分散とは? わかりやすく解説

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ぶん‐さん【分散】

読み方:ぶんさん

[名](スル)

物事がばらばらに分かれ散ること。また、分け散らすこと。「—して宿泊する

物理学で、同一媒質中の波の進行速度が、振動数によって変化する現象。光が波長によりスペクトル分解することなど。

化学で、一つの相になっている物質中に他の物質微粒子の状態で散在している現象

資料散らばりぐあいを表す値。各値と平均値との差を2乗し、算術平均したもの。分散の正の平方根標準偏差となる。

江戸時代借金返済しえないとき、債権者全部同意得て財産全部提供し、額に応じて債権者割り当てて返済すること。現在の破産にあたる。

明日—にあうても」〈浮・胸算用・一〉


分散

ぶんさん

中における粒子凝集状態を解放すること。微粒子分級粒度測定において分散は重要な問題となる。

分散(V)


 各測定値平均値からのずれの総量が 0 にならないようにするために,平均値からの変位二乗和をとるものである
  有効ケース数を n,各ケース測定値Xi ( i = 1,2,… ,n )とすると,以下の式で定義される
分散(V)
 すなわち変動を n で割ったのである分母ケース数 n であることに注意不偏分散参照のこと)。
 上式を変形すると,次式が得られる
分散(V)
 この式は電卓などを用いて計算するときには便利なのであるが,コンピュータ用いて計算する場合には使わない方がよい。
 例題5 つ測定値2,3,4,7,9 の分散を求めよ
 解答算術平均値は 分散(V) = ( 2 + 3 + 4 + 7 + 9 ) / 5 = 5
  分散は V = { ( 2 - 5 )2 +( 3 - 5 )2 +( 4 - 5 )2 +( 7 - 5 )2 +( 9 - 5 )2 } / 5 = { 32 + 22 + 12 + 22 + 42 } / 5 = 6.8
  または,V = { 22 + 32 + 42 + 72 + 92 } / 5 - 52 = 159 / 5 - 25 = 6.8


 度数分布表から分散を求めるには,各階級の度数fi,その中心点Xi,m を階級数として,以下のように定義できる
分散(V)
 例題:「426 人の女子学生身長度数分布表 1 のようであった。分散を求めよ。」
表 1女子学生身長度数分布
階級単位 cm  度数
140 以上 145 未満 4
145 以上 150 未満 19
150 以上 155 未満 86
155 以上 160 未満 177
160 以上 165 未満 105
165 以上 170 未満 33
170 以上 175 未満 2
合計 426

 解答:以下のような計算表作る
中心点(Xi) fi fiXi Xi2 fiXi2
142.5 4 570.00 20306.25 81225.00
147.5 19 2802.50 21756.25 413368.75
152.5 86 13115.00 23256.25 2000037.50
157.5 177 27877.50 24806.25 4390706.25
162.5 105 17062.50 26406.25 2772656.25
167.5 33 5527.50 28056.25 925856.25
172.5 2 345.00 29756.25 59512.50
合計 426 67300.00 10643362.50

算術平均値は 分散(V) = 67300 / 426 = 157.981221
分散は V = 10643362.50 / 426 - 157.9812212 = 26.3529337

分散

一組観測値散らばり 1散布 1変動 1ばらつき 1はその要素間の差異 2ないし偏差 2によって定まる。ここでは、もっとも普通の散布度 3のみが論じられる範囲レンジ) 4一組要素最大値と最小値の差である。四分位範囲 5第一第三四分位数142-2)の差で、一組観測数の半分占める。四分位偏差 6とも呼ばれる半四分位範囲 6四分位範囲半分であるが、しばしば散布度として扱われている。平均偏差 7平均からの個別項目偏差正数算術平均(140-2)したものであり、分散 8はこれらの偏差2乗算術平均であり、標準偏差 9は分散の平方根である。


分散

読み方ぶんさん
【英】:variance

分布広がり表現する値で, 確率変数 X\,累積分布関数F(x)\, とすると, X\, の分散は\textstyle \mathrm{V}(X) =\int (x - \mathrm{E}(X))^2 \mathrm{d}F(x)\,定義される. 分散の平方根標準偏差となる.

