LMS色空間とは? わかりやすく解説

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LMS色空間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/16 17:48 UTC 版)

正規化したヒトの錐体細胞の応答スペクトル(S、M、L)

LMS色空間 (エルエムエスいろくうかん) は、三種類の人間の錐体細胞の反応にもとづいて表現される色空間である。錐体細胞の応答における波長の長さL (Long:長波長) , M (Medium:中波長) , S (Short:短波長) の頭文字から命名された。

LMS色空間は、色順応 (異なる光源下におけるサンプルの色の推定) において多用される。また、一つ以上の錐体細胞の障害に伴う色覚異常の研究においても用いられる。

XYZからLMSへ

通常、知覚できる色の表現にはLMS色空間以外の色空間が用いられる。一方で、フォン・クリースの変換式における色順応行列は、LMS色空間に基いて定義されている。いかなる色空間の色においても、その定義においてXYZ色空間に変換することができる。よって、一つの変換行列のみが、XYZからLMS色空間へ変換するために必要となる。

LMS色空間はヒトの複雑な色覚をモデル化していることから、XYZとLMS間の単一かつ一意の変換行列は存在しない。その代わり、いろいろな色の見えモデルによる様々な色順応変換行列Mが、ヒトの色覚のモデル化の一部として定義されている。

注記
  • すべての三刺激値は通常CIE 1931 2°標準色観察者により計算される。[1]
  • 他に別段の定めのない限り、色の見えモデルの行列は、正規化されて (行の成分は等しい値になるよう切り上げる)、等量光 (X=Y=Z) における三刺激値が等しいLMS値となる。これはCIE標準の光Eと同様である。

ハントモデル・RLAB

ハントモデルおよびRLAB色の見えモデルは、CIE XYZからLMSへの変換にハント-ポインタ-エステベスの変換行列 (MHPE) を用いる。[2] この変換行列は元々フォン・クリース変換とともに用いられていたため、フォン・クリース 変換行列 (MvonKries) とも呼ばれる。

等量光源:
基礎的概念
色の三属性
色名
分野
研究者
表色系(色空間)
色彩の組織
関連項目



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