ヨーロッパナラとは? わかりやすく解説

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ヨーロッパナラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/21 20:12 UTC 版)

ヨーロッパナラ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ブナ目 Fagales
: ブナ科 Fagaceae
: コナラ属 Quercus
: オウシュウナラ Q. robur
学名
Quercus robur L. (1753)[1]
和名
オウシュウナラ、イギリスナラ[1]、ヨーロッパナラ[2]
英名
Pedunculate Oak
分布域

ヨーロッパナラ(欧州楢、学名: Quercus robur )はヨーロッパから小アジアカフカース北アフリカの一部に原生する広葉樹である。標準和名オウシュウナラ[1]。学名はラテン語で「硬い」を意味する。英名 "Pedunculate Oak" は花梗のあるオークの意。

コナラ属基準種である。また英語で "Oak" と言えばこの種である。ホワイトオーク節 (section Quercus) に属す。イタリア (Q. brutia Tenore) 、東南ヨーロッパ (Q. pedunculiflora K. Koch) 、小アジアとコーカサス (Q. haas Kotschy) に分布するものは別種とみなされることもある。

特徴

ヨーロッパ全域に分布するナラ(コナラ属)の一種で、やや湿度が高い平野、丘陵、標高1300メートル (m) までの低山に広がる[2]。地中海地域ではまれに見られる[2]ホワイトオークとよばれることもある[2]

大きな落葉樹で25 - 35 m[2](40 mに達することも)の高さを持ち、切れ込みのある殆ど無柄の(短い主軸のある)は長さ7 - 14センチメートル (cm) 。開花は春の中頃であり、同年の秋に果実(いわゆるドングリ)が熟す。ドングリは長径2 - 2.5 cmあり、3 - 7 cmの柄一つから1 - 4個なる。

寿命

ごつごつとした大きく広がった枝の長命な樹木である。ふつう500年ほど生きるものの[2]、最古級の木々の多くはその木の健康にするとまではいかないまでも潜在的寿命を延ばすための枝打ちがなされている。ヨーロッパナラの最高齢はリトアニアスタルムジェー (Stelmužė) にある樹齢1500年である(おそらくはヨーロッパ最古のオーク)。またデンマークのイェーアスプリス (Jægerspris) の Kongeegen (王のオーク)は樹齢1200年である。スウェーデンのクヴィッレーカン (Kvilleken) には1000年以上の周囲14 mに達するものがある[1]。枝打ちされていないものではドイツのイーフェナック (Ivenack) のものが最古で、この木と近隣の木の年輪により推測された樹齢は700から800年である。

日本に植えられたヨーロッパナラ

近縁種

近縁種のフユナラ (Quercus petraea) とは生息範囲の多くが重複する。差異はヨーロッパナラの葉が非常に短い葉軸を持ち花梗のあるドングリが実ることである。2つの種は天然で雑種 (Quercus × rosacea) を作る。

役割

自然環境においては昆虫その他の野生生物に対し、重要な存在である。無数の昆虫が葉や芽の上、果実の中で暮らす。ドングリはいくつかの小さな哺乳類(とくにカケス)たちにとって、価値ある食料資源である。

ヨーロッパナラの木は林業のために育てられ、その心材は長持ちし、内装や家具へ用いられる。ヨーロッパナラ材は繊維に対して垂直な横断面を見ることで簡単に見分けが付き、目立つ明暗の(大抵は幅広い)年輪が特徴的。春材は多数の導管(0.5mm以下)が見られる。0.1mm以下の黄色から明るい褐色の放射状の模様が年輪を横切る。

画像

脚注

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Quercus robur L. オウシュウナラ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年10月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e f セルジュ・シャール 著、ダコスタ吉村花子 訳『ビジュアルで学ぶ木を知る図鑑』川尻秀樹 監修、グラフィック社、2024年5月25日、38頁。ISBN 978-4-7661-3865-8 

参考文献


ヨーロッパナラ(English Oak)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:43 UTC 版)

ハリー・ポッターシリーズの用語一覧」の記事における「ヨーロッパナラ(English Oak)」の解説

このを持つにふさわしい魔法使いにとっては、良いときも悪いときも忠実な友となる。ヨーロッパナラの相棒求めるのは、強さ勇気忠誠心である。あまり知られていないが、この持ち主直感鋭く自然界魔力結びつきを持つことも多い。このため魔法に使う手段として、また純粋な楽しみとして、動植物密接な関係を築くこともしばしばである。冬至から夏至までの間、ナラの木は「の王」と呼ばれナラ材を採集できるのはこの期間だけである(再び日が短くなりはじめると「王」になるため、は年の後半にしか採集すべきではない。このように「王」になる期間が分かれていることから、「男のナラで、女のなら、結婚する愚かなり」という根拠のない古い迷信生まれたものと信じられている)。また、マーリンはヨーロッパナラだったといわれている。 ただし、死後持ち主荼毘に付すが、彼の墓が見つかっていないので証明不可能である。

※この「ヨーロッパナラ(English Oak)」の解説は、「ハリー・ポッターシリーズの用語一覧」の解説の一部です。
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