樹皮とは? わかりやすく解説

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じゅ‐ひ【樹皮】

読み方:じゅひ

樹木表皮。最外層にある死んだ組織集まりで、コルク形成層ができると外側押し出され内部遮断されて、やがてはげ落ちる


樹皮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 10:05 UTC 版)

樹皮(じゅひ、: bark[1]とは、一般用語としては、樹木(木本植物)のの最外層を覆う死んだ細胞からなる組織を意味することが多い。ただし生物学林学では、樹木において維管束形成層より外側にある組織をすべて含んだ意味で用いることが多い。この広い意味での樹皮は、維管束形成層から外側につくられた靭皮二次師部)と、その外側にできたコルク形成層およびそれに由来する組織(コルク皮層コルク組織)からなる周皮で構成されている。一般的な意味での樹皮は、周皮の外層にあるコルク組織におおよそ相当する。樹皮は内側から次々と形成されて表層から剥がれていくが、その裂け方や剥がれ方は植物種によって異なるため、によって異なる外観を示す(下図1)。またコルク組織に覆われると空気の出入りが遮られるが、新たな分裂組織が形成されてコルク組織を突き破り、空気の出入り口となる皮目(ひもく)が形成される(下図1b)。


注釈

  1. ^ 靭皮を内樹皮、周皮を外樹皮とよんでいる例もある[4]

出典

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樹皮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 00:27 UTC 版)

アキニレ」の記事における「樹皮」の解説

日本の他のニレ属共通で樹皮を結って縄にしたり、内樹皮を叩いて潰して接着剤として使ったという。

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樹皮

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イヌブナ」の記事における「樹皮」の解説

イヌブナの樹皮は、暗灰褐色イボ状の皮目が目立つ。一方ブナは、灰白色イヌブナほどの凹凸みられない

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樹皮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 17:56 UTC 版)

アメリカガキ」の記事における「樹皮」の解説

こげ茶または暗灰色表面鱗状の板に深く分割されている。末端ほっそりしていてジグザグで、太い髄かまたは大きな髄の空洞があり、最初薄く赤味がかった茶色で軟毛に覆われている。それらは色が薄い茶色から灰白色へ、そしてついには赤味がかった茶色変動し、樹皮は縦向き亀裂によって幾らか割れている。渋く苦い。

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