色温度別
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 16:52 UTC 版)
カラーフィルムは特定の色温度下において正しいホワイトバランスが得られるように設計されている。プリント時の補正が出来ないリバーサルフィルムで主に問題となる。 デイライトタイプ 色温度5500度K - 5900度Kによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。ほとんどのカラーリバーサルフィルムはこのデイライトタイプである。昼光、青色写真電球、青色フラッシュバルブ、フラッシュライトによる撮影に使用。 タイプA(タングステンタイプ) 3400度Kの写真電球や小型映画用ハロゲンランプによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。小型映画用の8mmフィルムはこのタイプであったし、かつてコダクロームにKPAというプロ用のタイプAフィルムが存在した。 タイプB(タングステンタイプ) 3100度K - 3200度Kの一般的な写真電球による撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。現在でもプロ用のエクタクロームEPYやフジクロームT64などが発売されており、スタジオでの商品や人物撮影に用いられている。コダックのラッテン(Wratten )85Bフィルターまたはその同等品を用いることにより昼光でも使用できる。 タイプF 3800度Kのクリアフラッシュバルブによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。かつてエクタクロームタイプF(ASA32)が存在したがフラッシュライトが普及して姿を消した。 タイプE タイプEというのは正式な名称ではないが、6500度Kの初期のフラッシュライトによる撮影で正しいホワイトバランスが得られるよう設計されたフィルム。かつてアンスコのアンスコクロームに存在したのが唯一のものである。 タイプS プロ用カラーネガフィルムは相反則不軌の影響を避けるため、短時間露光用と長時間露光用の双方が製造された。タイプsは短時間露光用でデイライトタイプである。 タイプL プロ用カラーネガの長時間露光用でタングステンタイプである。1/30秒より長い露光時間で適正なカラーバランスが得られる。
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