コミュニケーション
コミュニケーション(英: communication)とは、「伝達」「通信」「意思疎通」などの意味の表現。「交流を図る」「意思を伝え合う」といった行動を指す意味合いで用いられることも多い。言葉を使った意思疎通だけでなく、文字を使った伝達、身振り手振りによる意思表示などもコミュニケーションに該当する。
日本語で「コミュニケーション」というと、基本的には人間同士が言葉を主な伝達手段に用いて行う意思疎通を指す、といえる。
コミュニケーション(communication)は英語の動詞 communicate に接尾辞を付けて名詞(抽象名詞)化した単語である。動詞 communicate は「(情報を)伝達する」という意味がある。語源はラテン語で「分かち合う」を意味する「communis」である。なお英語の common(共通する)なども同じ語源の単語である。
「マスコミュニケーション」は大衆メディアを用いた(一方向的な)情報伝達のことであり、伝達・通信・報道のニュアンスが色濃い。
日本人はしばしば「コミュニケーション」と「コミニュケーション」を混同してしまい、うっかり「コミ・ニュ・ケーション」という(原語とはかけ離れた)発音や表記を用いやすい。日本語には元々「コミュ」と発音するような語彙がないので発音しづらく、うっかり言い誤るものと推測される。「シミュレーション」(simulation)もこれと同様に「シュミレーション」(趣味レーション)と言い間違われやすい。
日常会話の中では「コミュニケーション」は「コミュニケーションを取る」「コミュニケーションを図る」といった形で用いられる。相互理解を促進するために接触や会話の機会を設けることを「積極的にコミュニケーションをとる」などと表現したり、相互理解を促す会話やレクリエーションの機会が少ないさまを「コミュニケーションがとれていない」「コミュニケーション不足」などと表現したりする。
「コミュニケーション能力」は、人間関係において、互いの意思疎通をスムーズに行うための能力を指す。また、身体的、もしくは精神的な理由で、他人とスムーズに意思の疎通が取れないことを「コミュニケーション障害」と呼び、俗に「コミュ障」と略して罵り文句に用いられる。
コミュニケーション【communication】
コミュニケーション
コミュニケーション communication
コミュニケーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/21 14:17 UTC 版)
コミュニケーション(英: communication)とは、
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- ^ 出だしのcommuは「コミュ」と発音する。「community コミュニティ」などと同系統の語幹を持っているのである
- ^ 日本人にとっては、発音しにくく、記憶しにくいので、前後の母音を誤って入れ替えて記憶してしまったり、後ろの母音を前の母音にまで伝染させるなどしつつ記憶する人もいる。たとえば「コミニュケーション」、「コミニケーション」などと記憶したり書いてしまう人もいるのである。だが、正式の辞書類では一般にそうした表記は採用されていない。正式の辞書類では、communication なのであくまで「コミュニケーション」としている。
- ^ a b c d 広辞苑 第五版 pp.1004-1005 コミュニケーション
- ^ 大辞泉 「コミュニケーション」。
- ^ デジタル大辞泉
- ^ デジタル大辞泉では、わざわざ[補説]として次のような説明文を併記し、注意を促している。
- 『「コミュニケーション」は、情報の伝達、連絡、通信の意だけではなく、意思の疎通、心の通い合いという意でも使われる。「親子の―を取る」は親が子に一方的に話すのではなく、親子が互いに理解し合うことであろうし、「夫婦の―がない」という場合は、会話が成り立たない、気持ちが通わない関係をいうのであろう。』(出典:デジタル大辞泉)
- ^ 『心理学』東京大学出版会 ISBN 4130120417
- ^ 『心理学』東京大学出版会 ISBN 4130120417
- ^ 池上嘉彦ほか『文化記号論への招待』有斐閣1983 ISBN 464102345X
- ^ 脳科学では、言語的な理解を主に担っている左大脳半球に障害を負ったウェルニッケ失語症の人々は、語られたことの意味を理解できない反面、それがどのように 語られたかという非言語的な理解(またそれによる他者の感情の理解)では、障害を負っていない人々よりも優れた理解を示す。これは、右大脳半球が主に非言語的な理解を担っていることによると考えられている。
- ^ 動物行動学では、相手の本能行動に影響を与えるための特定の信号は「リリーサー」ないし「解発刺激」と呼ばれ、コミュニケーションの手段として機能するP.J.B. スレーター(1994)『動物行動学入門』岩波書店。
- ^ そもそもコミュニケーション(Communication)という語は、ラテン語のコムニカチオ(communicatio)に由来し、「分かち合うこと」を意味するものである。
- ^ 他者理解の困難な自閉症の子どもは、ポテトチップスの筒の中にアイスバーが入っていることを知らされても、他の子どもであればその筒の中にはポテトチップスが入っていると答えるはずだ、ということが推測できないことがある(サリー・アン課題も参照)
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.64
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.65
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.66
- ^ 関連項目 -- 心の理論、自閉症
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.71
- ^ ここで言う記号とは何かと言うと、C・モリスの定義のように「あるモノが眼のまえに存在していないにもかかわらず、それが存在しているかのような反応をおこさせる刺激」ということである。(『人間関係 理解と誤解』p.71)
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.74
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.76
- ^ 『人間関係の心理と臨床』p.22
- ^ 『人間関係の心理と臨床』p.22
- ^ 『人間関係の心理と臨床』p.25-27
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.82
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.83
- ^ 『人間関係 理解と誤解』p.85
- ^ a b c d Wood, J. T. (1998). Gender Communication, and Culture. In Samovar, L. A., & Porter, R. E., Intercultural communication: A reader. Stamford, CT: Wadsworth.
- ^ Tannen, Deborah (1990) Sex, Lies and Conversation; Why Is It So Hard for Men and Women to Talk to Each Other? The Washington Post, June 24, 1990
- ^ Maltz, D., & Borker, R. (1982). A cultural approach to male-female miscommunication. In J. Gumperz (Ed.), Language and social identity (pp. 196-216). Cambridge, UK: Cambridge University Press.
- ^ 水野由多加・妹尾俊之・伊吹勇亮『広告コミュニケーション研究ハンドブック』有斐閣 2015年
- ^ 「新聞・雑誌・出版」(叢書 現代のメディアとジャーナリズム5) p153 山本武利責任編集 ミネルヴァ書房 2005年11月20日初版第1刷発行
- ^ 「日用品の文化誌」p149 柏木博 岩波書店 1999年6月21日第1刷
- ^ 岩波生物学辞典 第四版 p.481【コミュニケーション】
コミュニケーション
出典:『Wiktionary』 (2018/07/01 21:10 UTC 版)
語源
名詞
コミュニケーション
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