カーボンブラックとは? わかりやすく解説

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カーボン‐ブラック【carbon black】

読み方:かーぼんぶらっく

黒色の非常に細かい炭素粉末天然ガス・油・タールなどを不完全燃焼または熱分解させて製するゴム補強剤として多用されるほか、印刷インキ乾電池・墨の原料などにする。

「カーボン‐ブラック」に似た言葉

カーボンブラック

英語 carbon black

石油天然ガスなど、炭素を含む物質不完全燃焼させて製造する、すすのような黒い炭素微粒子をいう。カーボンブラックはゴム補強材として最適で、もっとも多く使われている。ゴムにカーボンブラックを混ぜると、補強効果生じてゴム硬度増し強度耐久性耐摩耗性飛躍的に向上する。粒の小さいカーボンブラックを使うと、強くて耐摩耗性の高いタイヤができ、大き粒子を使うと柔軟性のあるタイヤができる。タイヤが黒いのはカーボンブラックのためである。補強材をカーボンブラックからすべて、ウエット性能転がり抵抗優れシリカ置き換えるとカラータイヤが実現するが、現段階では種々の問題があって実用化難しい。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

アセチレンブラック

分子式C
その他の名称炭素動物性,植物性】、カーボンブラックエキストラクト、Carbon black extractCarbon、C、活性炭Activated carbon活性炭素、Graphitized carbon blackCarbon blackAcetylene blackせきぼく、Grapite、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛化カーボンブラック、Activeated carbonpowder】、活性炭粒状】、Activeated carbongranule】、活性炭粉末】、AST-120、クレメジン、Kremezin
体系名:炭素


カーボンブラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/07 14:08 UTC 版)

カーボンブラック(carbon black)は、工業的に品質制御して製造される直径3-500 nm程度の炭素の微粒子[1]化学的には単体の炭素として扱われるが、表面には様々な官能基が残存した複雑な組成を持ち、いわゆる無定形炭素と呼ばれるものに含まれる。


  1. ^ IUPAC Gold Book - carbon black
  2. ^ カーボンブラック協会の統計では、2012年の日本国内需要の95.4%、カラー用が多い輸出向けを含めると92.9%。
  3. ^ a b c 化学工業日報編、「カーボンブラック 高度化ニーズ 技術力で対応」『化学工業日報』2013年5月30日、pp6-7、東京、化学工業日報社
  4. ^ Colour Index Generic Nameの略。カラーインデックスen:Colour Index Internationalを参照。
  5. ^ 均一に分散させるために予備的に高濃度でプラスチックやスチレンブタジエンゴムなどに混合したマスターバッチを使う場合もある。
  6. ^ 『ASTM D 1765 Standard Classification System for Carbon Blacks Used in Rubber Products』, 1991年, ASTM
  7. ^ 『カーボンブラック年鑑2013』、2013年、東京、カーボンブラック協会
  8. ^ 郭雋奎、「2012年全球十大炭黒生産国産能排行榜」『橡膠工業』2013年60卷p416、2013年、北京橡膠工業研究設計院
  9. ^ 経済産業省生産動態統計年報 化学工業統計編 - 経済産業省
  10. ^ a b 化学工業日報編、「変革期迎えるカーボンブラック」『化学工業日報』2014年5月29日、pp8-9、東京、化学工業日報社
  11. ^ Kuempel, Eileen D. and Sorahan, Tom (2010). “Identification of Research Needs to Resolve the Carcinogenicity of High-priority IARC Carcinogens” (PDF). Views and Expert Opinions of an IARC/NORA Expert Group Meeting, Lyon, France, 30 June – 2 July 2009. IARC Technical Publication No. 42. Lyon, France: International Agency for Research on Cancer 42: 61–72. http://monographs.iarc.fr/ENG/Publications/techrep42/TR42-Full.pdf 2012年8月30日閲覧。. 


「カーボンブラック」の続きの解説一覧

カーボンブラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/19 14:46 UTC 版)

システィーナ礼拝堂壁画修復」の記事における「カーボンブラック」の解説

修復チームは、フレスコ画表面にある油と煤が、間違いなくロウソクの煙に起因するものだと考えていた。一方でジェームズ・ベックや多く芸術家たちは、ミケランジェロ陰影表現した暗部鮮明にするために、膠に混ぜた煤(カーボンブラック)を使用して乾式フレスコ技法フレスコ・セッコ描いていると指摘した。もしベックらの主張正しいとすればミケランジェロがカーボンブラックで描いたフレスコ・セッコ部分大半が、修復作業で煤とみなされ失われてしまったことになる。 しかしながら描かれている人物像の中にはカーボンブラックが鮮やかに残っている箇所もある。この矛盾説明について、天井画完成まで長い歳月要したために、ミケランジェロ制作技法変化したではないかとする説がある。あるいは描かれた日の気温湿度さらには日照時間がカーボンブラックの状態に何らかの影響与えたという可能性もある。いずれにせよミケランジェロ採用した陰影技法箇所によってことなっていたということになる。 ペンデンティヴ描かれているクマエ巫女は、非常に目立つ強い陰影表現描写されている。彫刻見えるような三次元表現なされており、ミケランジェロ制作したモーセ像すら思い起こさせる修復批判的な研究者たちは、ミケランジェロ天井画にこめた意図隣り合う色彩同士鮮やかな対比表現であり、フレスコ・セッコ技法描かれていたそれらの表現過度な洗浄作業によって失われてしまったとしている。 人物像以外でも、天井画フレスコ・セッコによる鮮明な詳細表現修復によって失われてしまったという批判存在している。貝殻ドングリ、玉飾りなど、おそらくはミケランジェロが後から弟子たち完成させるために手を付けなかった箇所である。これらの表現描写箇所によってかなりの違い見られる。たとえばスパンドレルに描かれている預言者エゼキエル背景描かれている建造物ブオン・フレスコであり、完全な形で残っている。 場所による修復作業結果違いがはっきりと分かるキリスト祖先たちが描かれた二箇所のスパンドレルがある(上図)。左のスパンドレルには黒色使用した陰影表現残っており、女性がまとう緑色ローブには黒色で深い陰が付けられている。人物の背景モチーフにも黒色多用されており、だまし絵のような効果もたらしている。振り返る幼児の瞳は黒色白色詳細表現なされている。修復後にもこれらの黒色残っているということは、このスパンドレルがすべて漆喰濡れている状態で描かれブオン・フレスコであることを意味する。左のスパンドレルと比較すると右のスパンドレルは未完成あるかのように見える。しかしながら修復前には、このスパンドレルにも黒色による陰影表現見られのである四隅ペンデンティヴにはそれぞれ暴力的な場面描かれているが、修復作業によってカーボンブラックが除去され結果劇的な印象損なわれている。とくに「ハマン処刑」のペンデンティヴにこの傾向顕著である。暗い室内背景浮かび上がる劇的な人物表現だったものが、修復作業結果モノトーンパステル画のようになってしまっている。

※この「カーボンブラック」の解説は、「システィーナ礼拝堂壁画修復」の解説の一部です。
「カーボンブラック」を含む「システィーナ礼拝堂壁画修復」の記事については、「システィーナ礼拝堂壁画修復」の概要を参照ください。

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