きょう‐せい【共生/共×棲】
共生
本来,生物学用語で共存する生物種間の相互作用に関する概念です。両者ともに,あるいは一方のみが利益をうける関係をさし,アリとアブラムシの関係がよく知られています。こうした関係を人間と環境との関係にあてはめ,人間は生態系の一部であり,人間に多大な恵みを与え,生存基盤でもある環境を保全していく重要な責務があるとの基本的認識に基づき,快適な環境を保全・創造していくために,環境とふれあうことによって環境に対する的確な認識を育み,環境に配慮した行動を行い,環境からの恵みを適切に守り育てていくことが重要である。という考えが「人と環境の共生する社会」づくりの根底となっています。
共生
きょうせい 【共生】
ともいき 【共生】
共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 23:30 UTC 版)
共生(共棲、きょうせい、symbiosis)とは、複数種の生物が相互関係を持ちながら同所的に生活する現象である。
- ^ 『科学史研究』第48巻 Archived 2013年5月14日, at the Wayback Machine.
- ^ a b c “共生がもらたす多様性”. 海洋研究開発機構. 2022年10月23日閲覧。
- ^ Frank, A.B. (1877). “Über die biologischen Verkältnisse des Thallus einiger Krustflechten [On the biological relationships of the thallus of some crustose lichens]” (German). Beiträge zur Biologie der Pflanzen 2: 123–200 . From p. 195: "Nach den erweiterten Kenntnissen, die wir in den letzten Jahren über das Zusammenleben zweier verschiedenartiger Wesen gewonnen haben, ist es ein dringendes Bedürfniss, die einzelnen von einander abweichenden Formen dieser Verhältnisse mit besonderen Bezeichnungen to belegen, da man fast für alle bisher den Ausdruck Parasitsmus gebrauchte. Wir müssen sämmtliche Fälle, wo überhaupt ein Auf- oder Ineinanderwohnen zweier verschiedener Species stattfindet, unter einen weitesten Begriff bringen, welcher die Rolle, die beide Wesen dabei spielen, noch nicht berücksichtigt, also auf das blosse Zusammenleben begründet ist, und wofür sich die Bezeichnung Symbiotismus empfehlen dürfte." (日本語訳:近年、2つの異なる生物の共存についての知識が拡大したため、これらの個々の関係に具体的な呼称を与える必要性が急務となっています。 私たちは、2つの異なる種の一方が他方の種の上に住んでいようと、あるいは他方の種の中に住んでいようと、 その場合の各役割の違いを考慮しなくてよい、最も広い概念の下にすべての事例を当てはめなければなりません。(すなわち、単なる共存に基づいている) そのためにsymbiotismus(すなわち、共生)という呼称が提案されるかもしれません。)
- ^ SATOYAMAイニシアティブ 環境省
- ^ 「共生の思想」(徳間書店、1987年)、「共生の思想 増補改訂」(徳間書店、1991年)、「新・共生の思想」(徳間書店、1996年)
共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 05:52 UTC 版)
「ワシズ -閻魔の闘牌-」の記事における「共生」の解説
ワシズが興した経営コンサルタント会社。表向きは経営手法やアドバイスなどの情報や手段などを売る企業だが、実際は内務省時代に掴んだコネやスキャンダルを駆使して巨財を築き上げる。しかし、そのやり方に反発するものや、ワシズの成功を妬むものも多い。
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共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 09:03 UTC 版)
