出来とは?

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しゅつ‐らい【出来】

出てくること。起こること。現れること。→しゅったい

天地—セシヨリコノカタ」〈ロドリゲス日本大文典


しゅっ‐たい【出来】

[名](スル)《「しゅつらい」の音変化

事件が起こること。「珍事出来する」

物事ができあがること。「近日中に出来」「重版出来


で‐き【出来】

ものができること。できあがること。また、できあがったもの。「南部出来の鉄瓶

できあがった状態。できぐあいできばえ。「試験出来が悪い」「急いわりにはりっぱな出来だ」「上出来

みのり。収穫。「今年は米の出来がいい」

よくできていること。「出来不出来

弥次さん、ありゃあおめえ一生の—だぜ」〈滑・膝栗毛・四〉

出来合い」の略。

「—で買って来た下駄箱には」〈花袋・生〉

出来魚(できうお)」の略。「出来ハゼ

取引所で、売買成立すること。

接頭語的に用いてにわかにきあがること、急に成り上がることなどの意を表す。「出来心」「出来分限(ぶげん)」「出来あきんど


いで‐きた・る【出来】

〔自ラ四〕 表だったところに現われる出現する。発生する。

観智院三宝絵(984)中「行者、母にかはらむとて心つからいてきたりてとらへられぬ」


しゅっ‐たい【出来】

〔名〕 (「しゅつらい(出来)」の変化した語)

出て来ること。あらわれ出てくること。

事件が起こること。また、事をひきおこすこと。

謡曲親任(1541頃)「さても不思議なることの出来(しゅったい)してあるよな」

物事ができあがること。完成すること。成就完成。「近日出来」

浄瑠璃百合稚高麗軍記(1742)一「高麗国分見の絵図、出来(シュッタイ)したるや」


しゅつ‐らい【出来】

〔名〕

① 外に現われていなかったものが出て来ること。しゅったい

玉葉仁安二年(1167)七月二日余所労出来、持病也」

太平記14C後)一「訴訟人出来の時、若下情上に達せざる事もやあらんとて」

物事が起こること。事件が起こること。しゅったい

兵範記保元三年(1158)正月五日東三条御蔵町兵士去夜頓死、仍卅日穢出来」

③ でき上がること。完成すること。成就完成しゅったい

後二条師通記寛治七年(1093)一〇月一〇日「金峯山訓者可別書也、書直献也。出来之後、召知綱、可清書

ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「テンチ xutrai(シュツライ) セシヨリ コノカタ


で‐き【出来】

〔名〕 (動詞「できる」の連用形名詞化

① 物が出てくること。しゅつらい

② 物ができあがること。仕上がること。また、できたもの。仕上がりしゅったい。〔和英語林集成初版)(1867)〕

雪国(1935‐47)〈川端康成〉「宿の主人が特に出してくれた京出来の古い鉄瓶」

③ できた状態。できぐあいできばえ成績

*虎明本狂言金津地蔵室町末‐近世初)「がくやより、地蔵の出来にして、ぶたいにてこしらへぬやうに、したらばよくあるべし」

他人の顔(1964)〈安部公房灰色ノート出来の悪い入歯というのは」

④ よくできていること。好成績傑作成功

禅鳳雑談(1513頃)上「相生・八嶋・野の宮・空八形・とうる・かしはざき・鵼、是に雨ふり候。以上七番也。近年の出き能」

滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)四「彌次さん、ありゃアおめへ一生の出来だぜ」

(5) みのり。収穫

浮世草子日本永代蔵(1688)二「当年紅の出来は、青苧何程入事ばかりを尋ね

(6) なりたちおいたち

(7)できあい出来合)」の略。

随筆異本洞房語園(1720)下「其詩のこころは何と申事にやと問ければさすが出来のうそもつかれず

(8)できうお出来魚)」の略。

(9) 取引市場で、売買取引きをすること。

(10)接頭語的に用いてにわかにきあがること。急になり上がること。「出来心」「出来商人」「出来分限」など。


で‐・く【出来】

〔自カ変〕 ⇒でくる(出来)


