いろ‐おんど〔‐ヲンド〕【色温度】
色温度 【color temperature】
色温度
昼光あるいは蛍光灯、白熱灯など、光源の違いによって物の色味は変化するが、このような光源の色質を温度に例えて示すのが色温度だ。スタジオの標準色温度はNTSCが9300K (ケルビン)、HDが6500K 。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
色温度
色温度
【英】color temperature
色温度とは、物体の温度と色の変化を絶対温度で表したものである。
色温度では、熱力学で定められた温度の目盛りで、人間の感覚に近くなるような数値で表すことができる。単位はK(ケルビン)で表され、色温度が低いほど赤味を帯びた色になり、高くなるにつれ、青白くなる。
一般的なディスプレイの初期出荷時の色温度は9300Kであるが、部屋の照明や環境によって、設定を変更することができる。また、印刷物の発色と比較する場合に設定を変更する場合もある。写真のデジタルデータを見る場合は、デジタルスチルカメラの画像で採用されている色温度が6500Kである場合が多いため、ディスプレイも6500Kに設定するのがよいとされている。
色温度
むずかしく言うと、光の色組成を絶対温度で表示したもの。つまり、光の色(波長の違いによる色とは違う)を温度表示したもので、単位はK(ケルビン)。色温度が高くなると青っぽく写り、色温度が低くなると赤っぽく写る。日中(午前10時〜午後2時ごろ)の色温度は5,400〜5,500Kで、ふつうのカラーフィルムはこれを基準にした デーライトタイプフィルム である。一方、写真用電球の色温度は3,200Kで、これを基準にしたカラーフィルムが タングステンタイプフィルム だ。また、日の出や日没直前の色温度は2,000K前後、ローソクの光は1,800K前後と低く、このために赤く写る。色温度が高かったり、低い場合にそれをデーライトに近づけるために使うフィルターが 色温度変換フィルター で、LB(Light Balancing)フィルターとも言う。また、色温度を測定できるのが カラーメーター で、K値のほか、フィルター補正値なども表示できる。
色温度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/16 06:04 UTC 版)
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2011年8月) |
色温度 color temperature | |
---|---|
量記号 | Tc |
次元 | Θ |
SI単位 | ケルビン (K) |
色温度(いろおんど、しきおんど、英語:color temperature)とは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度(単位)である。単位には熱力学的温度の K(ケルビン) を用いる。
概要
色温度は、表現しようとする光の色をある温度(高熱)の黒体から放射される光の色と対応させ、その時の黒体の温度をもって色温度とするものである。
全ての物質は、その温度によってさまざまな波長の光を放射している。これを熱放射という。その色合いは、物質ごと、温度ごとに異なる。熱放射は、常温では弱いが、たとえば、鉄などの金属を加熱すると、目視できる程の光を発するようになる。最初はオレンジ色であり、温度が上がるにつれて、だんだん白く、より明るく輝くように見える。
色温度の単位
理想的な黒体を想定すると、ある温度において黒体が放射する光の波長の分布を導き出すことができる。温度が低い時は暗いオレンジ色であり、温度が高くなるにつれて黄色みを帯びた白になり、さらに高くなると青みがかった白に近くなる。このように、白という色を黒体の温度で表現することができ、この温度を色温度と呼ぶ。

(このカラーチャートは概略図であり、特に物体を特定して色温度を計算したものではない。理論式については プランクの法則 を参照のこと。)
昼間の太陽光線は 5000 - 6000 K であり、朝日や夕日の色温度はおおむね 2000 K である。澄み切った高原の空の正午の太陽の光はおおよそ 6500 K といわれる。これらは、完全な白と比べればかなり黄色っぽい。実際に物体を照らす光には天空光(直射日光以外の光)の青色がかなり色みに影響しており、6500 K よりも高い色温度では「白」く感じられる。
色の再現性
写真やテレビ、パソコンのモニタ(ディスプレイ)などでは、色温度は色の正確な再現のために重要である。
写真では、スタジオ撮影のライト(写真・映画用タングステンランプ)が 3200 K、太陽光線が 5500 K と想定されており、フィルム(長露光用のタングステンタイプと短露光用のデイライトタイプ)はこの色温度の照明下で最適な色再現ができるよう作られている。
色彩工学ではCIE標準の光D65が現在の事実上の標準であり、これは色温度 6500 K である。アメリカのカラーテレビ(NTSC)では色温度基準は 6500 K で、日本のテレビ (NTSC-J) の色温度基準は 9300 K であり、かなり青みがかっている。
パソコンのモニタは 9300 K が主流だが、極端な廉価品を除き、6500 K(sRGBモード)と5000 K に変更できるため、グラフィックデザインや映像制作などの都合で適切な色温度を選べる。また、鋭く青白い 9300 K の設定から温和な 6500 K や 5000 K に変えることで作業者の疲労感(ストレス)が和らぎ、色彩についての正確さが厳しく要求されない場面でもこの機能は有用である。また、ソフトウェアでもパソコンの色温度が調整できる。
色温度と視覚
人間の視覚における色の認識と色温度とは比例関係にない。そのため、人の感じ方により近い表現として、色温度の逆数である逆色温度を使う方法がある。逆色温度はケルビンの逆数の K−1(毎ケルビン)ではなく、その値を100万倍したミレッド (M) または毎メガケルビン (MK−1) を使う(呼び名は違うが大きさは同じ単位である)。
屋内照明として広く利用されている蛍光灯は主に「電球色」「温白色」「白色」「昼白色」「昼光色」に分類されており、順に約3000 K、3500 K、4200 K、5000 K、6500 Kである。これらは、それぞれ 333 MK−1、286 MK−1、238 MK−1、200 MK−1、154 MK−1 となり、全て差が 40–50 MK−1 前後になり、色の変化が一定に感じられる。色温度が高い側の間隔が広く、その中間の色温度の蛍光灯があまりないのはこのためである。前記のうち、現在は「電球色」「昼白色」「昼光色」が一般に販売されており、LED照明もこれに準じている。
関連項目
色温度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 15:36 UTC 版)
詳細は「色温度」を参照 「シュテファン=ボルツマンの法則」も参照 ケルビンは、光源の色温度の単位としても用いられる。色温度は、黒体がその温度に応じた色の光を放射するという原理に基づく。約4000 K以下の温度の黒体は赤みがかって見え、約7500 K以上の黒体は青っぽく見える。画像投影と写真撮影の分野において、色温度は重要である。昼光用のフィルムの感光乳剤は約5600 Kの色温度が要求される。恒星のスペクトル分類とヘルツシュプルング・ラッセル図上の位置は、「有効温度(英語版)」として知られる恒星の表面温度に基づいている。例えば、太陽の光球は、5778 Kの有効温度を持つ。 デジタルカメラや画像編集ソフトウェアでは、編集や設定メニューで色温度(K)をよく使う。色温度が高くなると、画像は白または青っぽく見えるようになる。Kの値を小さくすると、画像は赤っぽく暖みのある色になる。
※この「色温度」の解説は、「ケルビン」の解説の一部です。
「色温度」を含む「ケルビン」の記事については、「ケルビン」の概要を参照ください。
「色温度」の例文・使い方・用例・文例
色温度と同じ種類の言葉
- 色温度のページへのリンク