タイヤ
初期の自転車はソリッドゴムタイヤを使用したが、1888年、イギリスの獣医ジョン・ダンロップ(1840 ~1921年)が空気入りタイヤを実用化、乗り心地が大幅に向上し、自動車にも使われるようになった。タイヤの機能は、荷重を支え、路面の衝撃を緩和し、駆動力、制動力、コーナリングフォースを作用させて自動車を安全、快適に走らせることにある。タイヤの基本構成は、コーナリングフォースを発生するベルト、空気圧力を支えるカーカス、外部接触からカーカスを保護するトレッドとサイドウォール、および高空気圧に抗してタイヤの形状を維持し、ホイールのリム部にタイヤを固定するビードワイヤからなる。自転車のように空気圧を維持するチューブが必須であったが、技術の向上により、乗用車ではチューブレスが普通になった。
タイヤ
まず、チューブレスとチューブタイヤ。これは文字通りチューブのないタイヤとチューブのあるタイヤのこと。チューブタイヤの場合は、仕組みは自転車と一緒。パンク修理をしてもらった人なら見たことがあると思うが、自転車はタイヤとホイールの間に浮き輪のようなゴム製の袋が入っており、それに空気を入れることによってタイヤをふくらませている。チューブレスタイヤは、そのチューブを使わずに直接タイヤとホイールの間に空気を入れることができるタイヤ。釘などが刺さった場合、チューブタイヤはすぐに空気が抜けてしまうが、チューブレスタイヤは急激に空気が抜けることが少ない。
現在はチューブレスタイヤが主流だが、オフロードモデルなど、スポークホイールを装着しているモデルは、ごく一部を除いてチューブタイヤを採用している。
次に、ラジアルタイヤとバイアスタイヤ。タイヤは、一見ただゴムを固めて作っただけのように見えるが、実はカーカスと呼ばれる化学繊維を骨組みとして使っていて、そのカーカスの巻き方が、ラジアルとバイアスで異なるのだ。違いは、バイアスの場合は斜めに巻いていくだけだが、ラジアルはその上に「ベルト」と呼ばれる高強度の帯を縦に巻く。一般的にラジアルタイヤの方がグリップ力と耐摩耗性が高いといわれ、値段も高い。
メーカーが推奨しているタイヤサイズと異なるものを使うと危険なので絶対止めよう。

【関連用語】アメリカン オフロード ホイール タイヤサイズ
タイヤ
タイヤ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/28 18:53 UTC 版)
タイヤ(英語: tireは、車輪(ホイール)のリムを丸く囲む帯状の構造で、路面・地面あるいは軌道の上を転がる踏面(トレッド)を形成するものの総称。ここでは最も一般的なゴムタイヤについて述べる。漢字標記式: 輪胎(輪=車輪、胎=単にTireの"Ti"部の音からの使用で車輪の胎盤という意味はない)
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注釈
- ^ 空気圧と負荷能力を通常規格より高く設定した規格で、レインフォースド規格(RF)とも呼ばれる。
- ^ 「Y」制定後に出来たスピードレンジなので、「新Y」と呼ばれることがある。
- ^ 稀にナイロン製のものも存在する(表記はNYLON)。
- ^ 稀にチューブレスであってもチューブを利用することでチューブ専用ホイールにも使用出来る旨但し書きがされている場合もある[11]。
- ^ 省燃費タイヤでは指定空気圧が240 - 280 kPa程度のものがあり、テンパータイヤでは420 kPaとなっている。
- ^ 例として「295/80R22.5 153/150J」サイズの場合、900 kPaを最高圧力として指定している[15]。
- ^ 砂・泥・雪などでの沈み込みが抑えられる。
- ^ スタッドレスタイヤ等のスノータイヤではないタイヤで出先で積雪してしまった場合に応急的に空気圧を下げて走行するという手段があるが、低い速度での運転に制限されるうえ、積雪地より脱出あるいは雪解け後には速やかに本来の空気圧に加圧する必要がある。
