参照。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 03:50 UTC 版)
「顔料」も参照 一部の錯体はその鮮明な色と高い耐久性から、顔料として使用される。特にフタロシアニンは応用分野での消費量が多く、大量に生産されている。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 16:00 UTC 版)
「顔料」も参照 顔料とは、不溶性の色素である。鉱物、石油などから製造される。分光反射率/色合い、屈折率および粒子径/塗膜厚と透明性の相関、分散性、各種耐性、価格などの評価基準がある。またアメリカ合衆国内では、ASTMの表示が義務付けられている。 粒子径に関わる顔料の性質粒子径吸油量黄変性透明性光沢大小 小 小 小 小大 大 大 大
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 07:57 UTC 版)
酸化鉄は顔料としても利用され、日本ではしばしば弁柄(ベンガラ)という呼び名で用いられる。天然の酸化鉄の顔料は黄土(オーカー、Ochre)と呼ばれることがあり、他にも、生や焼いたシェンナやアンバーのような多くの古典的な顔料が存在する。このような顔料はラスコー洞窟の壁画など早期先史時代の芸術に使われて以来、利用され続けていて、酸化鉄(III)が主成分である。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 08:35 UTC 版)
インディゴはそのままで不溶性であるから、顔料としても用られ(「インディゴ染料」はそのまま「インディゴ顔料」である)、絵具としても供給されている。ただし、絵具名にインディゴないしインジゴを冠するだけの代替品も数多い。天然には数種の植物に由来する。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 15:20 UTC 版)
かつては、加工して不溶化した物は、顔料としても用いられた。しかし今日では、合成アリザリンを用いて製造される「アリザリンレーキ」が使われている。 ただ、絵具においては、今日でもイギリスのウィンザー・アンド・ニュートン社が、アカネ色素を原料とした「ローズマダージェニュイン(Rose Madder Genuine)」を、日本においてもターナー色彩社が「ナチュラルローズマダー(Natural Rose Madder)」を生産している。いずれも「Natural Red 9」である。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 00:01 UTC 版)
単独では藍色・紺色の塗料、印刷インキ、絵具に使用される。 また、黄鉛(クロムイエロー)、カドミウムイエロー、アゾ系黄色顔料との混合物は緑色顔料として使われ、クロムイエロー、カドミウムイエローと共沈させるなどして製造したものはそれぞれクロムグリーン、カドミウムグリーンと呼ばれる。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:32 UTC 版)
イカ墨(ときにタコ墨)から作られた黒茶色の顔料をセピアといい、かつては絵の具やインクに使われた。同系統の色( )をセピア色という。セピアという語は、ラテン語でコウイカ(学名 Sepia)に由来する。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/14 04:29 UTC 版)
顔料のサーモンピンクはセラミック顔料の1つで、ジルコン (ZrSiO4) に鉄が固溶したもの。粉末の状態・釉薬に加えて焼成した場合のいずれもサーモンピンク色をしていることから、この名前が付けられた。Colour Index Generic NameはPigment Red 232である。 ジルコニア (ZrO2)、二酸化ケイ素 (SiO2) に硫酸鉄 (FeSO4)、酸化鉄 (Fe2O3)、水酸化鉄 (Fe(OH)3) を配合し、さらに鉱化剤としてフッ化ナトリウム (NaF)、塩化ナトリウム (NaCl)、硝酸ナトリウム (NaNO3) 或いは硝酸アンモニウム (NH4NO3) を添加し900℃で焼成、粉砕後熱湯で鉱化剤を除去する。 あらゆるタイプの釉薬に使用できる。サーモンピンクに固溶している鉄の酸化数は3価と推定されている。
