なんたい‐どうぶつ【軟体動物】
軟体動物
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軟体動物(なんたいどうぶつ、英: mollusk, mollusc)とは、軟体動物門(Mollusca)に分類される動物の総称、後生動物前口動物の分類群である。
注釈
- ^ a: オルスロザンクルス Orthrozanclus elongata
b: ハルキエリア Halkieria evangelista
c: ウィワクシア Wiwaxia corrugata
d: オルスロザンクルス(模式図)
e: ハルキエリア(模式図)
f: Dailyatia bacata (Camenellanの一種、模式図)
g: ウィワクシア(模式図)
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah 佐々木猛智 (2018), pp. 68–69
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab 藤田敏彦 (2010), pp. 136–137
- ^ 石川昌 (1957), 頭足類 in 久米又三、、團勝磨『無脊椎動物発生学』培風館、1957年9月30日、376-384頁。
- ^ 佐々木猛智 著「軟体動物の分類と系統関係」、大場秀章 編『Systema Naturae: 標本は語る』東京大学総合研究博物館、2004年。 オリジナルの2007年9月1日時点におけるアーカイブ 。2010年4月19日閲覧。
- 佐々木猛智 (2004年). 大場秀章: “軟体動物の分類と系統関係”. 東京大学総合研究博物館. 2007年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月19日閲覧。
- ^ 系統樹は佐々木猛智 (2018), pp. 68–69より。解説は、標柱にある通り、藤田敏彦 (2010)より。
- ^ Zhao, Fangchen; Smith, Martin R.; Yin, Zongjun; Zeng, Han; Li, Guoxiang; Zhu, Maoyan (2017-11-24). “Orthrozanclus elongata n. sp. and the significance of sclerite-covered taxa for early trochozoan evolution”. Scientific Reports 7: 16232. doi:10.1038/s41598-017-16304-6. ISSN 2045-2322. PMC 5701144. PMID 29176685 .
軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:28 UTC 版)
軟体動物は、頭足綱以外は開放血管系という循環器系を持ち、心臓には動脈血と静脈血を分ける壁を持たない。また、一部の種は腸が心室を貫く構造を持つが、これがどのような機能に益すのかはっきりしない。腹足綱は古腹足類やアマオブネの仲間の多くは2心室1心房を持つが、その他は1心室1心房である。前者は双心型、後者は単心型という。カサガイの仲間には、囲心嚢の中に筋肉の球(動脈球)を持つものがあり、これは脈動の補助をすると考えられている。頭足綱はほぼ閉鎖血管系であり、心臓の形はオウムガイ類のみ2心房で、他は1心房である。一方でオウムガイ類以外はえらの根本に鰓心臓という部分があり、ここも収縮を起こして血流を生じさせている。二枚貝類、無板綱や多板綱の心臓は2心房1心室であり、単板綱は4心房1心室という特殊な心臓を持つが、小さな種では心臓を持たないものもある。
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軟体動物
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陸生の腹足類(陸貝)では、貝殻が退化して皿状になる例があり、これを甲羅と呼ぶ場合がある。そのような殻が外套膜の下に隠れ、外見からは判別しにくいものもある。 また、コウイカなどの「イカの甲」を指して甲羅と表現されることがある。
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軟体動物
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「日本の侵略的外来種ワースト100」の記事における「軟体動物」の解説
