美しとは?

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い・し【美し】

[形シク

よい。すばらしい。見事である。

「鞠は—・しいものかな」〈弁内侍日記

巧みである。じょうずだ。

「歌の音(こゑ)のよさよ、—・しう—・しうとほめられたり」〈盛衰記・一七〉

美味だ。おいしい。

「—・しかりしときは夢窓にくらはれて」〈太平記二三

殊勝だ。けなげだ。あっぱれだ。

いかがはからひ申さんと申し上ぐれば、おお、—・しくもしたんなれ」〈浄・盛衰記

[補説] 中世から「いしい」の形となり、現在では接頭語「お」をつけて、もっぱら美味の意を表す。→おいしい


くわ・し〔くはし〕【細し/美し】

[形シク繊細で美しい。こまやかで美しい。

走り出宜しき山の出で立ちの—・しき山ぞ」〈三三三一


うま・し【旨し/甘し/美し】

【一】[形シク満ち足りていて美しい、すばらしいと賛美する気持ちを表す。よい。すばらしい。

「なんでふ心地すれば、かく物を思ひたるさまにて月を見給ふぞ、—・しき世に」〈竹取〉

【二】[形ク]「うまい」の文語形

[補説] 【一】シク活用用例はごく少ないが、「うましくに」「うましもの」など、終止形シク活用では語幹働きもする)に体言直接ついた例もあるところから、上代にもシク活用存在したことが知られる。ク活用対象の状態を表現しているのに対し、シク活用のほうは対象対す主観的気持ち表現している。


いつく・し【厳し/美し/慈し】

[形シク《「稜威(いつ)奇(く)し」の意という》

神や天皇または貴人威力強く激しいさま。いかめしおごそかである。

そらみつ大和の国皇神(すめがみ)の—・しき国」〈万・八九四〉

容姿気品があるさま。端正であるさま。

「—・しき男子をまうけけり」〈伽・一寸法師

室町時代ごろから「うつくし」と混同して用いられて》美しい。きれい。

卯の花の垣根咲き乱れたるは、—・しうおもしろければ」〈仮・露殿・下


し【美】

〔形シク〕 ⇒いしい(美)


うまし【味・美・甘】

〔形シク〕 人または事物対する満足や賛美気持表わすすばらしい。よい。りっぱだ。

書紀720神代下「乃ち無目籠(まなしかたま)を作りて、彦火火出見尊籠の中に内(い)れ、之を海に沈む。即ち自然(おのづからに)可怜(ウマシ)小汀(はま)有り〈可怜、此をば于麻師(ウマシ)と云ふ。汀、此をば波麻(はま)と云ふ〉」


くわくはし 【美・細・詳・委・精】

〔形シク〕 ⇒くわしい(美)


いつくし【厳・慈・美】

〔形シク

霊妙である。威力満ちている。荘厳である。神や現人神(あらひとがみ)としての天皇および仏などに関していう。

万葉(8C後)五・八九四「そらみつ 大和(やまと)の国は 皇神(すめかみ)の 伊都久志吉(イツクシキ)国」

源氏100114頃)澪標いつくし神宝(かむだから)をもて続けたり」

いかめしい威厳がある。高貴だ。また、気品威厳のある美しさである。もとは天皇家の血筋の人にいうことが多い。

源氏100114頃)若菜上いつくしくあざやかに、目も及ばぬここちするを」

太平記14C後)五「さしも厳(イツク)しかりつる女房忽ちに伏長(ふしたけ)二十丈ばかりの大蛇と成て」

③ 人や事物が美しい。美麗だ。

応永本論語抄(1420)八佾「哀窈窕とは、常に女の色のいつくしきを窈窕と云が其義に非ず

俳諧新花摘(1784)「いつくしききぬをたち縫て有りけるが」

[語誌](1)「いつ(厳)」の派生語で、本来は神や天皇威厳示し平安朝においても皇族用いられる例が多い。元来美麗の意味はなく、「源氏物語」においても基本的にはそれが守られているが、端麗な女性美としても通用する一面も生じている。
(2)室町時代以降大切にする「いつく」や慈愛の「うつくし」との混同が生じ、更にそれが進むと「いつくしむ」という動詞まで派生し、逆に本来的な霊威概念後退する。

〔他ラ四〕

形動

〔名〕


うま・し【旨・甘・味・美】

〔形ク〕 ⇒うまい(旨)


うつくし【美・愛】

〔形シク〕 ⇒うつくしい(美・愛


うるわうるはし 【美・麗】

〔形シク〕 ⇒うるわしい(美)




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