で‐・くる【出来】

〔自カ変〕 [文]で・く 〔自カ変〕 (「いでく」の変化したもの

① 出てくる。現われ出る出現する。また、新たに生ずる。生まれる。

申楽談儀(1430)声の事「『やうやう』と云声を言ふ者有。乗せたる心より出づ。能下らんとて、かかる心得でくる也」

史記抄(1477)七「父がなうてはどこからでこうぞ」〔日葡辞書(1603‐04)〕

物事がおこる。新し事態発生する。ある状態になる。出来(しゅったい)する。

史記抄(1477)一五「兵がつかへて久ければ思もよらず変がてくるぞ」

③ 仕あがる。作られる。生産される。

史記抄(1477)一〇「もとの米が尽れ今年の米がでくやうに」

④ することが可能である。

二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上「二月三月慣るれば、誰にでも出来(デク)る事だ

[語誌](1)中古までのイデクが、具体的に物や人が(ある所から)出て来ることを多く示すのと異なりデクルは主に物事発生成立するという意で用いられた。このような意味変化により、デクルクルは「来」であるという語源意識薄れ上一段活用デキルが生じたものとみられる
(2)連用形「でき」は、上一段動詞「できる」の連用形と同じ形で区別しがたいので便宜上「できる」の項におさめた。


で‐け【出来】

〔名〕 =でき(出来)

狂言記仏師(1660)「まづでけを拝まっしゃれい」


いで‐・く【出来】

〔自カ変〕 表だったところに現われる人目にたつ状態になる。

① (内にあるもの、隠れいたものなどが進み動いて)表に現われる出現する。出てくる。

万葉(8C後)二〇・四三五八大君のみことかしこみ伊弖久礼(イデクレ)ば吾(わ)ぬとりつきて言ひし児なはも」

(10C終)一二七「げにいとあはれなりなど聞きながら、涙のつと出でこぬ」

② (なかったものが)新しく生じる。できる。

(イ) (ある状態や事件などが)発生する。起こる。

万葉(8C後)一二二九九五「逢ふよしの出来(いでくる)までは畳薦(たたみこも)重ね編む数夢(いめ)にし見えむ」

大鏡(12C前)六「将門が乱いできて」

(ロ) この世生まれる。

源氏100114頃)浮舟若君のいとうつくしうおよずけ給ふままに、ほかにはかかる人もいでくまじきにや」

(ハ) こしらえられる。作られる。しあがる。産出する。

伊勢物語(10C前)二三河内の国高安の郡に、いきかよふ所いできにけり」

③ うまくある時機めぐって来る。

土左(935頃)承平五年一月二一日「風も吹かず、よき日いできて漕ぎゆく」

よりよい状態が現われる

源平盛衰記14C前)三四「生唼(いけづき)とは黒栗毛の馬、〈略〉当時五歳、猶いてくべき馬也」

[語誌](1)上代イデクは、元の動詞イヅ(出)とク(来)の自立性がかなり高かったためか、ほとんどの例が①の意味で用いられており、②の用法特異なものであった。
(2)中古には②③の用法次第多くなる。中世には②の用法優勢になるが、後期にはイヅルのヅル・デルへの変化伴ってデクルという形が一般化する。


でか・す【出来】

〔他サ五(四)

① できるようにする。また、作り出すこしらえる。でこかす。でからかす

玉塵抄(1563)四二「わらびをはやうてかさうとてやくぞ」

浮世草子世間娘容気(1717)四「はやう孫をでかして祖母さまといはしてたも」

② よくやる。うまくやる。立派にやる。また、功を奏す。しあげる。しとげる成功する

*虎明本狂言ぬらぬら室町末‐近世初)「いつれもしうくをでかひたな」

評判記難波物語(1655)「程に過たるはたらき其身は、でかすとおもふらめど」

③ (終止形用いて) =でかした(出来━)