菌類は他の生物の病気の原因となるが、その一方、多くの菌類が他の生物と共生している。 地衣類は菌類と緑藻やシアノバクテリアとの共生体である。維管束植物の根と菌類との共生によって形成される器官は菌根と呼ばれる。菌根は植物が水分や養分を吸収する上で重要な役割を果たすことがあり、菌根の種類によって植物に対して主としてリンを供給するものや窒素を供給するもの、さらには有機物を供給するものも知られている。また,土壌病原菌から植物を防御する機能を持つ場合もあると推測されている。一方、菌類の側は植物から同化産物を供給されている。種子植物ではラン科やイチヤクソウ科、シダ植物ではマツバラン科やハナヤスリ科、ヒカゲノカズラ科の植物は発芽の初期に特定の菌類との共生が成立しないと生育できない。植物の葉などの組織内に共生している菌類は内生菌(エンドファイト)と呼ばれ、その機能についてはまだよく分かっていないが摂食阻害物質などの生成に寄与していると考えられるケースが知られている。アーバスキュラー菌根という型の菌根は陸上植物のひどく広範囲に見られるもので、やはり植物にとって有用な栄養素などの運搬に与っているらしい。 なお、ラン科のムヨウランやイチヤクソウ科のギンリョウソウなど、いくつかの種子植物は光合成色素を持たず、地下部の菌根に頼って生活している。従来はこれを腐生植物と呼んだ。菌根であるので、植物と菌類の共生と見ることもあるが、最近ではむしろ、植物が菌類を一方的に収奪している寄生とみなされている。かつてはネナシカズラなどと同じような生息基質への寄生と見て、土壌中の腐植質に寄生しているとして死物寄生という言葉もあった。最近の研究では、これらの植物が依存している菌類は主として他の植物と共生している菌根菌や植物病原菌、一部は木材腐朽菌であり、腐生植物は菌類を介して他の生きている植物や枯死植物から、間接的に栄養分を摂取していることが明らかになりつつある。イチヤクソウ科の植物は光合成をする種であっても栽培困難なものが多いが、これも菌類を介して周囲の菌根形成植物から栄養分を収奪して生活しているためである。そのため、外生菌根を形成した樹木とイチヤクソウ類を一緒に鉢植えにすると、長期間の栽培が可能であることが実証されている。 昆虫と菌類との共生も知られている。アンブロシアビートルと総称されるキクイムシは菌類を運搬するためにマイカンギアと呼ばれる器官を持ち,自身が樹幹内に掘った孔道の内側に持ち込んだ菌類を繁殖させ、それを摂食している。菌類の側から見ると、こうした昆虫は菌類を生育に適した環境に運搬していることになり、菌類の分散に寄与していると考えられる。また,熱帯に住むハチ目のハキリアリと、シロアリ目の高等シロアリの一部は、巨大な巣を作り、その中に外部から植物片を運び込み、かみ砕いて「苗床」を作り、そこで菌類を「栽培」し、食料としている。シロアリにおいては、外部の菌類がシロアリの卵に擬態して菌核を保護させるターマイトボールというものも発見されている。
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「コード:ドラゴンブラッド」の記事における「共生」の解説
遠距離型のサポート兼メイジ。共生体を持っており、スキルを使用すると共生体は本体の重要スキルを複製し、チームメイトに強力なサポート効果と継続治療を提供できる。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 14:43 UTC 版)
片利共生(commensalism)という言葉は、「同じ食卓で食べる」という意味のcommensalに由来しており 、あらゆる動植物には片利共生細菌が存在している。例えば人間や他の動物においては、何百万もの細菌が、皮膚や気道、腸、その他の開口部に生息している 。常在菌(normal flora) や片利共生体(commensals)と呼ばれるこれらの細菌は、通常は害を及ぼすことはないが、場合によっては体内に侵入して感染症を引き起こす可能性がある。例えば大腸菌は人間の腸内でよく見られる共生生物の一種であるが、尿路感染症を引き起こすものが知られている。同様に、正常なヒトの口腔内で一般的に見られる連鎖球菌は、心臓病(亜急性細菌性心内膜炎)を引き起こす可能性がある。
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共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 06:55 UTC 版)
微生物、特に細菌は、他の微生物またはより大きな生物との共生関係にしばしば関与する。微生物は物理的には小さい存在であるが、微生物間の共生関係は真核生物の生理生態や進化において重要になってくる。微生物が参加する共生関係の種類には、相利共生(Mutualism)、片利共生(commensalism)、寄生(parasitism)、片害共生(amensalism)などがあり、これらの関係は多くの点で生態系に影響を与える。
