ライラックとは? わかりやすく解説

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ライラック【lilac】

読み方:らいらっく

モクセイ科落葉低木。幹は枝分かれしてよく茂り広卵形4月ごろ、先に香りのある紫色の花を円錐につける。花が白・赤・青色などの品種もあり、観賞用バルカン地方原産で、日本には明治中期渡来リラむらさきはしどい。《 春》「折から夜宴の花や—/虚子

ライラックの画像

ライラック

作者阪田寛夫

収載図書戦友―歌につながる十(とお)の短篇
出版社文芸春秋
刊行年月1986.11


ライラック

作者辻邦生

収載図書花のレクイエム
出版社新潮社
刊行年月2003.1
シリーズ名新潮文庫


ライラック―四月

作者辻邦生

収載図書花のレクイエム
出版社新潮社
刊行年月1996.11


ライラック

ライラック
科名 モクセイ科
別名: リラ・ムラサキハシドイ
生薬名: -
漢字表記 -
原産 東ヨーロッパ南部原産
用途 落葉高木で、春に芳香のある薄紫色の花が咲きます庭木街路樹として、よく植えられますが、健胃解熱などに用いられます。
学名: Syringa vulgaris L.
   

ライラック (紫丁香花)

モクセイのほかの用語一覧
トネリコ:  島とねりこ  谷地だも  青だも
ハシドイ:  ライラック  丁香花  姫ライラック
ヒトツバタゴ:  アメリカ一つ葉たご

ライラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/15 04:26 UTC 版)

ライラック(ムラサキハシドイ)
ライラック
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: モクセイ目 Oleales
: モクセイ科 Oleaceae
: ハシドイ属 Syringa
: ライラック S. vulgaris
学名
Syringa vulgaris L. (1753)[1]
和名
ムラサキハシドイ(紫丁香花)[1]
英名
Lilac

ライラック(紫丁香花、英語: Lilac学名: Syringa vulgaris)はモクセイ科ハシドイ属の落葉低木フランス語からリラLilas) とも呼ばれる[2]。標準和名ムラサキハシドイ(紫丁香花[2]・洋丁香[2])。ヨーロッパ南部原産[2]中国名は歐丁香[1]街路樹などによく植えられる[2]

特徴

落葉広葉樹低木[2]樹皮は淡灰色で縦に裂けて剥がれる[2]。一年枝はやや細く、灰褐色で無毛[2]

花期は春(日本では4〜5月頃)[2]紫色白色などの花を咲かせ[2]、香りがよく、香水の原料ともされる。香気成分の中からライラックアルコールという新化合物が発見された[3]。耐寒性が強く花期が長いため、日本では北海道東北地方など冷涼な地域の代表的な庭園木である[4][5]。花冠の先は普通4つに裂けているが、まれに5つに裂けているものがあり、これは「ラッキーライラック」と呼ばれ、恋のまじないに使われる[4]。冬でも種子を飛ばした後の果実が残る[2]

冬芽は卵形で稜があり、紫色で光沢があり、芽鱗6 - 8枚に包まれている[2]。枝先の仮頂芽は大きくて花芽であることが多く、枝には小さい側芽(葉芽)が対生する[2]。葉痕は小さな三日月形や半円形で、維管束痕が多数並ぶ[2]

日本の北海道から九州[6]には近縁種のハシドイSyringa reticulata)が生息する。開花はライラックより遅く、6〜7月に花が咲く。ハシドイは、俗称としてドスナラ(漢字では癩楢と書き、ナラより役に立ちにくい意味)と呼ばれることもある。ハシドイは、木の枝先に集まって花が咲く様子が、「端集い(ハシツドイ)」と表現され、これが詰まって「ハシドイ」になった[7]。属の学名Syringaは笛の意で、この木でを作ったことによるという。北海道でよく見かけるムラサキハシドイ(Syringa oblata中国語名:紫丁香)もある[8]

文化

花言葉を「愛の芽生え」とする文献がある[9]フランスでは白いライラックが青春のシンボルで、葉がハートの形に似ていることから、若々しい友情やほのかな恋を連想させる花言葉が生まれたとされている[10]。イギリスでは、春の訪れを祝う5月祭の花として古くから親しまれている[11][12]

日本には函館市のイギリス領事、リチャード・ユースデンによって1879年にもたらされた。函館公園完成時に、ユースデン夫人が、西洋クルミとライラックの苗を植栽したのが始まりとされている。一方、札幌市ではスミス女学校(現北星学園女子中学高等学校)の創設者であるサラ・クララ・スミスが、1890年にアメリカに一時帰国した際に、自分の庭のライラックの苗を札幌に持ち込んだのが始まりとされている[13]

象徴

  • ライラックを象徴とする日本の地方公共団体の一覧。
  • 欧州民間伝承では白い花のライラックを家に持ち込むと不吉なことが起こるとされている。

ギャラリー

関連項目

脚注

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Syringa vulgaris L. ムラサキハシドイ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年5月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 46
  3. ^ 若山誠治,南波哲,大野雅二「ライラック花の香気成分」『日本化學雜誌』第92巻第3号、The Chemical Society of Japan、1971年、256-259頁、doi:10.1246/nikkashi1948.92.256 
  4. ^ a b ライラックとは|育て方がわかる植物図鑑”. みんなの趣味の園芸. NHK出版. 2025年5月12日閲覧。
  5. ^ ライラック (ムラサキハシドイ)”. 株式会社 宮城環境保全研究所. 2025年5月12日閲覧。
  6. ^ Syringa reticulata - 名前の由来”. 北海道開発局. 2025年6月3日閲覧。
  7. ^ 樹木シリーズ164 ハシドイ”. あきた森づくり活動サポートセンター. 2025年5月12日閲覧。
  8. ^ ライラック(紫丁香花:むらさきはしどい) :北海道のホームページ
  9. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、136頁。 
  10. ^ 【ライラック】の花言葉とは?色ごとに異なる花言葉や言い伝え(まとめ)”. Domani. 小学館 (2020年11月13日). 2025年5月12日閲覧。
  11. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、154頁。 
  12. ^ ライラック、カーネーション…。平井かずみさんが選ぶ、5月に贈りたい花。”. Premium.jp. マガジンハウス (2024年5月5日). 2024年5月30日閲覧。
  13. ^ ◆日本のライラックの歴史”. ライラックのお話. 川下公園. 2025年5月12日閲覧。

参考文献

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、46頁。ISBN 978-4-416-61438-9 

外部リンク


ライラック(62歳・司教)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 09:51 UTC 版)

アルバートオデッセイII 邪神の胎動」の記事における「ライラック(62歳・司教)」の解説

ルクレナン王国・聖ブライニッシュ教会司教

※この「ライラック(62歳・司教)」の解説は、「アルバートオデッセイII 邪神の胎動」の解説の一部です。
「ライラック(62歳・司教)」を含む「アルバートオデッセイII 邪神の胎動」の記事については、「アルバートオデッセイII 邪神の胎動」の概要を参照ください。

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ライラック

出典:『Wiktionary』 (2021/06/26 08:21 UTC 版)

名詞

  1. モクセイモクセイ科ハシドイ属に属す落葉低木落葉小高木一種学名:Syringa vulgaris。別名、リラ紫丁香花むらさきはしどい
  2. 1.の花のような薄紫色。

翻訳


「ライラック」の例文・使い方・用例・文例

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