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顔料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 23:58 UTC 版)
酸化鉄顔料では最も生産量が多い。日本では、江戸時代にインドのベンガル地方産のものを輸入したために(天竺国であるベンガルの地名が起源)「べんがら」と名づけられた。天然に産するもの・赤鉄鉱もあるが、現在市販されているベンガラ・弁柄は合成されたもので工業用ベンガラである。Color Index Generic Nameは合成酸化鉄赤が Pigment Red 101 で、天然酸化鉄赤が Pigment Red 102 である。化学組成は鉄の赤錆と同様といえる。硫酸鉄を高温で熱し、苛性ソーダで中和したものである。 弁柄を作るにはおよそ次のような工程がある。1.鉄鉱石を砕く。.2.硫黄分を除く。3.不純物を沈殿させ、「緑礬」(りょくばん/ろくは/ローハ)という結晶を作る。4.朴(ホウノキ)の葉に緑礬を盛る。5.松の薪で2日間、700度で焼き続ける。6.水洗いして石臼で粉にする。7.これを3度繰り返す。8.粉の中の酸を水に溶け出させる。9.弁柄の成分が沈殿。10.上澄みを捨て、水を入れる。11.これを10回から100回繰り返す。12.板に塗りのばし天日干し。 その他、赤土ベンガラ・丹土ベンガラ・赤泥ベンガラ・パイプ状ベンガラ・鉄丹ベンガラ・ローハベンガラがある。中でも球状微粒子で赤い色相が良好なのはローハベンガラである。ローハは緑礬(りょくばん)とも呼ばれ、正徳3年「和漢三才図会」には緑礬を焼き、朱辰砂の代用にする。これを礬紅という。と記述されている。また、緑礬は薬用や火薬、染料や顔料として使用され、古来赤の顔料として用いられた朱辰砂の代わりに、緑礬を焼いて加工し赤の顔料とした。丹土ベンガラとローハベンガラの化学組成は同様であり、Fe、Si、Al、などが強く検出されるのが特徴である。 着色力・隠蔽力が大きく、耐熱性・耐水性・耐光性・耐酸性・耐アルカリ性のいずれにも優れており、安価な上無毒で人体にも安全なため非常に用途は多い。古くは弥生時代後期から古墳時代初頭にかけて濃尾平野を中心に生産された、赤彩を施した土器(パレススタイル土器とも呼ばれる)の彩色にも使われていた。 工業用ベンガラとしてセメントやプラスチック、ゴムの着色、塗料・インク・絵具等に用いられるほか、中部・近畿地方以西の伝統的民家建築の木材に塗られているものを目にすることができる。欠点は彩度が低いことで、鮮やかなものは橙赤色をしている一方、彩度の低い赤褐色のものも多い。日本においては赤というより褐色の顔料として認識されていることも多い。 なお赤い色相の良好で彩度の高いローハベンガラは、磁器の絵付け・漆器・歴史的建造物のベンガラ塗装に多用され、江戸時代製造ローハベンガラは高品質・高付加価値であった。ベンガラ産地吹屋の西江邸蔵に大切に保存されている。現在、ローハベンガラは日光東照宮など文化財修復や作家に使用されている。
※この「顔料」の解説は、「弁柄」の解説の一部です。
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顔料
「顔料」の例文・使い方・用例・文例
- 洗顔料で顔を洗う
- 洗顔料が欲しい。
- 焼きシエナ土 《赤褐色の顔料》.
- 生(き)シエナ土 《黄褐色の顔料》.
- 顔料で着色する、あるいは染める
- 顔料が水とバインダーに混ぜられる絵の方法
- 明るい緑のアルコール溶液を有するダークグリーンの植物顔料
- 顔料葉緑素とカロチンとキサントフィルを持つ藻
- 油溶性顔料
- 水とバインダーに顔料を混ぜることによって作られた塗料
- 油と顔料で防水処理が施された綿織物で作ったレインコート
- 表面の保護、または装飾用にコーティングとして使用される物質(特に液体に懸濁される顔料の混合物)
- 石の板に押しつけて(穀物、薬または顔料のような)材料を砕いたり混ぜたりするために使われる、石または鉄でできた重い道具(通常、底が平らで柄がついた)
- 絵または絵画(陰影、またはより暗い顔料のように)の影の効果の表現
- 混ぜ合わせることですべての色が得られる3つの顔料のいづれか
- 顔料のための原色は赤、青と黄である
- 赤い色または顔料
- 黄色か顔料
- 緑色の色または顔料
- 青緑色の色または顔料
顔料と同じ種類の言葉
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