9種選定。陸生巻貝3種・淡水巻貝2種・淡水二枚貝1種・海水性二枚貝3種。 和名・学名位置付出自・原産地→侵入地被害の現状画像アフリカマイマイAchatina fulica要注意外来生物世界ワースト100植物防疫法特殊病害虫 東アフリカ→沖縄・小笠原 陸生巻貝。1932年に食用としてシンガポールから台湾経由で沖縄に持ち込まれた。広東住血吸虫の中間宿主であることが判明し、1936年に特殊病害虫に指定されて食用養殖が断念され、投棄された個体が野生化した。南西諸島全域や小笠原諸島に拡散し、雑食性のため農作物や固有カタツムリの食害が相次いだ。アフリカマイマイ駆除のために放たれたヤマヒタチオビの二次被害も発生している。 カワヒバリガイLimnoperna spp.特定外来生物 東南アジア〜東アジア→本州の河川 淡水二枚貝。1990年代に中国・韓国から輸入したシジミに混入していたと考えられ、2000年代には関東にも定着した。利根川・天竜川・矢作川・木曽川・淀川を始め、琵琶湖や大塩ダムでも発見される。大量に密集するため、用水路を詰まらせたり、一斉斃死で腐臭を発したりする。暗い所を好むため、暗渠内や排水口などに発生し、発見が難しい。 コウロエンカワヒバリガイXenostrobus securis要注意外来生物 オーストラリア・ニュージーランド→西日本 汽水二枚貝。1972年に児島湾で発見されたが、海水への耐性を得たカワヒバリガイの亜種と長年にわたり考えられていた。1999年に別種と認定されている。バラスト水に混入したと思われ、富山・千葉以西の西日本全域の汽水域で定着している。海水への耐性が強く、埠頭・岸壁でも潮間帯に密生し、船舶の船底にも付着するため、拡散の恐れが高い。 サカマキガイPhysa acuta 北アメリカ→全国 淡水巻貝。1935〜40年頃に日本で定着が観測された。水質汚濁に強く、汚れた水の指標生物として知られる。固有種のモノアラガイと同様に、肝蛭の中間宿主としてヒトに媒介するほか、ヘイケボタル幼虫に捕食されるなど共通点が多く、モノアラガイを駆逐して入れ替わっている。有肺類ながら溺死しない性質や汚染に強い性質のため、根絶が難しい。 シナハマグリMeretrix petechialis要注意外来生物 中国→沿岸全域 海水性二枚貝。日本沿岸の環境変化にともない、固有種のハマグリ・チョウセンハマグリ(日本〜朝鮮半島の固有種であり、朝鮮からの外来種ではない)の収量が減少しつつあった1960年代から、代用として輸入されていた。1969年には三重県で養殖が始まっている。潮干狩用に散布された個体や養殖場からの逸出が野生化している。ハマグリ・チョウセンハマグリとの交雑が危惧される。 スクミリンゴガイPomacea canaliculata要注意外来生物世界ワースト100植物防疫法特殊害虫 ラプラタ川流域→関東以西・沖縄 淡水巻貝。「ジャンボタニシ」の通称があるがタニシとは別種。食用のため、台湾から1981年より養殖池に導入されたが、脱走した個体がイネやイグサを食害することが判明した。沖縄を含む関東以西で定着している。卵は水中で孵化しないこと、成体は水位が下がると活動が鈍ることなど、弱点は解明されており、駆除は各地で進んでいる。一方、未だに除草に有効と信じられ、ゲリラ放流もされている。 チャコウラナメクジLehmannia valentiana ヨーロッパ→本州以南 陸生巻貝。貝殻は甲羅状に退化し、粘膜内に残る。1950年代に定着が確認された。連合軍の物資に紛れていたと推定されている。本州・四国・九州に広く分布し、ごく普通に見かけるナメクジとなっている。在来固有種のナメクジと同様に植物を食害する。目立たない存在であるが、在来固有種を駆逐して乗っ取りに成功している。 ムラサキイガイMytilus galloprovincialis要注意外来生物 地中海→ほぼ全国 海産二枚貝。1932年に神戸港で侵入が確認された。ほぼ全国の海岸で定着し、離島でも天売島・焼尻島・佐渡島・隠岐諸島・対馬・五島列島・小笠原諸島・沖縄・先島にも進出する。成長が早く、カキやアコヤガイ、固有種のフジツボを制圧して潮間帯を占領する。一方、高温に弱く、一斉斃死を引き起こして異臭と水質汚濁を招きやすい。一般的なムール貝だが、自然個体は小型で食用に適さない。 ヤマヒタチオビEuglandina rosea特定外来生物世界ワースト100 中南米→小笠原 陸生巻貝。カタツムリとしては高速で、樹上にも登れる機動力を誇る。肉食のため、全世界の離島にアフリカマイマイ駆除を目的に放たれた。しかしアフリカマイマイ以上に固有カタツムリを食害し、壊滅に追いやっており、天敵による駆除の失敗例としてジャワマングースとともに取り上げられる。日本では米軍統治下の小笠原に導入され、固有カタツムリとともにアフリカマイマイも捕食する。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 20:05 UTC 版)