洒落本通気粋語伝1789)一「『丁字屋の下ざしきの天井といふ莨入だ。』『ハハでかすでかす』」

[補注]史記抄一二」には「反間反して間(へたてて)ひまをてかするそ」とあり、「でかする」という形も見られる


で‐・きる【出来】

〔自カ上一〕 (カ変動詞「でくる(出来)」の上一段したもの

[一] 出てくる。現われる

百丈清規抄(1462)二「竺法蘭のこちへできらるるに逢てつれてきたそ」

浮世草子日本永代蔵(1688)一「泉州に唐かね屋とて金銀有徳なる人出来(デキ)ぬ」

俚言集覧増補)(1899)「月が出来た

[二] 新しく存在するようになる。

物事が生じる。発生する。生まれる。起こる。

平家13C前)九「海河の、俄にできても候はばこそ」

滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「コレ、見な。こんなに痣(あざ)が出来(デキ)たア」

青べか物語1960)〈山本周五郎〉留さんと女「きまって女ができるんだから」

作りあげられる。設けられる。しあがる。完成する。

歌舞伎幼稚子敵討(1753)口明是程は出来ましたれど、是程暫く待て下されいなんどと、言われませうか」

竹沢先生と云ふ人192425)〈長与善郎竹沢先生人生観「吾々人間と云ふものは、よく出来たもので」

③ みのる。収穫がある。生産される。とれる。

俳諧新続犬筑波集(1660)一「はるの日に出来ぬる瓜や進むらん〈似空〉」

手にはいる。得る。

細君1889)〈坪内逍遙〉三「四十円出来なければ三十円でも為方がないが」

(5) (特に、主語明示せずに用いる俗な言い方妊娠する。

四十歳の男(1964)〈遠藤周作〉「あたし、できたらしいの。どうするの」

[三] 能力可能性を持つ。

物事よくする学問技芸などにたくみである。その方面の能力がある。長じている。

滑稽本浮世床(1813‐23)初「一寸(ちょっと)出来(デキ)ると思の外、此柏屋約束も翌明々日(あすあさって)と云延たるが」

人柄などが円満すぐれている精神的修養をつんでいる。苦労している。→できた(二)①。

魔風恋風(1903)〈小杉天外〉前「貴女様にお優(デキ)なさる方が、些細(いささか)なお金御心配なさいますのが」

③ することが可能である。することが許される。動作表わす語を受けて、その動作をすることが可能である意を表わす

浄瑠璃五十年忌歌念仏(1707)中「わか衆の前がみ女の脇詰男がしらいでたつ物か、できぬ仕方と言ひければなふ、そこらを忘れるおなつでなし」

歌舞伎お染久松色読販(1813)序幕「年が明けざアその相談はどうも出来ますまいて」

[四] 男と女愛情をかわす。男女なかよくなる。→できた(二)②。

雑俳柳多留‐七(1772)「出来そうになると藪入りかへるなり」

老年(1914)〈芥川龍之介〉「あの女出来たのもあの頃ですぜ」

[五] 賭博開帳される。

洒落本卯地臭意(1783)「今日内会のめくりができると言ふから、ソレ此春こしらへたもへぎはかたを、たちまち二本通用くらはし行た所が

[語誌](1)デクル」から、二段活用一段化に影響されて成立した。近世以降デクルよりも優勢となる。→「でくる(出来)」の語誌。
(2)デキルら変化したデケルという形もあり、近世前期にはデキルデケルとが拮抗していたが、後期に入るとデケル方言的なものと意識されていたらしい
(3)連用形カ変「でくる」と区別できないので、便宜上この項におさめた。


で・ける【出来】

〔自カ下一〕 =できる(出来)

狂言記仏師(1660)「いつごろでけませう。されば十年ばかりせずばでけますまひ」


出来


出来

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出来

読み方:シュッタイ(shuttai)

事件などが起こること


出来

読み方:デキ(deki)

できること


出来

読み方:デクdeku

物が生じる


出来

読み方:シュッタイ(shuttai)

(1)出てくること。
(2)事件起ること。
(3)物事ができあがること。


出来

読み方:でき

  1. 取引所の語。売買取引をいふ。

分類 取引所


出来

読み方:でくる

  1. 何事自分ノ思ヒ通リニ行クコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・東京府
  2. 成功しつつあること。思ひ通り行くこと。〔東京

分類 東京、東京

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出来

出典:『Wiktionary』 (2018/07/05 07:19 UTC 版)

名詞

  1. でき完成具合完成度。(人の)能力
  2. シュッタイ サ変事件などが予想外発生すること。

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