表面温度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:29 UTC 版)
R136a1の表面温度は太陽の10倍近く高い約50,000 K(約49,700 ℃)で、極紫外線(英語版)の放射が最も多い。 R136a1のB-V色指数は0.03で、これは典型的なF型主系列星に相当する色である。ハッブル宇宙望遠鏡の広域惑星カメラ2(WFPC2)の336 nmおよび555 nmフィルターを用いて測定されたU-V色指数は-1.28であり、R136a1の表面温度が非常に高いことを示している。黒体に対するこの様々な色指数の変動は星間減光(星間赤化)に起因している。赤化の度合い(EB-V)を用いれば、見かけ上明るさが減光している度合い(AV)を推定することができる。測定では赤化の度合いは0.29 - 0.37と求められており、これに基づいて見かけ上の減光の度合いは約1.80等級、星間減光の影響を考慮しない固有のB-V色指数(B-V0)は-0.30とされているが、0.1秒離れた位置にある近隣のR136a2の影響でかなりの不確実性がある。 恒星の表面温度は色から概算することができるが、これはあまり正確な方法ではなく、正確な表面温度を導出するには大気モデルへのスペクトルの適合が必要となる。異なる大気モデルを用いて求められたR136a1の表面温度は50,000 - 56,000 Kである。古いモデルでは表面温度は45,000 Kとされていたため、現在よりも光度が大きく過小評価されていた。あまりに極端な温度を持つため、放射のピークは波長50 nmであり、放射のほぼ99%が可視光線以外の波長で放射されている(放射補正(英語版)は約-5)。
※この「表面温度」の解説は、「R136a1」の解説の一部です。
「表面温度」を含む「R136a1」の記事については、「R136a1」の概要を参照ください。
「表面温度」の例文・使い方・用例・文例
- 表面温度のページへのリンク