ひょう‐ひ〔ヘウ‐〕【表皮】
表皮
英訳・(英)同義/類義語:epidermis, skin
生物の組織で、多細胞生物の体表面を覆う1層あるいは多層の細胞層からなるもの。高等動物では皮膚ともいう。, , 生物の組織で表皮を構成する組織の総称。植物の組織を3つの系に分けた一つ。すなわち、維管束系、基本組織系、表皮系。高等植物では外面を包み保護する組織である。
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表皮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/20 04:20 UTC 版)



表皮(ひょうひ、英: epidermis)は、多細胞生物のもっとも外側を覆う組織である。
往々にして内部を保護する役割を担い、特に陸上生物では硬化したりクチクラ層を持つ例が多い。水中生物では繊毛などをともなう例もある。分類群によってその性質は大いに異なる。
植物の場合
陸上植物の表皮系(epidermis)には根・茎・葉・花などの体表面のほとんどを覆う表皮細胞(epidermal cell)と表皮細胞が不当分裂して出来る呼吸をつかさどる孔辺細胞(気孔 stoma)、様々な形態・機能を持つ毛状突起(trichome)、表皮細胞を守るクチクラ層(cuticle)等がある[1]。
維管束植物では、表皮は一層の細胞が密に並んだ構造で、その表面に非細胞性のクチクラ層を持つ。ほぼ一様な細胞からなるが、種によっては毛を生じる。また、ガスの出入りを保証する気孔があり、これは孔辺細胞という細長い細胞が二つ並んだ間にあり、これらの細胞の変形によって開閉する。通常葉の裏面に多く分布する。なお、表皮細胞は葉緑体を持たないが、孔辺細胞はこれを持っている。植物の場合、表皮は表皮組織系として一つの組織系と認識される。
動物の場合
動物においては表皮は上皮組織によって構成される。無脊椎動物では単層上皮からなる。
ほ乳類においては外胚葉性の重層扁平上皮により構成され、真皮、皮下組織とともに皮膚を構成する構造。
外側から角質層、顆粒層、有棘層、基底層に区分される。表皮下には真皮、皮下組織が存在する。魚類では原則的に角質層がなく、最外層には粘液層に被われている。魚類の体表粘液には種々の生体防御関連タンパク質が含まれており、その代表的なものとしてレクチンが挙げられる。
関連項目
脚注
- ^ 筑波大学生物学「BotanyWEB 表皮系」閲覧2011-8-17
参考文献
- 畑井喜司雄ほか 『魚病学』 学窓社 1998年 ISBN 4873620775
- 日本獣医解剖学会編集 『獣医組織学 改訂第二版』 学窓社 2003年 ISBN 4873621135
表皮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/05 06:48 UTC 版)
皮膚は薄いクチクラでできていて表皮に覆われているが、表皮はアメーバ状の合胞体で細胞壁を持たない。合胞体内部は環状筋肉繊維の不規則な層になっている。筋肉繊維の微細構造は線形動物のものに似ている。体部の先端まで、索状生殖器 (genital ligament) と呼ばれる構造が存在する。 縦方向の繊維がないことを除けば、吻の表皮も体部分の表皮とよく似ている。
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「表皮」の例文・使い方・用例・文例
- 類表皮嚢胞
- ベルトサンダーで刃をつけ、ヤスリで面取り、そして砥の粉で表皮の汚れを落とす。
- 羊毛状のアリマキは綿に似た羊毛状の表皮を持つ
- 皮と表皮を脱灰する
- 定期的にそれらの外層(羽、表皮、皮膚または髪)を放棄する動物(特に鳥、節足動物および爬虫類)
- 例えば節足動物において、キチン質の表皮を分泌する細胞層
- 表皮肥厚の、表皮肥厚に関する、または、表皮肥厚を持つ
- 表皮またはクチクラに関する、またはそれの
- 表皮に関連する、または表皮の下に位置する
- 動物の皮、表皮、種の皮、外皮または殻などの外側の保護的覆い
- 表皮を形成する細胞
- メラニン細胞の先駆物質である表皮細胞
- メラニン刺激ホルモンのコントロールの下にメラニンを産出する、表皮の基底層にある細胞
- 粘膜を隠す表皮細胞
- コルティ器官にある感覚表皮細胞
- 表皮の最も外側の層、死んだ細胞からなり、脱落する
- 手掌と足の裏の皮膚で角質層の直下にある表皮の層
- 角質層あるいは(手掌や足の裏では)表皮の透明層の直下にある表皮の層
- 表皮の最も内側の層
- 軟体動物や腕足類の表皮の防御層で殻を形成する物質を分泌する
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