- ^ ホイールバランスが狂い、チューブタイプではチューブがずれてバルブ付近に無理な力が加わる。
- ^ ポルシェやフェラーリ、あるいはアメリカ車などの輸入車の旧車によく見られる、インチが小さめで高偏平率ながらも非常に横幅が広いサイズなど。国産量販車種の例では175/60R16が該当し、トヨタ・ラクティス/スバル・トレジアとトヨタ・iQの実質2車種にしか(少なくとも純正では)設定がない。
- ^ 極端なインチアップの際に使用される18-22インチクラスの35/30偏平タイヤ、235/35R18など。
- ^ 例えば「155/55R14」はHA22SアルトワークスやMC22SワゴンR RR、H81W eKスポーツなどと台数としては決して少なくない車種に採用されたサイズでありブリヂストンが夏2/冬2/計4種、横浜が夏3/冬2/計5種、ダンロップが夏3/冬2/計5種を用意している。その一方でトーヨーは夏2/冬1/計3種、クムホは夏1種のみと減少気味のブランドもあり、ファルケンやハンコック(2017年版カタログでは夏1種のみ存在)のように、ラインアップが完全消滅したブランドも存在する(特記無き限り2018年3月2日現在、各社日本向け公式サイトより)。
- ^ 世界大百科事典によるタイヤ・メーカーの分類。
- ^ 現在、台湾に同名ブランドが存在するが、関連は不明。
出典
- ^ “空気なしタイヤ、東洋ゴム開発 パンクしないクルマ実現へ”. itmedia (2017年9月8日). 2019年6月10日閲覧。
- ^ “ミシュランとGM、「パンクしないタイヤ」を共同開発”. CNN (2019年6月6日). 2019年6月10日閲覧。
- ^ JAMAGAZINE 2007年2月号-日本自動車工業会
- ^ [1]、[2]
- ^ OUTEX オリジナル クリアーチューブレスキット
- ^ a b c “タイヤの材料”. ブリヂストン. 2020年6月17日閲覧。
- ^ 低燃費タイヤグレードの頂点「ECOPIA EP001S」の正体に迫る!“Tプロジェクト”が、ラベリング競争に終止符を打つ!、Impress Watch、閲覧2017年8月8日
- ^ 国土交通省 - 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2010.03.22】別添4(トラック、バス及びトレーラ用空気入タイヤの技術基準) (PDF)
- ^ Tire Size Helper
- ^ 乗用車用のサイドウォールの一例
- ^ [3]
- ^ Uniformity(ユニフォミティ)|タイヤ関連用語集|【DUNLOP】ダンロップタイヤ 公式
- ^ “新品タイヤの黄 赤マーク 何を意味する? 黄は「軽点」 赤は「ユニフォミティマーク」”. 乗りものニュース (メディア・ヴァーグ). (2020年3月20日)
- ^ “タイヤにゴムが使われている理由”. ブリヂストン. 2020年6月17日閲覧。
- ^ 広田民郎「バスのすべて」 グランプリ出版 p161参照
- ^ タイヤ空気圧管理 - ブリヂストン(2016年版/2016年12月24日閲覧)
- ^ “急増する欧米の廃タイヤ輸出、インドの村が処理場に”. ロイター (2019年10月26日). 2019年10月25日閲覧。
- ^ JATMAニュース No.1132 (PDF)
- ^ MOTUL GT-Rのストップ、“犯人”はなんとタイヤカス - AUTOSPORT web
- ^ a b c d e f g タイヤ技術の系統化 (PDF) - 国立科学博物館産業技術資料情報センター
- ^ 新聞記事文庫 護謨工業 (01-076) - 報知新聞 1917.7.23(大正6) - 日本護謨株式会社の活躍
- ^ a b c d e f g h i j 琺瑯看板 - ゴム・タイヤ - お散歩 Photo Album
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