左右相称動物
左右相称動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 04:55 UTC 版)
左右相称動物 Bilateria |
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分類 | |||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||
Bilateria Hatschek, 1888 |
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和名 | |||||||||||||||
左右相称動物 (さゆうそうしょうどうぶつ) | |||||||||||||||
下位分類 | |||||||||||||||
左右相称動物(さゆうそうしょうどうぶつ、Bilateria)は、真正後生動物に属する動物の一群である。
概要
海綿動物と刺胞動物を除く大部分の後生動物からなる。初期の多細胞動物は左右相称ではなく、非対称形の水生生物のカイメンであったが、カンブリア爆発ごろに多くの動物が左右対称となったことは、生命の歴史上重要な段階であった[1]。
大部分の種類は、体が3つの胚葉(内胚葉・中胚葉・外胚葉)からなる(三胚葉性)[1]。ほとんどのものが左右相称またはほぼ相称である。例外は棘皮動物で、成体は放射相称であるが、幼生は左右相称である。一部の原始的形態のもの、寄生性などの特殊なものを除き、左右相称動物には口と肛門が別になった完全な消化管がある。
多くの左右相称動物には体内の空隙、すなわち体腔がある。かつては無体腔動物は別の系統と考えられたが、現在では無体腔動物の主要な門(扁形動物と腹毛動物)では、体腔が二次的になくなったと考えられている。体腔が初期から存在した証拠としては、知られている最古の左右相称動物であるベルナニマルキュラ (Vernanimalcula) が空隙のような構造を持っていたらしいことがあげられている[疑問点 ]。
左右相称動物は、少なくとも2つの上門 (superphylum)、後口動物と前口動物に分けられる。これらの間には、胚発生のしかたなど、多くの違いがあり、特に、最初の開口部(原口)が前口動物では口に、後口動物では肛門になる。
さらに現在、前口動物を少なくとも2つの上門、脱皮動物と冠輪動物に分ける説が有力である。また前口動物のもう1つの上門 Platyzoa(扁平動物上門)を認める説があるが、これも冠輪動物に含める説もある。毛顎動物は特に分類が難しく、従来は後口動物に入れられていたが、現在では前口動物に入れる説が有力である。
分類
以下は、英語版wikipediaからの転載。
- 直泳動物門 Orthonectida
- 菱形動物門 Rhombozoa
- 無腸動物門 Acoelomorpha (disputed)
- 毛顎動物門 Chaetognatha
- 後口動物上門 Deuterostomia
- 前口動物 Protostomia (unranked)
- 脱皮動物上門 Ecdysozoa
- 有棘動物 Scalidophora (unranked)
- 線形動物門 Nematoda
- 類線形動物門 Nematomorpha
- 汎節足動物 Panarthropoda (unranked)
- 扁平動物上門 Platyzoa
- 冠輪動物上門 Lophotrochozoa
- 脱皮動物上門 Ecdysozoa
出典
- ^ a b “動物はいつ左右対称になったのか - 日経サイエンス”. www.nikkei-science.com (2005年10月1日). 2023年10月12日閲覧。
関連項目
- 外見に非対称性を持つ生物
左右相称動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:44 UTC 版)
「左右相称動物」も参照 例外も多いが[129][130]、基本的に下記のような特徴を持つ: 完全な三胚葉性で[125]、体が左右相称(=左右対称)[125]。 口と肛門、およびこれらをつなぐ消化管をもち、体内に体腔ないし偽体腔(線形動物、輪形動物など)を持つ。 ボディプランは、前方(運動のとき体の進む方向)と後方の区別、腹側と背側の区別がある傾向があり、したがって左側と右側の区別も可能である[130]。運動のとき体の前方へと進むので、進行方向にあるものを識別する感覚器や餌を食べる口が前方に集まる傾向にある(頭化という)。 多くの左右相称動物は環状筋と縦走筋のペアを持つので[130]、ミミズのような体が柔らかい動物では水力学的骨格(英語版)の蠕動により動ける[131]。 多くの左右相称動物には繊毛で泳ぐことができる幼生の時期がある。
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左右相称動物と同じ種類の言葉
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