しゅ‐じく〔‐ヂク〕【主軸】
主軸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/12 04:33 UTC 版)
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主軸(しゅじく、main spindle)とは工作機械の一部。加工を施す工作物、または工具を取り付けて回転させるその工作機械で最も主要な軸のこと。スピンドル、シャフトともいう。
主軸は加工に対する応力によって曲げやねじりなどの作用を受けるので、これによって変位や振動がないように十分な剛性を持って正確に回転する必要がある。このため主軸を支持する主軸受には精密な転がり軸受が用いられる。
中ぐり主軸、主軸ユニット、フライス主軸、カッタスピンドル、ドリルスピンドル、ホブ主軸、といし軸、バフ軸、工作主軸、ワークスピンドル、ワークアーバ、創成研削主軸などは主軸と呼ばれることがあるが、多くの場合1台の工作機に対して主軸はひとつである。
主軸の種類
旋盤
旋盤における主軸とは主にチャックを取り付けてワークに回転運動を与える軸のことである。
フライス盤
立てフライス盤
立てフライス盤における主軸とは主にツーリングによって取り付けられるフライスやエンドミルなどの切削工具に対して回転運動を与える軸のことである。
横フライス盤
フライス盤における主軸とはアーバを介してフライスを取り付け回転運動を与える軸のことである。アーバはアーバ支えによって両端を支えられるため、主軸にかかる切削応力は小さくなる。
ボール盤
ボール盤における主軸とはドリルやリーマなどの切削工具を取り付けて回転運動を与え、かつ伸縮することによって送りを与える軸のことである。
研削盤
研削盤においてはワークが回転される場合はその軸を主軸という。それ以外の場合は砥石車の取り付けられる軸を主軸ということもある。
歯車形削り盤
歯車形削り盤における主軸とは、ワークテーブルに回転運動を与えるための軸のことでワークスピンドルという。歯車形削り盤やまがりばかさ歯車歯切り盤などに共通して構成される。 また、ピニオンカッタを取り付けて、往復運動または回転運動を与えるカッタスピンドルも主軸と呼ばれることがある
参考文献
- 萱場孝雄・加藤康司 『機械工作概論』 理工学社、1986年。
主軸 (Shaft)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 09:02 UTC 版)
「軸 (機械要素)」の記事における「主軸 (Shaft)」の解説
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「主軸」の例文・使い方・用例・文例
- 主軸に回転するものが取りつけられている。
- 彼は新人ながらチームの主軸となった.
- (旋盤について)駆動プーリから主軸速度を減少させるため歯車装置を備えている
- 長球は、主軸を楕円に回転させることによって発生する
- 木目(または主軸)に対して直角に切る手鋸
- クラッチの主軸が従動軸との間の摩擦によって、従動軸を回転させる
- (旋盤のチャックまたは主軸のように)回転部分を支持し駆動する、機械または動力工具が持つ固定された土台
- 像が主軸に対して垂直な接眼レンズによって見られる反射望遠鏡
- 主軸に並んでベッド上をスライドして、工作物の自由な端を支持する位置に固定できる旋盤の可動部分
- 主軸が造卵器で終端したコケ(それゆえに胞子嚢も)
- 主軸が総状花序である密集した花房(ライラックまたはセイヨウトチノキのように)であり枝は集散花序である
- 主軸を中心に双曲線を回転させてできる、二次曲面
- 頭蓋骨の主軸が傾斜している頭蓋骨の先天性奇形
- 主軸から側軸を分枝して順次花をつける花の状態
- 主軸の側方へ出る枝
- 植物の茎や根が主軸の側方に生じる形態
- バックギアという,旋盤の主軸の回転速度を変化させるための装置
- 機械の主軸
- 主軸台という,旋盤の部分
- 動物の胚から地中にまっすぐに伸びて主軸となった根
主軸と同じ種類の言葉
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