発色団とは? わかりやすく解説

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はっしょく‐だん【発色団】

読み方:はっしょくだん

化合物、特に有機化合物が色をもつために必要とされる原子団アゾ基ニトロ基カルボニル基など。これに助色団加わって発色する考えられている。


発色団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 06:12 UTC 版)

発色団(はっしょくだん、chromophore)は、分子の中での原因となる部分である[2]。我々の目に映る色は可視光のある波長スペクトル内で吸収されない色である。発色団とは、分子内の2つの独立した分子軌道のエネルギー差が可視スペクトルの範囲内にある領域のことである。発色団にあたった可視光は、電子基底状態から励起状態になることで吸収される。光エネルギーを捕捉したり検出したりする役割を持つ生体分子では、光があたったときに分子のコンフォメーション変化を引き起こす部分が発色団となる。




  1. ^ Kräutler, Bernhard (26 February 2016). “Breakdown of Chlorophyll in Higher Plants—Phyllobilins as Abundant, Yet Hardly Visible Signs of Ripening, Senescence, and Cell Death”. Angew. Chem. Int. Ed. 4882 (55): 4882–4907. doi:10.1002/anie.201508928. PMC: 4950323. PMID 26919572. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4950323/. 
  2. ^ IUPAC Gold Book Chromophore
  3. ^ Virtanen, Olli; Constantinidou, Emanuella; Tyystjärvi, Esa (2020). “Chlorophyll does not reflect green light – how to correct a misconception”. Journal of Biological Education: 1–8. doi:10.1080/00219266.2020.1858930. 
  4. ^ Lipton, Mark (Jan 31, 2017). “Chapter 1. Electronic Structure and Chemical Bonding”. Purdue: Chem 26505: Organic Chemistry I (Lipton) (LibreTexts ed.). Purdue University. https://chem.libretexts.org/Courses/Purdue/Purdue%3A_Chem_26505%3A_Organic_Chemistry_I_(Lipton)/Chapter_1._Electronic_Structure_and_Chemical_Bonding/1.10%3A_Pi_Conjugation 
  5. ^ Gouterman, M. (1978) Optical spectra and electronic structure of porphyrins and related rings. In Dolphin, D. (ed.) The porphyrins. Academic Press, New York. Volume III, Part A, pp 1-165
  6. ^ Scheer, H. (2006) An overview of chlorophylls and bacteriochlorophylls: biochemistry, biophysics, functions and applications. Advances in Photosynthesis and Respiration, vol 25, pp 1-26
  7. ^ Shapley, P. (2012) Absorbing light with organic molecules. http://butane.chem.uiuc.edu/pshapley/GenChem2/B2/1.html
  8. ^ UV-Visible Absorption Spectra
  9. ^ Harris, C. Daniel (2016). Quantitative chemical analysis (9 ed.). New York: Freeman. p. 437. ISBN 9781464135385 


「発色団」の続きの解説一覧

発色団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 23:38 UTC 版)

共役系」の記事における「発色団」の解説

共役系は、化合物呈色する分子中の光吸収部位である発色団の基礎形作る。色を示すあるいは暗闇光を放つ発色団は様々な有機化合物中にしばしば存在し高分子でも時々存在する。発色団は、しばしば一連の共役した結合と環の両方あるいはどちらか一方の系から構成されており、一般的に芳香族で、C-CC=CC=ON=N結合含んでいる。 共役発色団はアゾ色素人工食品添加物)、果物および野菜中の化合物リコペンおよびアントシアニジン類)、眼の光受容体、以下のいくつかの医薬化合物含む多く有機化合物でしばしば見られる

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発色団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 08:26 UTC 版)

フィトクロム」の記事における「発色団」の解説

植物のフィトクロムの発色団は、フィトクロモビリンである。一方カビ細菌類フィトクロム細菌のものはバクテリオフィトクロムともいう)の発色団はビリベルジンである。シアノバクテリアフィトクロムの発色団はフィコシアノビリン場合(Cph1など)とビリベルジン場合(CphB)が知られている。どの場合も、可逆的な変換では、C15=16二重結合がZ型とE型の間の異性化が起こる。これらの色素は、開環テトラピロール仲間で、ビリン色素総称する

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「発色団」を含む「フィトクロム」の記事については、「フィトクロム」の概要を参照ください。

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