藍銅鉱とは? わかりやすく解説

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らん‐どうこう〔‐ドウクワウ〕【藍銅鉱】

読み方:らんどうこう

炭酸銅主成分とする鉱物結晶柱状で、単斜晶系青色をしガラス光沢がある。鉱石青色顔料にする。アズライトブルーマラカイト

藍銅鉱の画像

藍銅鉱(Azurite)

藍銅鉱
Touissit mine,Oujda,Morocco
Cu3(OH)2(CO3)2 標本の幅約2.5cm

青が濃すぎて黒く見えますが、透明で濃藍色をした藍銅鉱です。
光沢強く透明な濃藍色が素晴らしく美し標本です。

藍銅鉱(Azurite)

藍銅鉱
Bou-Beker,Morocco
Cu3(OH)2(CO3)2 標本の幅約3.5cm

蛍石の上に藍銅鉱の小さな結晶が沢山付いた標本です。
写真では分かり難いですが、キラキラ光る藍銅鉱の結晶美し標本です。

藍銅鉱/孔雀石(Azurite/Malachite)

藍銅鉱
Kerouchene,Morocco
Cu32+(CO3)2(OH)2/Cu22+(CO3)(OH)2 画像の幅約2.2cm

紺青色をした藍銅鉱の表面緑色孔雀石変化した標本です。
この変化が更に進むと、藍銅鉱の結晶形を保ったまま全て孔雀石
になってしまう「仮晶となります

藍銅鉱(Azurite)

藍銅鉱
Mina Ojuela,Mapimi,Durango,Mexico
Cu32+(CO3)2(OH)2 画像の幅約1.1cm

白い方解石(Calcite)上に付いた藍銅鉱の結晶です。
藍色透明な藍銅鉱と方解石組み合わせ美し標本です。

藍銅鉱(Azurite)

藍銅鉱
Bou-Beker,Morocco
Cu32+(CO3)2(OH)2 標本の幅約1.9cm

石膏/藍銅鉱(Gypsum/Azurite)

石膏
Mineral Creek,near Ray Mine,Pinal Co.,Arizona,USA
CaSO4.2H2O/Cu3(OH)2(CO3)2 画像の幅約8mm

青い藍銅鉱上に小さな石膏の結晶が沢山付いた美し標本です。

藍銅鉱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/19 19:22 UTC 版)

藍銅鉱
藍銅鉱
分類 炭酸塩鉱物
化学式 Cu3(CO3)2(OH)2
結晶系 単斜晶系
へき開 一方向に完全
モース硬度 4
光沢 ガラス光沢
青色
条痕 青色
比重 3.8
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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藍銅鉱(らんどうこう、: azuriteアズライト)は鉱物炭酸塩鉱物)の一種。ブルー・マラカイトと呼ばれることもある。

性質・産出

藍銅鉱の主な産地は、モロッコアメリカ中国ロシアフランス等。化学組成はCu
3
(CO
3
)
2
(OH)
2
で、結晶系は単斜晶系の代表的な二次鉱物の1つであり、世界各地の銅鉱床の風化帯に産する。同じく銅の二次鉱物である孔雀石マラカイト)(Cu
2
(CO
3
)(OH)
2
)と共生することも多く、時にはこの孔雀石と藍銅鉱が混じり合った状態で生成されることもありこの混合した状態で生成されたものは両鉱物の英名を合成して、アズロマラカイトと呼ばれている[1]。藍銅鉱と孔雀石は化学組成上は非常に似ており、銅鉱床の地表に近い所で生成される点も同じである。しかし藍銅鉱の産出は孔雀石に比べてはるかに少ない。これは藍銅鉱の生成条件はやや酸性でかつ炭酸ガスが十分にあることを要求するが、天然の炭酸ガスに富む環境はたいてい酸性度が低く、そのような環境ではかわりに孔雀石が生成されてしまうためである[1]。また、孔雀石の方が化学的安定性に優れており、藍銅鉱を湿気の多い空気中に長時間放置すると大気中の水分を吸収して孔雀石に変質することがある。[2]

藍銅鉱(青色)と孔雀石(緑色)

岩群青

藍銅鉱から作った岩絵具で、古来より東西で青色の顔料として使用された。省略して群青ともいう。英名マウンテンブルー[3]。銅山が多い日本でも盛んに使用されたが、先述のとおり孔雀石と混じって採れることが多いため精製が難しく、孔雀石から採れる緑青の10倍の値段で取引され、群青60gで米一俵を買えるほどだった[要出典]敦煌の壁画をはじめ中国と日本の青色の顔料には古来から藍銅鉱が用いられてきた。古代エジプトでも使用され、15世紀から17世紀中頃にかけてヨーロッパ絵画では、ウルトラマリンより多用されたという[1]

脚注

  1. ^ a b c 『楽しい鉱物学』株式会社草思社、1990年6月5日。 
  2. ^ 『楽しい鉱物図鑑』株式会社草思社、1992年11月10日。 
  3. ^ : mountain blue

参考文献

関連項目

外部リンク


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