軟体動物では、基本的な構造としては環形動物に近い神経系を持つ。つまり周食道神経環から後方へ神経索が対をなして伸びる形である。ただし体節ごとに神経節があるのではなく、神経節は口の上(脳にあたる)、口の下、およびその後方に四対あるのが基本の形である。神経索は二対あり、各所で横の連絡を持つから、全体としてははしご形に近い形である。 多板類と無板類ではこの基本形に近い構造が見られる。多板類の場合、口の後ろで消化管を取り囲む周食道神経環から体の後方へ走る神経索は体の左右に二対ずつあり、外側を側神経幹、内側を足神経幹という。これらの間には互いに横の連絡を取るように神経連合が発達するため、全体としては三本のはしごを密着させたような形を取る。なお、単板類の場合、内側の足神経幹の対の間には連絡がないため、左右に一対のはしごが並んだようになっている。 このことは多板類の殻や鰓、体表の毛の配列にも体節的な特徴があることと並んで、軟体動物が体節制を持つ祖先から由来したとの考えの基礎となった。発生面では環形動物との共通点が強いこともあって、このことはほぼ定説的に考えられたこともある。しかし、その後の系統学的検討からは、軟体動物の祖先が体節を持っていたとの判断はでていない。むしろ、無脊椎動物の多くで、体軸方向に走る神経索は左右に対をなす例が多く、両者の間に連絡ができた場合、はしご形になってしまう、という風に見た方がよいかも知れない。 なお、これ以外の軟体動物では、体軸方向に著しく短縮化が生じており、神経系の形が大きく変形している。腹足類の場合、頭部付近の口球神経節、脳神経節あたりまでははしご形の形がある程度維持されるが、以降は短縮され、また多くの群ではこの間にねじれを生じて形が複雑になっている。前腮類では足神経幹の間のはしご状がわずかに見られる場合もある。二枚貝類では4対ないし三対の神経節とその間の神経連鎖が見られる。掘足類でも神経索がごく短縮しているものの神経節の配置はほぼ認められる。 このほかに腹毛動物と動吻動物では腹面側に体を縦走する一対の神経索があり、特に動吻動物では神経節の体節的な配置が見られる。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:01 UTC 版)
「世界の侵略的外来種ワースト100」の記事における「軟体動物」の解説
和名・学名出自・原産地被害の現状画像アフリカマイマイAchatina fulica要注意外来生物 東アフリカのサバナ 当リスト中、知名度ではヤギやブタに並ぶ。食用として世界中に移入されたものが野外に逸出。その巨体から侵入地域には天敵がほとんどおらず、猛烈な繁殖力で増加し農作物を食い荒らす。さらには広東住血線虫の中間宿主であることが判明し、今では世界中の国々で生体の移動や持込が禁止されている。さらに、本種の駆除を目的として導入され失敗した結果、このリストに記載されることになった生物が2種もある。 カワホトトギスガイDreissena polymorpha特定外来生物 カスピ海、黒海 バラスト水を介してアメリカの五大湖やヨーロッパの河川に侵入。水中に根を降ろしたあらゆるものに付着する性質があり、大発生して発電所の取水管などを詰まらせるなどする。他の二枚貝の殻上にまで付着し、付着された方の貝は窒息死する。大量の植物性プランクトンを消費するので水質浄化に寄与する一面を有するが、これはすなわち生態ピラミッドの底辺を大きく変動させることになるので生態系に大きな影響を与える。 スクミリンゴガイPomacea canaliculata要注意外来生物 南米ラプラタ川水系 日本ではジャンボタニシの別名があるが、分類学上ではタニシとは遠縁。食用目的で各地に移入されたが失敗に終わり、放棄された養殖場から逸出。卵や幼貝の致死率を低く抑える繁殖戦略をとっているので、天敵のいない地域では爆発的に増殖する。アジアでは特に水田で大発生し、イネを食害するなどの被害が出ている。またアフリカマイマイに同じく広東住血線虫の宿主でもある。 ヌマコダキガイPotamocorbula amurensis 環日本海域 汽水性の二枚貝。バラスト水を介してサンフランシスコ湾に侵入し、いまでは海底の単一優先種と化している。動物性プランクトンを大量に消費し、侵入地域の生態系が崩壊する。日本在来種であるため外来生物法での指定はされていない。日本では希少種である。 ムラサキイガイ(チレニアイガイ)Mytilus galloprovincialis要注意外来生物 地中海沿岸 いわゆるムール貝の一種。海中に体を固定し、海水をろ過して微生物などをエサとするので、汚水浄化に役立つ一面を持つ。しかしその性質から汚水環境には強く、また繁殖力も高い。さらに人工物に好んで付着する性質があり、都市部の港湾などでは単一優先種化し、大発生して発電所の取水管を詰まらすなどする。船底などに付着して世界中に広まった。 ヤマヒタチオビEuglandina rosea特定外来生物 アメリカ南東部 肉食性のカタツムリで、アフリカマイマイを駆除するため、世界各地、特に大洋の離島に導入された。しかし本種が導入された地域ではアフリカマイマイが減ることはなく、代わりに離島産の固有種カタツムリが激減し、ハワイやタヒチではかなりの種が絶滅した。人間の意図に沿わなかったがゆえにリストに掲載されたこの経緯はマングースに似る。
