ぶんさん‐コンピューティング【分散コンピューティング】
読み方:ぶんさんこんぴゅーてぃんぐ
グリッドコンピューティング
【英】distributed computing, grid computing
グリッドコンピューティングとは、ネットワークを介して複数のコンピュータを結び付けることで1台の仮想的な高性能コンピュータを構成する技術である。
グリッドコンピューティングは、従来はスーパーコンピュータで行っていたような複雑で時間のかかる計算を、ネットワーク上に分散しているワークステーションやパソコンなどを利用して代替しようとする構想である。グリッドコンピューティングでは、個々のコンピュータの性能は低くても、複数のコンピュータに並行、かつ、分散して処理させることで、大量の情報を高速に処理することができる。
グリッドコンピューティングは、学術分野での研究として行われてきたが、インターネットの普及とコンピュータの性能向上に伴い、一般家庭のパソコンがグリッドコンピューティングに参加することも珍しくなくなった。
なお、グリッドコンピューティングのグリッドという名称は電力網(パワーグリッド)からきており、電源プラグをコンセントに差し込む要領でコンピュータリソースを利用できるようなスタイルを目指して名付けられた。
参照リンク
Grid Computing Info Centre (GRID Infoware)
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 03:06 UTC 版)
分散コンピューティング(ぶんさんコンピューティング、英: distributed computing)とは、プログラムの個々の部分が同時並行的に複数のコンピュータ上で実行され、各々がネットワークを介して互いに通信を行いながら全体として処理が進行する計算手法のことである。複雑な計算などをネットワークを介して複数のコンピュータを利用して行うことで、一台のコンピュータで計算するよりスループットを上げようとする取り組み、またはそれを実現する為の仕組みである。分散処理(ぶんさんしょり)ともいう。並列コンピューティングの一形態に分類されるが、一般に並列コンピューティングと言えば、同時並行に実行する主体は同じコンピュータシステム内のCPU群である。ただし、どちらもプログラムの分割(同時に実行できる部分にプログラムを分けること)が必須である。分散コンピューティングではさらに、それぞれの部分が異なる環境でも動作できるようにしなければならない[要検証 ]。例えば、2台の異なるハードウェアを使ったコンピュータで、それぞれ異なるファイルシステム構成であっても動作するよう配慮する必要がある。
- ^ Leslie Lamport. “Subject: distribution (Email message sent to a DEC SRC bulletin board at 12:23:29 PDT on 28 May 87)”. 2007年4月28日閲覧。
- ^ A database-centric virtual chemistry system, J Chem Inf Model. 2006 May-Jun;46(3):1034-9
- ^ CS236370 Concurrent and Distributed Programming 2002
- ^ Ada Reference Manual, ISO/IEC 8652:2005(E) Ed. 3, Annex E Distributed Systems
- 1 分散コンピューティングとは
- 2 分散コンピューティングの概要
- 3 構成
- 4 設計思想(アーキテクチャ)
- 5 並行性
- 6 言語
- 7 参考文献
- 8 関連項目
分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 16:15 UTC 版)
「分散コンピューティング」も参照 Javaの分散コンピューティングプログラミングは、オブジェクト要求ブローカーに準拠している。これはネットワーク上に存在する様々なプラットフォームの間で、互いに異なる環境を意識せずにリクエストとレスポンスを送りあい任意のタスクを遂行する分散システムの構築をサポートする。各プラットフォーム上で稼働されるサーバアプリケーションとクライアントアプリケーションは、それぞれオブジェクトを内包しており、業界共通規格のCORBAまたはJava独自規格のRMIが提供する運用アーキテクチャと通信プロトコルを通して、他のオブジェクトと相互にコミュニケーションする。それらは分散オブジェクトと呼ばれている。 業務用システムではすでにCORBAが普及していたので、高パフォーマンスだがJavaプラットフォーム間の限定になるRMIはその後追いであった。そのためRMIはCORBAと連携できるようにRMI over IIOPなどの様々な技術が実装されている。CORBAの通信プロトコルはIIOP、RMIの方はJRMPである。分散オブジェクトを実装するためのAPIとクラスライブラリの多くはJakarta EEに属している。分散オブジェクトの中でサーバ機能に特化されたものはEJB (Enterprise JavaBeans) と呼ばれている。 EJBは、クライアントと同期通信を行いトランザクションを管理するセッションビーン、データベースとリンクして永続データを管理するエンティティビーン、様々なイベントからの非同期通信を管理するメッセージドリブンビーンの三種に大別される。これらのEJBは、EJBコンテナに内包されて運用される。分散オブジェクト同士が通信するためのプロトコルは、IIOPかJRMPが使われる。JNDIは、照会された識別名からネットワーク上の分散オブジェクトや各種リソースのロケーションを特定して通信ないしアクセスできるようにする。 EJBコンテナは、WEBコンテナと連携して運用されるのが普通である。EJBコンテナはWEBコンテナを一般的なクライアント窓口として使用することが多い。WEBコンテナはサーブレットとJSP(Java Server Pages)を内包しているWEB用サーバアプリケーションであり、HTTPプロトコルを通して一般的なWEBブラウザとの同期通信を行う。WEB方面の分散オブジェクトは、WEBコンポーネントと呼ばれる。JSPはいわゆるWEBサイトの表示に特化したコンポーネントである。サーブレットはWEBサイトへのリクエストを処理し、場合によってはセッションビーンにトランザクションを委譲するコンポーネントである。EJBコンテナではJBossやWebSphereなどが有名である。EJBコンテナはWEBコンテナと統合されて提供されている事が多い。WEBコンテナではApatcheが有名である。
