ジアセチルとは? わかりやすく解説

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ジアセチル

分子式C4H6O2
その他の名称ジアセチル、ビアセチルBiacetylDiacetyl、2,3-Butanedione、Dimethyl diketoneジメチルグリオキサールDimethylglyoxal、2,3-Dioxobutane、Butane-2,3-dione
体系名:ブタン-2,3-ジオン2,3-ブタンジオンジメチルジケトン2,3-ジオキソブタン


ジアセチル

名称ジアセチル
英名diacetyl
別名ビアセチルジメチルグリオキサールブタンジオン
化学式C4H6O2
香り希釈状態でバター
状態l(黄色
融点
沸点88~89(750mmHg)
比重※0.990(d15/15)
性質アセトン可溶エタノールエーテルに完全に溶解
用途フローラル調合香料バターミルククリームなどの食品香料
有機性80
無機130
分子データ
» 「動く分子事典」の分子モデル表示の特性について、「生活環境化学の部屋」より補足説明をいただいております。

ジアセチル

バター、酢、コーヒーなどの食品香料

名前Biacetyl
ジアセチル

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ジアセチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/19 17:02 UTC 版)

ジアセチル(diacetyl, IUPAC名 2,3-ブタンジオン 2,3-butanedione)は、2つのアセチル基カルボニル基の炭素同士で結合した有機化合物である。ジケトンの一種で、化学式 C4H6O2 で表される。かつて醸造業界では前駆体や同族体を含めダイアセチルとも呼ばれた[2]。食品の品質低下時の特徴的な臭気として捉えられている[2]


  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 2946.
  2. ^ a b 井上喬「食品とジアセチル : 古くて新しいトピックス」『日本醸造協会誌』第99巻第5号、日本醸造協会、2004年5月、315-323頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.99.315ISSN 09147314NAID 10012968048 
  3. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  4. ^ 松井宏, 原武史, 志水弘典「2P-118 老化初期の男性に生じる体臭成分ジアセチルの発生機構とその制御(代謝工学,一般講演)」『日本生物工学会大会講演要旨集』第65巻、日本生物工学会、2013年、134頁、NAID 110009737784NDLJP:10534115 
  5. ^ de Man, J. C. (1959). “The formation of diacetyl and acetoin from α-acetolactic acid”. Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas 78 (7): 480-486. doi:10.1002/recl.19590780703. https://doi.org/10.1002/recl.19590780703. 
  6. ^ Chuang, L. F.; Collins, E. B. (1968). “Biosynthesis of Diacetyl in Bacteria and Yeast”. J. Bacteriol 95 (6): 2083-2089. doi:10.1128/jb.95.6.2083-2089.1968. https://doi.org/10.1128/jb.95.6.2083-2089.1968. 
  7. ^ van Rooy, Frits G. B. G. et. al. (2007). “Bronchiolitis Obliterans Syndrome in Chemical Workers Producing Diacetyl for Food Flavorings”. Am. J. Respir. Crit. Care Med 176 (5): 498-504. doi:10.1164/rccm.200611-1620OC. https://doi.org/10.1164/rccm.200611-1620OC. 


「ジアセチル」の続きの解説一覧

ジアセチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/30 00:25 UTC 版)

皮膚ガス」の記事における「ジアセチル」の解説

ジアセチルは汗中の乳酸と皮膚常在菌表面反応由来し頭部首筋など汗をかきやすい部位から比較多く放散される。またジアセチルの放散量は、30代40代男性で特に高く香粧品分野では中年男性に特有のにおい成分として注目されているミドル脂臭とも呼ばれる

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「ジアセチル」を含む「皮膚ガス」の記事については、「皮膚ガス」の概要を参照ください。


ジアセチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:03 UTC 版)

マロラクティック発酵」の記事における「ジアセチル」の解説

ジアセチル(2,3-ブタンジオン)はシャルドネの「バターのような香り原因となる化合物として知られているが、マロラクティック発酵経ているワイン全て影響与えている。嗅覚検知できるしきい値白ワイン0.2 mg/L赤ワインで2.8 mg/Lであり、この程度の濃度ではかすかなバターナッツのような香り受け止められる。5~7 mg/L (5~7 ppm)以上の濃度になるとワインの他の香りよりも圧倒的に強く感じられワインにとっては悪影響となる。 乳酸菌が糖やクエン酸代謝することでジアセチルが生成されるクエン酸ブドウ中にも元々存在する極めて少量しか含まれないので、ほとんどの量は醸造時に意図的に添加することでまかなわれる。リンゴ酸クエン酸がともに存在するときは両方乳酸菌代謝するが、リンゴ酸のほうがはるかに早く消費されるクエン酸消費量に対してどの程度ジアセチルが生成するかは菌株による(例えば、オエノコッカス・オエニの多く菌株ではラクトバシラス属ペディオコッカス属よりもジアセチルの生成量は少ない)ほか、ワインの酸還元電位にも依存する酸化還元電位が低い、すなわち隙間なく充填されていないなどの理由酸化的な環境になっている場合クエン酸消費されやすく、ジアセチルの生成増えるアルコール発酵中で酵母の数がピーク達していてワイン中に二酸化炭素高濃度飽和しているときのような酸化還元電位が高い場合は、ジアセチルの生成極めて遅くなる酵母はジアセチルを分解しアセトインやブチレングリコール替えるため、ジアセチル濃度低く保つ働きがある。 ジアセチルの生成には1825温かい環境下での発酵が好ましい。また、pHが低いとき(3.5以下)に生成量が増加する傾向があるが、3.2を切ると多く乳酸菌活動妨げられてしまうことが一般的である。植え付けず野生の乳酸菌マロラクティック発酵行った場合は、培養用いたときよりもジアセチルが多く生じことがあるが、これは培養用い場合初期接種量は通常1ml当たり106コロニー形成単位であり、誘導期において細胞数少ないからである。アルコール発酵後にマロラクティック発酵を行うときもジアセチルの生成量は多くなることが多い。シャルドネからワイン造る場合バターのような香りをつけるために高いジアセチル濃度仕立てることが多いため、アルコール発酵後のでの発酵遅らせたり野生の乳酸菌用いことがある。このシュール・リー製法によりワイン還元的な環境下で澱に数週間から長くてか月接触することになり、ジアセチルが生成する。ただし、シュール・リー製法では実際はジアセチルは減少するという研究結果もある。これは生き残った酵母がジアセチルを代謝するためであり、それを踏まえるであればマロラクティック発酵は澱を取り除いてら行うのが望ましいといえるワイン過剰な量のジアセチルが存在しているときは二酸化硫黄加えられることがある二酸化硫黄がジアセチル分子結合することで、ジアセチルの3060%が感知できなくなる。この結合可逆的であり、瓶内やタンク内でわずか数週間経過しただけでジアセチル濃度は元の高い状態に戻ってしまう。二酸化硫黄マロラクティック発酵早い段階添加すれば、乳酸菌活動抑えジアセチルの生成止めることができる。もっとも、発酵全て止まってしまうため、リンゴ酸が乳酸に変換されるともなくなってしまう。

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