Rec. 2020
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ITU-R勧告BT.2020(より一般的には短縮形のRec. 2020ないしBT.2020として知られている)は、標準ダイナミックレンジビデオや広色域(WCG)を備えた超高精細テレビ(UHDTV)の様々な側面を定義しており、これには画面解像度、プログレッシブ・スキャンのフレームレート、ビット深度、原色点、RGBおよび輝度色差色表現、クロマ・サブサンプリングおよび光電変換関数などが含まれている[1]。
Rec. 2020の最初のバージョンは、2012年8月23日に国際電気通信連合(ITU)のウェブサイトに掲載され、それ以降、さらに2つの版が公開されている[1][2][3][4][5]。Rec. 2020はRec. 2100でいくつかの点が拡張されている。
技術的詳細
解像度
Rec. 2020では3840 x 2160(4K)および7680 x 4320(8K)の2つの標準画像フォーマットが定義されている[1]。このどちらも16:9の画面アスペクト比および正方画素を採用している[1]。
フレームレート
Rec. 2020では以下のフレームレートが指定されている:120p、119.88p、100p、60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.976p[1]。プログレッシブ・スキャンのフレームレートのみが許容されている[1]。
デジタル表現
Rec. 2020ではサンプルあたり10ビットおよび12ビットのビット深度が定義されている [1]。
サンプルあたり10ビットのRec. 2020では黒レベルはコード64と定義され、公称白ピークはコード940と定義されたビデオレベルを用いる[1]。コード0-3および1,020-1,023はタイミング基準として用いられる[1]。コード4から63は黒レベルより下のビデオデータを表し、コード941から1,019は公称白ピーク以上のビデオデータを表している[1]。
サンプルあたり12ビットのRec. 2020では黒レベルはコード256と定義され、公称白ピークはコード3760と定義されたビデオレベルを用いる[1]。コード0−15および4,080-4,095はタイミング基準として用いられる[1]。コード16から255は黒レベルより下のビデオデータを表し、コード3,761から4,079は公称白ピーク以上のビデオデータを表している[1]。
システム色度
色空間 | 白色点 | 原色 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
xW | yW | xR | yR | xG | yG | xB | yB | |
ITU-R BT.2020 | 0.3127 | 0.3290 | 0.708 | 0.292 | 0.17 | 0.797 | 0.131 | 0.046 |
Rec. 2020(UHDTV/UHD-1/UHD-2)の色空間はRec. 709(HDTV)では表現できない色を再現できる[6][7]。Rec. 2020で使用されるRGBの原色は、原色を示すCIE 1931分光軌跡上の単色光源に一致している[7][8]。Rec. 2020の原色の波長は赤が630nm、緑が532nm、青が467nmである[8][9]。CIE 1931 色空間のカバー率は、Rec. 2020色空間が75.8%をカバーし、DCI-P3デジタルシネマ色空間が53.6%、Adobe RGBが52.1%でRec. 709が35.9%である[6]。
Rec. 2020色空間の開発中に、変換回路を使用せずにディスプレイにRec. 2020色空間を表示できるように想像上の色ではなく、実際の色を使うことが決定された[10]。色空間が大きくなると色と色の差が大きくなるため、色表示の精度をRec. 709同等以上にするために1サンプルあたりの表示ビット数を1ビット増やすことが必要となった[10]。
NHKは、以前にデジタルシネマのビット深度を決定するために使用されたバーテンの式を用いて、Rec. 2020色空間のコントラスト感度を測定した[6]。Rec. 2020色空間でのサンプルあたり11ビットは、全ての輝度範囲で輝度の1段階の違いを識別する機能である視覚変調閾値を下回っている[6]。NHKはUHDTVシステムであるスーパーハイビジョンシステムにサンプルあたり12ビットのRGBの使用を計画している[6][11]。
伝達特性
Rec. 2020はガンマ補正のために、(12ビットでのみ)より高い精度でパラメーターが与えられていることを除けばRec. 709と同じ非線形伝達関数を定義している[1][12]。
基礎的な色 | |
---|---|
代表的な二次色 |
印刷 | |
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コンピューター |
混色系 | |
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顕色系 | |
その他 |
「Rec. 2020」の例文・使い方・用例・文例
- そのビルは2020の秋に完成する予定です。
- そのビルは2020年に完成する予定です。
- この商品の発売予定日は2020年2月22日です。
- 時は2020年。
- ドイツ政府は,2020年までに電力需要の20%を風力発電や他の再生可能エネルギー源で供給することを計画している。
- 「2011年ごろまでに宇宙実験室を打ち上げる計画がある。次に,その実験室と宇宙船とのドッキング実験を行う予定だ。最終的には,2020年ごろに宇宙ステーションの建設をめざしている。」
- 同庁は,来日する外国人観光客の年間の人数を昨年の840万人から2020年までに2000万人に増やそうとしている。
- 広島市と長崎市が2020年五輪の共催を希望
- 10月11日,広島・長崎両市長は2020年の夏季オリンピックを共同開催する方法を探るため,合同委員会を設立すると発表した。
- この団体は2020年までに核兵器が廃絶されることを望んでいる。
- これまでの最高値は2001年の青森県・大(おお)間(ま)産マグロの2020万円だった。
- しかし,2020年現在,ボクシング界では高性能のロボットが人間の代わりを務めている。
- 2社は2020年までにこれらの開発結果を利用できるようにしたいと考えている。
- 東京が2020年五輪開催地に
- 9月7日,アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の総会で,東京が2020年夏季五輪の開催都市に選ばれた。
- 東京五輪は2020年7月24日から8月9日まで開催される。
- 日産が2020年までに自動運転車を発売予定
- 8月27日,日産自動車は2020年までに自動運転車を発売する計画であると米国で発表した。
- ユニクロは,2020年までに中国での店舗数を1000に増やす計画である。
- 政府は,2020年までに大学生と高校生の留学生の数を2倍にしたいと考えている。
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