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 03:45 UTC 版)
「コンピュータ分野における対立」の記事における「分散コンピューティング」の解説
コンピュータシステムの性能・可用性・信頼性向上の観点から、さまざまなレベルや形態の分散コンピューティングが登場しており、それぞれのメリット・デメリットが議論され続けている。コンピュータ内部のマルチプロセッサ、コンピュータ間のクラスタリング、さらにはクライアントサーバモデル、グリッド・コンピューティングなどがある。
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 10:24 UTC 版)
これらはBOINCクライアント上でCUDAを利用する。 SETI@Home MilkyWay@home GPUGRID (PS3GRID) AQUA@home Folding@Home(このプロジェクトのみ、オリジナルのクライアントで動作)
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 13:20 UTC 版)
詳細は「分散コンピューティング」を参照 分散(メモリ)コンピュータは、処理ノード間をネットワークで相互接続した分散メモリ型のコンピュータシステムである。分散コンピュータはスケーラビリティが良い。
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/29 06:06 UTC 版)
「透過性 (情報工学)」の記事における「分散コンピューティング」の解説
分散システムでの透過性とは、分散された構成をユーザーから隠し、あたかも集中型システムであるかのように見せることである。 以下のような透過性がある: アクセス透過性 各ノードでのリソースの実際の配置やアクセス方法はどうであれ、ユーザーから見て分散システムは常に同じリソースアクセス方法を提供すべきである。 位置透過性 分散システムはユーザーにリソースの配置を意識させるべきではない。 マイグレーション透過性 リソースやプロセスが分散システム内で物理的/論理的に異なる位置に移動できるかどうかをユーザーに意識させるべきではない。 リロケーション透過性 使用中のリソースもユーザーに気づかれずに移動可能であるべきである。 複製透過性 リソースが複数の位置に複製され配置される場合、ユーザーにはそれらが1つのリソースとして見えるようにすべきである。 並行透過性 複数のユーザーが1つのリソースを共有して使用するとき、それらユーザーに競合状態を気づかせてはならない。 障害透過性 リソースやノードの障害をなるべくユーザーから隠して復旧させるよう努めるべきである。 永続透過性 リソースが永続的な記憶装置にあるか、揮発性の記憶装置にあるかで違いが発生しないようにしなければならない。 セキュリティ透過性 暗号化されたセキュアなリソースへのアクセスの際、ユーザーには必要最小限の手続きでアクセスできるようにしなければならない。さもなくば、ユーザーは手間を惜しんでセキュリティを出し抜くだろう。 規模透過性 システムが容易にスケールできなければならない。 実際に、これらの透過性をどの程度実現しているかは様々である。必ずしもあらゆる透過性を常に実現しなければならないわけではない。実際、光速度の制限により、遠隔にあるリソースへのアクセスには時間がかかる。分散システムでリアルタイム性を求めるなら、この点は注意しなければならない。
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分散コンピューティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 06:56 UTC 版)
「ネットワークアーキテクチャ」の記事における「分散コンピューティング」の解説
分散コンピューティングでは、分散アプリケーションに参加しているノードはネットワークと呼ばれることが多いため、ネットワークアーキテクチャは分散アプリケーションアーキテクチャの構造と分類を表すことがよくあります。 たとえば、公衆交換電話網(PSTN)のアプリケーションアーキテクチャは、インテリジェントネットワークと呼ばれています。いくつかの特定の分類がありますが、すべてがダムネットワーク(インターネットなど)とインテリジェントネットワーク(PSTNなど)の間の連続体にあります。 分散アプリケーションや永続的な仮想回線でのこのような用語の一般的な使用例は、ピアツーピア(P2P)サービスおよびネットワークでのノードの編成です。 P2Pネットワークは通常、基盤となる物理ネットワークまたは論理ネットワーク上で実行されるオーバーレイネットワークを実装します。これらのオーバーレイネットワークは、システムのネットワークアーキテクチャであるいくつかの異なるモデルに従って、ノードの特定の組織構造を実装する場合があります。
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「分散コンピューティング」の例文・使い方・用例・文例
- 分散コンピューティング
- この方法は「分散コンピューティング」と呼ばれる。
- 3月,ソニー・コンピュータエンタテインメントは,家庭用ゲーム機,プレイステーション3(PS3)が分散コンピューティングのプロジェクトに参加できるようにするアプリケーションの提供を開始した。
固有名詞の分類
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