「OR事典」の他の用語
確率と確率過程:  再生過程  出生死滅過程  出生過程  分散  初到達時間  到着過程  割引き

分散

読み方:ブンサン(bunsan)

江戸時代借財返済できずに財産すべてを貸方に渡すこと。


分散

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 13:55 UTC 版)

分散(ぶんさん)とは、分かれ散ること。




「分散」の続きの解説一覧

分散

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 16:57 UTC 版)

波束」の記事における「分散」の解説

波束限定しないが、平面波 ei[kx − ω(k)t] において、角周波数 ω(k)波数 k の関係を分散関係と呼ぶ。 一般に波束は形を変えながら移動し、これを「分散」という。ただし角周波数波数比例するときにのみ、波束は形を変えず移動し、「分散なし」となる。 波束構成する成分各個波数角周波数をもって伝播するため、これらの合成波一般に形を変えながら伝播する伝播する波束形状どのように変形するかは分散関係から決まる。

※この「分散」の解説は、「波束」の解説の一部です。
「分散」を含む「波束」の記事については、「波束」の概要を参照ください。


分散

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/31 14:31 UTC 版)

一般化双曲型分布」の記事における「分散」の解説

分散は以下の式で与えられるVar( X ) = δ α 2 − β 2 K λ + 1 ( δ α 2 − β 2 ) K λ ( δ α 2 − β 2 ) + δ 2 β 2 ( α 2 − β 2 ) [ K λ + 2 ( δ α 2 − β 2 ) K λ ( δ α 2 − β 2 ) − ( K λ + 1 ( δ α 2 − β 2 ) K λ ( δ α 2 − β 2 ) ) 2 ] = δ 2 ζ K λ + 1 ( ζ ) K λ ( ζ ) + δ 4 β 2 ζ 2 [ K λ + 2 ( ζ ) K λ ( ζ ) − ( K λ + 1 ( ζ ) K λ ( ζ ) ) 2 ] {\displaystyle {\begin{aligned}\operatorname {Var} (X)&={\begin{matrix}{\frac {\delta }{\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}}}{\frac {K_{\lambda +1}(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}{K_{\lambda }(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}}+{\frac {\delta ^{2}\beta ^{2}}{(\alpha ^{2}-\beta ^{2})}}\left[{\frac {K_{\lambda +2}(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}{K_{\lambda }(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}}-\left({\frac {K_{\lambda +1}(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}{K_{\lambda }(\delta {\sqrt {\alpha ^{2}-\beta ^{2}}})}}\right)^{2}\right]\end{matrix}}\\[0.5em]&={\begin{matrix}{\frac {\delta ^{2}}{\zeta }}{\frac {K_{\lambda +1}(\zeta )}{K_{\lambda }(\zeta )}}+{\frac {\delta ^{4}\beta ^{2}}{\zeta ^{2}}}\left[{\frac {K_{\lambda +2}(\zeta )}{K_{\lambda }(\zeta )}}-\left({\frac {K_{\lambda +1}(\zeta )}{K_{\lambda }(\zeta )}}\right)^{2}\right]\end{matrix}}\end{aligned}}}

※この「分散」の解説は、「一般化双曲型分布」の解説の一部です。
「分散」を含む「一般化双曲型分布」の記事については、「一般化双曲型分布」の概要を参照ください。


分散

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 03:36 UTC 版)

シンキングマシンズ」の記事における「分散」の解説

ハードウェア技術者多くサン・マイクロシステムズ移り、エンタープライズシリーズの並列コンピュータ設計したシンキングマシンズのビジネス・スーパーコンピュータ部門開発されDrawin というデータマイニングソフトウェアはオラクル社に買い取られた。 Darwin 設計に関わっていたチームDun & Bradstreet(D&Bビジネス情報会社)に移った創業者以外でシンキングマシンズ社に勤務または関係していた有名人には、以下のような人々がいる。 マービン・ミンスキー リチャード・P・ファインマン ガイ・スティール・ジュニアCommon Lisp, Scheme ブリュースター・ケールInternet Archive Greg Papadopoulosサン・マイクロシステムズ重役 Karl Simsニューラルネットワーク用いた人工生命研究者Charles E. Leiserson:マサチューセッツ工科大学教授並列コンピューティング研究者Doug Lenat:Cycorp, Inc. 社長人工知能研究者スティーブン・ウルフラムMathematica数式処理システム)の作者Eric LanderMIT教授ヒトゲノム研究者Jack Schwartzニューヨーク大学教授数学情報工学

※この「分散」の解説は、「シンキングマシンズ」の解説の一部です。
「分散」を含む「シンキングマシンズ」の記事については、「シンキングマシンズ」の概要を参照ください。

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分散

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 05:43 UTC 版)

名詞

ぶんさん

  1. 幾つか分かれて散らばること。
  2. いくつか分けること。
  3. 数学統計学資料散らばり具合表す指標平均値との二乗したものの総和資料数したもの離散的でない確率分布多次元数においても同様に定義され資料集合Xに対する分散V(X)は V(X) = E[(X-E[X])2] などと書ける。
  4. 物理学光学透明な物質入射した光線波長ごとに分かれること。
  5. 化学コロイドなどの微粒子媒質中に散在すること。
  6. 歴史法律江戸時代行われた倒産処理手続き

発音(?)

ぶ↗んさん

関連語

語義3(数学統計

翻訳

語義3(数学統計

動詞

活用

サ行変格活用
分散-する

「分散」の例文・使い方・用例・文例

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