貝
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 18:37 UTC 版)

貝(かい)は、軟体動物の総称、または特に、はっきりとした貝殻を持つものの総称である。
概要
貝(かい)と言えば、すなわち二枚貝(二枚貝綱)、巻貝(腹足綱の大部分)、ヒザラガイ(多板綱)、ツノガイ(掘足綱)やそれらの殻のことで、同じ軟体動物でも殻が退化したウミウシ類や、ナメクジ、大部分の頭足綱(イカ・タコ)、カセミミズ(溝腹綱)を貝と呼ぶことはない。
また、ホオズキチョウチンやシャミセンガイの仲間は腕足動物、カンザシゴカイもヘビガイに似ているが環形動物、イガグリウミヒドラ(イガグリガイ)も刺胞動物であり貝の仲間ではない。
しかしながら「貝の仲間」という意味で「貝類」と呼ぶ場合、殻の有無などの見かけではなく、分類上のグループとして貝類=軟体動物とみなしていることになる。貝類図鑑などはこの例にあたり、ウミウシやナメクジや、イカやタコも貝類の一部として掲載されているのが普通である。
なお、軟体動物以外でも、二枚貝に似た殻を持つ腕足動物や殻のあるその他の水生動物をも「貝類」と言うこともあるが、この場合はそれらを軟体動物の貝類と誤認するか、あるいは明確な分類学的概念を持たずに呼んでいることが多く、生物学的には正しい呼び方ではない。
また水産物として「魚介類」という場合の「介類」は、エビ・カニなどの甲殻類をはじめウニ、ナマコ、ホヤなどの水産物としての無脊椎動物全体を含む語で、軟体動物に限る「貝類」とは区別されるのが普通である。
貝類の中には食用のものも多く、貝殻も螺鈿など装飾品などとして用いられてきた。
主な貝類の一覧
- アカガイ
- アコヤガイ
- アサリ
- アメフラシ(退化した貝殻を持つ)
- アワビ
- イモガイ
- ウバガイ(ホッキ貝)
- ウミウシ
- エゾバイ科
- カサガイ
- カキ(牡蠣)
- カタツムリ(陸に生息する巻貝の総称)
- カモガイ
- カラスガイ
- カワニナ
- サクラガイ
- サザエ
- サラガイ(皿貝、白貝、女郎貝、満珠貝、万寿貝)
- シジミ
- シャコガイ
- スイジガイ
- タイラギ
- タカラガイ
- タニシ
- ツブ
- ツメタガイ
- トコブシ
- トリガイ
- ナメクジ(陸に生息する巻貝のうち、殻が退化しているものの総称)
- バイ
- ハイガイ
- パウア貝
- バカガイ(アオヤギ)
- ハマグリ
- ヒオウギガイ
- フナクイムシ
- フルイガイ
- ホタテガイ
- ホラガイ
- ホンビノスガイ
- マテガイ
- ミノガイ
- ミヤイリガイ
- ミルクイ
- ムール貝
- ユリヤガイ
- 夜光貝
- ワスレガイ
貝と似た動物一覧
軟体動物以外で貝と名が付いたり、形態が貝に似ている動物。
- イガグリガイ(刺胞動物)
- エボシガイ(節足動物 甲殻類)
- センスガイ(刺胞動物)
- シャミセンガイ(腕足動物)
- フジツボ(節足動物 甲殻類)
- カメノテ(節足動物 甲殻類)
- モミジガイ(棘皮動物 ヒトデ綱)
- ホヤ(尾索動物)
関連項目
貝類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 05:47 UTC 版)
江戸時代の初期頃までは海産の貝類が生息していたといわれる。しかし、その後の淡水化の流れによって貝類も淡水産のものへと移行してきた。1963年の常陸川水門の竣工は淡水化を決定的にしたために汽水産のヤマトシジミは重要な漁獲種でもあったが姿を消している。また周辺の水田にはオオタニシ、ヒメタニシ、マルタニシなどが生息。比較的汚れた水域にはモノアラガイやサカマキガイ、きれいな流入河川にはカワニナなどが生息している。マシジミなどは貴重な自然の恵みとして用水路などでも採取されていた。 現在の霞ヶ浦では、タンカイと呼ばれるカラスガイやイケチョウガイなどの二枚貝類は減少が著しく、諸調査によっても生息が極めて希薄となった地点も多い。イシガイ、マツカサガイなどイシガイ類が辛うじて流入河川や水通しのよい場所を中心に見られる程度である。原因は富栄養化によって生息するプランクトンが変化し、貝類の餌がなくなってしまったことや微生物による大量の有機物の分解によって酸素が消費され、湖底付近が酸欠になったことなどが考えられている。 シジミについては、マシジミに代わり、タイワンシジミとおぼしきもの、中国産のシジミに酷似した淡水シジミなどが増加している(水産会社によって積極的に移入されているという見方がある)。また、一部では通称「ジャンボタニシ」といわれるスクミリンゴガイが発見されている。
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貝類
「貝類」の例文・使い方・用例・文例
- 教授は貝類の遺伝子型分布を調べました。
- その貝は貝類学者でも知らないほど珍しい。
- そのレストランでは獲れたての魚貝類を食べることができる。
- 貝類学
- 貝類学者
- 成体期に開き口の外唇が一連の長く曲った針になる、非常に多くの熱帯性海産巻貝類各種
- 窓貝類
- フネガイ科の貝類
- 二枚貝類の科
- トマト、ペッパー、玉ねぎとセロリを使った米、ハム、ソーセージ、チキンまたは貝類の辛いクリオール料理
- 貝類の収集家あるいは研究者
- 磯近くで取れる貝類や海草類
- 貝殻をつけたまま貝類を焼くこと
- 貝類を貝殻のついたまま焼いた料理
- 外套眼という二枚貝類の視覚器官
- 採苗器という,貝類や海草を採る器具
- 垂下養殖という,貝類の養殖法
- 魚貝類が新鮮であること
- 新鮮な魚貝類
- 二枚貝類という動物分類
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