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軟体動物
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コバヤシミジンツボ Akiyoshia kobayashii Kuroda & Habe, 1958 腹足綱 タマキビ型新生腹足目 ミズツボ科。約1.5 mmの非常に小さい地下水棲の巻貝で、深部の小さい水流の中から発見された。真洞穴性動物である。1958年、黒田徳米および波部忠重により、上野俊一が採集した標本に基づいて記載を行われた。絶滅危惧II類(2007年版、cf. 貝類レッドリスト (環境省))であり、環境省は河内風穴を「日本の重要湿地500」の一つに選定した理由として「コバヤシミジンツボのタイプ産地および唯一の生息地」であることを挙げている。 ホラアナゴマオカチグサ Cavernacmella kuzuuensis (Suzuki, 1937) 腹足綱 タマキビ型新生腹足目 カワザンショウ科。湿った洞壁に棲息している約2 mmの小型巻貝。広い地域の洞窟内から見つかっている真洞穴性動物である。絶滅危惧I類(2007年版)。 キセルガイモドキ Mirus reinianus (Kobelt, 1875)
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 20:28 UTC 版)
腹足類では殻の巻く方向が4細胞期から8細胞期(第3卵割)の卵割様式(螺旋卵割の方向)に依存してNodalやPitx2などの因子の制御により左巻きか右巻きかが変化する。 有肺類の右巻種と左巻種では、螺旋卵割が左右逆に進行し、割球配置が左右逆になる。割球配置に依存して以降の発生が互いに左右逆に進行する結果、内臓を含め体中の構造全てが左右逆になる。この卵割の左右極性は核の1遺伝子の母性効果で決まり、右巻、左巻それぞれが顕性の系統がある。顕性の右巻対立遺伝子と潜性の左巻対立遺伝子がある場合、顕性ホモおよびヘテロの産む卵は顕性の右巻遺伝子の転写産物を持つため右巻となり、潜性ホモの産む卵は持たないため左巻となる。 淡水生有肺類(基眼類)では、左巻祖先で重複し2個になったdiaph遺伝子が右巻遺伝子として機能し、右側系統が派生した。右巻のタケノコモノアラガイ Lymnaea stagnalisでは、そのうちパラログがフレームシフト変異で転写されずオルソログだけが発現すると、潜性の左巻遺伝子として機能する。陸生有肺類(柄眼類)のマイマイ属 Euhadraでは、右巻祖先が放散進化する過程で左巻への鏡像進化が1回生じ、その左巻系統から右巻種が繰り返し誕生した。左巻のキセルガイ科でも右巻への鏡像進化が繰り返し生じており、左巻種のフタヒダギセル Balea biplicata で生じた右巻変異は潜性である。 巻貝の交尾器は体側にあるため、右巻と左巻の交尾は困難である。他の要因がなければ多数派と交尾できない逆巻の変異は頻度依存淘汰により集団から消失するが、母性遺伝のため、右巻が多い集団では潜性ホモの子はヘテロ同士の交配で生まれることが多く、その場合は右巻に発生する。右巻の潜性ホモは交尾上不利ではない上、左巻だけを産む。陸生巻貝は移動性が低く、小集団が隔離されやすいため、遺伝的浮動が生じやすい。右巻きの捕食に特化した天敵や種間交雑による繁殖干渉を避けるうえで、逆巻が有利な場合があり、いずれかの要因で逆巻が繁殖個体の半数を超えれば交尾上有利に転じ、集団は逆巻に固定する。 螺旋卵割の左右反転は交尾器の位置や巻く方向を逆にするため、常時正逆交尾で繁殖する柄眼類では、同一種であっても右巻と左巻は交尾できない。その集団を逆巻に固定する(異所的)だけで交尾前隔離が完成するため、1遺伝子のみでの種分化、単一遺伝子種分化が起こる。逆巻が繁殖上有利な環境では、左右極性は適応と生殖隔離の両方をもたらすマジックトレイトとなる。 また、内臓逆位の系統は普通、左右相称動物では進化していない(ホモキラリティルール)が、巻貝では内臓逆位の逆巻系統が繰り返し進化した。一次左右性(初期発生および内臓の左右極性)と二次左右性(巻き方向)がどちらも反転した状態を正旋と呼び、一次左右性はそのままで巻きを増やす背腹方向のみ変えるだけで逆巻に進化した状態を過旋と呼び、巻貝にはどちらも存在する。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:28 UTC 版)
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/19 21:50 UTC 版)
