生物発光とは? わかりやすく解説

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せいぶつ‐はっこう〔‐ハツクワウ〕【生物発光】

読み方:せいぶつはっこう

生物体の行う発光発光酵素などの働きによってエネルギーが光として放出される現象。ホタル・ホタルイカ・夜光虫ツキヨタケなどにみられるバイオルミネセンス


生物発光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/13 04:39 UTC 版)

生物発光(せいぶつはっこう)とは、生物を生成し放射する現象である。化学的エネルギーを光エネルギーに変換する化学反応の結果として発生する。ケミルミネセンスのうち生物によるものを指す。英語ではバイオルミネセンス(Bioluminescence)と言い、ギリシア語bios(生物)とラテン語lumen(光)との合成語である。生物発光はほとんどの場合、アデノシン三リン酸(ATP)が関係する。この化学反応は、細胞内・細胞外のどちらでも起こりうる。


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生物発光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/16 07:19 UTC 版)

ダルマザメ」の記事における「生物発光」の解説

淡緑色の自力発光あらゆるサメの中で最も強く水揚げ3時間後にも光っていた記録がある。中深層生物ではよく見られるが、腹面発光器は上からの光と強度合わせて自身の影を消す、カウンターイルミネーション効果狙ったのである個々発光器は皮歯を取り巻き肉眼視認できないほど小さいが、これは至近距離でも発見されないような適応であると見られる発光する腹面比べると、首周りの暗い帯が目立つ。これは小魚の影に見せかけ疑似餌だと推測されている。群れ作ることで疑似餌効果上がるかも知れない。この仮説正しいとすればダルマザメ自身の影で大型獲物おびき寄せる、珍しいタイプ海洋生物であることになる。また、対応できる光強度範囲限られているので、鉛直運動によってその時刻・天候での最適な光強度探索していると見られる

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生物発光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 12:05 UTC 版)

生物色素」の記事における「生物発光」の解説

海洋生物は、化学発光一部である生物発光と呼ばれる可視光エネルギー発しており、深海ではこれが唯一の光源となる。これは化学エネルギー光エネルギー変換される化学反応である。深海動物90%が何らかの生物発光を発していると推定されている。可視光スペクトル大部分深海到達する前に吸収されることを考えると、深海動物発光のほとんどは青色緑色である。しかし、赤色光や赤外光発する種も存在し黄色の生物発光を示す種も発見されている。生物発光を行う器官はフォトフォア(photophore、発光器)という。このタイプイカ魚類のみに存在し、その腹面を照らすため使われ捕食者から輪郭偽装する。色の強さ制御するためのレンズや光の強さ制御するためのレンズなど海洋動物発光器用途は様々であるが、イカには自身の光の強さ制御する発光器色素胞両方がある。クラゲ発光する光のバースト明らかなように、生物発光のもう1つ原因ルシフェリン(photogen)で始まり発光体(photagogikon)で終わる。ルシフェリンルシフェラーゼ、塩、酸素反応して結合し発光タンパク質呼ばれる単一ユニット形成しており、これがCa2+などの別の分子反応することで光を生じる。クラゲはこれを防御機構として利用しており、小型捕食者クラゲ食べようとしているときに光を点滅させることで、大型捕食者をおびき寄せ小型捕食者追い払うことができる。また、交尾行動としても利用される造礁サンゴイソギンチャクでは、光がある波長吸収され別の波長で再放出され蛍光発する。これらの色素天然日焼け止めとして機能したり、光合成助けたり警告色として機能したり、つがいを引き付けたりライバル警告したり、捕食者混乱させたりすることがある

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生物発光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 14:31 UTC 版)

光源の一覧」の記事における「生物発光」の解説

詳細は「生物発光」を参照 生物発光は、生物による生化学反応から生じる光。 オワンクラゲ 南極オキアミ バイオフォトン シャコ目 狐火 (生物発光)(英語版グローワーム ルシフェラーゼ ワサビタケ ツバサゴカイ オオノガイ目 (Pholas dactylusなど)

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