キナクリドン
分子式: | C20H12N2O2 |
その他の名称: | キナクリドン、2,3-キナクリドン、キナクリドンバイオレット、C.I.ピグメントバイオレット19、Quinacridone、2,3-Quinacridone、Quinacridone violet、C.I.Pigment Violet 19、5,12-Dihydroquino[2,3-b]acridine-7,14-dione、C.I.46500、Quino[2,3-b]acridine-7,14(5H,12H)-dione、ピグメントバイオレット19、Pigment Violet 19、5,12-Diazapentacene-7,14(5H,12H)-dione |
体系名: | キノ[2,3-b]アクリジン-7,14(5H,12H)-ジオン、5,12-ジヒドロキノ[2,3-b]アクリジン-7,14-ジオン、5,12-ジアザペンタセン-7,14(5H,12H)-ジオン |
キナクリドン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/08 08:32 UTC 版)
キナクリドン | |
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5,12-Dihydroquinolino[2,3-b]acridine-7,14-dione
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別称
C.I.: 73900, Pigment Violet 19
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 1047-16-1 ![]() |
PubChem | 13976 |
ChemSpider | 13369 ![]() |
UNII | 11P487375P ![]() |
EC番号 | 213-879-2 |
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特性 | |
化学式 | C20H12N2O2 |
モル質量 | 312.32 g mol−1 |
外観 | 赤色の粉末(ナノ微粒子) |
密度 | 1.47 g/cm3 |
水への溶解度 | 溶けない |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
キナクリドン (quinacridone) は、有機化合物。常温で赤色ないし紫色の固体であり、顔料として用いられる。類似した構造を持つ化合物は、総称してキナクリドン、キナクリドン類と言われる。
キナクリドン類
キナクリドン類は鮮やかな色と耐候性を具えた性能の良い合成顔料であり、自動車の塗装などの工業用途に使われている。また、油絵具、アクリル絵具、水彩絵具などの絵画用途にも使われている。
典型的には赤から紫を呈し、その色相は共役環上のメチル基や塩素原子などの置換基だけでなく結晶構造によっても影響される。例えばPigment Violet 19[1]のγ型結晶は鮮明な赤色で、耐候性があって耐水性も良い。β型結晶は帯青赤色(えび茶色)でやはり耐水性が高い。γ型もβ型もα型結晶よりも熱に安定である。
Pigment Violet 19以外に、Pigment Violet 42、Pigment Red 122[2]、Pigment Red 202[2]、Pigment Red 206[2]、Pigment Red 207[2]、Pigment Red 209[2]、Pigment Orange 48[3]、Pigment Orange 49[3]などがある。
脚注・出典
キナクリドン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:52 UTC 版)
詳細は「キナクリドン」を参照 キナクリドンは、対称性の高い複素環顔料である。この名称は1896年Nimerovskyが、キノリンとアクリジンが合わさった化合物としてつけたもので、無置換キナクリドンのCAS名はquino[2,3-b] acridine-5,12-dihydro-7,14-dioneである。無置換キナクリドンはPigment Violet 19とも呼ばれる。Colour IndexにはPigment Red 122、Pigment Red 202、Pigment Red 206、Pigment Red 207、Pigment Red 209、Pigment Violet 19、Pigment Violet 42等が記載されている。 Pigment Violet 19には色相が異なるβ型(赤味紫)やγ型(青味赤)がある。また、α型は顔料として使用されていない。Pigment Red 122は両者の中間的色相を備え、印刷等においてはマゼンタとしても使用されている。Pigment Red 202はPigment Red 122より若干青味が強いものの、その差異は希釈などによって両者の色合いを似せることが出来る程度の差異である。Pigment Violet 42はキナクリドンの混晶であり、やや彩度が低く、不鮮明。 Pigment Red 202とPigment Red 209は化学組成的には良く似ていて、共にジクロロキナクリドンであるが、塩素の位置が異なる。Pigment Red 207とPigment Red 209は色相的には良く似ていて、共に黄味赤であるが、Pigment Red 207はγ型結晶のPigment Violet 19とPigment Vioret 122の中間の色合いであるが、混晶であり、やや彩度が低く、不鮮明。 これ以外に褐色系統のキナクリドンもあるが、無置換キナクリドンと無置換キナクリドンの一部を酸素で置換した化合物の混晶であり、彩度が低く、不鮮明。Colur Indexには、Pigment Orange 48とPigment Orange 49の記載がある。
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キナクリドンと同じ種類の言葉
ケトンに関連する言葉 | カルコン カルボン キナクリドン キノン グリセオフルビン |
複素環式化合物に関連する言葉 | キサントホス キシラジン キナクリドン キヌクリジン キノキサリン |
固有名詞の分類
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