軟体動物では、一部巻貝や、深海性の浮遊タコ類(カンテンダコ、カイダコなど)に見られる。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 02:00 UTC 版)
軟体動物のうち多板類と単板類では、腹面中央にある足の両側の外套膜の下に房状の鰓が対をなして前後に配列する。それ以外の類では、配置の変化が大きい。 貝類、タコ、イカなどでは、外殻はみえないが、外套膜に囲まれて外部に通じている腔所である外套腔内にえらをもつ。通常、外套腔内に開口した肛門の両脇に対を成してえらがあるが、高等な腹足綱(巻貝類)のように片側だけになったものや、ツタノハガイ科のカサガイ類や狭義のウミウシ類のように本来のえら(一次えら)を失ったものもある。一次えらを失ったものには体の他の場所の体表が突出して二次えらを形成しているものがある。 アサリやハマグリなどの二枚貝では、外套腔に通じる水管(取水管、出水管)が目立っている。これらの水管は外套膜の後端がのびたもので筋肉が発達しており、オオノガイやミルクイ、トリガイなどでは特に大きく発達する。マテガイなどは自切能力があり、捕食者に食いつかれると水管だけが切り離される。二枚貝は通常砂の中などに潜って生活しているが、この水管によって、外套腔の中のえらに新鮮な水を送ることができるようになっている。二枚貝のえらは非常に複雑な構造に発達しており、呼吸だけでなく、水中の餌を濾し取って食べる役割も兼ねている。 タコやイカなどの頭足類は、もともと2対のえらを持っていたと考えられている。今日でも原始的な形態を保つオウムガイは2対4枚のえらを持つ。しかしタコやイカではこのえらが1対2枚にまで減少している。胴と頭の間から、えらのある外套腔へ海水を取りこみ、漏斗から水を吐き出す。敵に襲われた時は漏斗から勢いよく水を噴き出すことでジェット噴射の要領ですばやく飛び退くことができる。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 15:49 UTC 版)
腹足類の頭部には上面に1対の突起があり、これが触角である。この触角は柔軟で細長く、先が細くなるものや、先端が膨らむものなど、様々な形のものがある。触角の基部には目がある場合が多い。カタツムリなどでは触角の先端に目があり、柄眼類と呼ばれる。 リンゴマイマイ(カタツムリ)の触角 カワニナ類の触角
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:47 UTC 版)
ナメクジやカタツムリ・キセルガイも、しばしばキノコを餌として利用している。特にナメクジは、食用キノコの露地栽培や林地栽培を行う生産者にとって、厄介な存在になっている。
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軟体動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:19 UTC 版)
深海生物のメンダコは小型甲殻類や多毛類を餌としているが、飼育餌料としてヨコエビ類が特に優れているとされる。
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軟体動物
「軟体動物」の例文・使い方・用例・文例
- 驚くべきことに、その溶けた軟体動物はその体を再び形作った。
- なぜ軟体動物は減少しているのですか。
- 動物学者は新種を発見して軟体動物を再分類しなくてはならなかった
- 軟体動物の貝殻の収集と研究
- 例えば、魚類や軟体動物類それに多くの哺乳類を含んだ海に生息する非常に多くの動物各種
- 魚または両生類または軟体動物によって堆積される卵の塊
- 水が取り入れ、放出することができる水生動物(特に軟体動物の)の管状器官
- 軟体動物またはカキは水を吐いた
- 軟体動物か腕足類の主に石灰質の固い覆い
- ある種の軟体動物と腕足動物の対の蝶番で連結された貝殻の1つ
- カタツムリと特定の他の軟体動物の完全な上下続きの殻
- 木に穴を開ける昆虫、幼虫、または軟体動物の総称
- 軟体動物の科
- 軟体動物属
- 隠れている海洋軟体動物
- 両端が開いた先細の管状の貝殻と穴を掘るための洋鋤のような尖った肢を持つ様々な海辺の軟体動物各種
- 一片のコイル状の貝殻と有柄眼のある頭部に平たい筋肉質の肢を持つ軟体動物綱
- たいてい外側に封入する渦巻き状の貝殻を持つ、淡水または海洋性・地上性腹足類の軟体動物
- 渦巻き状に巻かれた貝殻を持つ、地をはう海産腹足類の軟体動物の総称:エゾバイ科の貝
- 美しい色の渦巻き状の貝殻を持つ熱帯海産腹足類の軟体動物
軟体動物と同じ種類の言葉
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