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共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 05:20 UTC 版)
藍藻の中には、他の生物と共生しているものも少なくない。このような共生者である藍藻は、シアノビオント (cyanobiont) とよばれることがある。 地衣類の多くは緑藻を共生者としているが、地衣の 8% 程の種は藍藻を共生者としており、特にこのような地衣は藍藻地衣 (cyanolichen) ともよばれる (下図9a)。藍藻地衣では藍藻が細胞外共生しているが、ゲオシフォン (Geosiphon) (菌根菌として重要なグループであるグロムス亜門に属する) では、藍藻 (Nostoc punctiforme) が細胞内共生している (下図9b)。これらの例では、藍藻が光合成産物 (有機物) を宿主に供給し、宿主からは好適な生育環境を得ていると考えられている。同じような関係にあるものとして、海綿や等脚類、ホヤ (下図9c)、放散虫、有孔虫、繊毛虫、渦鞭毛藻 (下図9d) などに藍藻が細胞外または細胞内共生している例が知られる。このような藍藻の中には、ホヤに共生するプロクロロン属 (Prochloron) のように宿主体外では生育できない絶対共生性のものもいる。 9a. イワノリ科の1種 (子嚢菌門) は藍藻を共生者とする地衣類である. 9b. ゲオシフォン (グロムス亜門) には藍藻が細胞内共生している. 9c. チャツボボヤ (ホヤ綱) にはプロクロロンが共生している. 9d. 藍藻 (上部に集積している赤褐色の顆粒) を共生させたオルニトケルクス属 (渦鞭毛藻綱). 細胞内共生した藍藻が細胞小器官となった例もある。葉緑体 (色素体) は、太古に細胞内共生した藍藻に起源をもつが、現在ではこの藍藻は自立能を失い、完全に宿主に制御された細胞小器官となっている。有殻糸状仮足アメーバであるビンカムリ類 (Paulinella spp.) (ケルコゾア門) は、葉緑体とは起源が異なる (より新しい) 藍藻との細胞内共生に由来する構造 (クロマトフォア chromatophore とよばれる) をもつ。この構造も既に宿主と不可分の存在であり、細胞小器官化したものであることが明らかとなっている。 光合成生物に藍藻が共生している例も知られている。このような共生では、藍藻が窒素固定によって生成した窒素化合物を宿主に供給している。藍藻が共生している陸上植物として、ウスバゼニゴケ科 (苔類; 下図9e)、ツノゴケ類 (下図9f)、アカウキクサ属 (薄嚢シダ類; 下図9g)、ソテツ類 (下図9h)、グンネラ (被子植物) などが知られている。これらの中には、藍藻の感染を促進するために植物が藍藻の連鎖体や線毛形成を誘導する例が知れられている。またアカウキクサ類の共生藍藻は宿主体外では生存不可な絶対共生性であり、宿主と共進化していることが知られている。ソテツ類はいくつかの毒素をもつことが知られているが、このうち BMAA (β-methylamino-L-alanine) はソテツ自身が生成したものではなく、共生藍藻が生成したものであると考えられている。 9e. ウスバゼニゴケ (苔類) の葉状体には藍藻が共生している (暗色部). 9f. ニワツノゴケ (ツノゴケ類) の葉状体には藍藻が共生している. 9g. ニシノオオアカウキクサ (薄嚢シダ類) の葉には藍藻が共生している. 9h. ソテツ属のサンゴ状根 (内部に藍藻が共生). 9i. この Guinardia (珪藻) の細胞内には藍藻の Richelia が共生している (両端に2個体ずつ). 水界でも、珪藻やハプト藻など光合成を行う藻類に藍藻が共生している例が知られている (上図9i)。ハフケイソウ科の珪藻に細胞内共生している藍藻は、既に自立能・光合成能を失い、楕円体 (spheroid body) とよばれる細胞小器官になっている。Braarudosphaera (ハプト藻) に共生する藍藻 (UCYN-A) も光合成能を含むいくつかの機能を欠いており、おそらく宿主に大きく依存している。 地衣類やサンゴにおいては、主となる共生者 (それぞれ緑藻、渦鞭毛藻) とともに、窒素固定を行う藍藻が共生している例が知られている (右図9j)。これらの例では、光合成 (有機物供給) と窒素固定 (窒素栄養分供給) を共生者の間で分業していると考えられている。 上記の例にくらべて、共生関係が明瞭ではない、より「ゆるい」共生関係も知られている。そのような例として、藍藻群集中に子嚢菌が生育しているものや、藍藻と珪藻が密集していもの、海藻、シャジクモ類、蘚類、マングローブ植物、海草、ウキクサ、イネ、ラン (吸水根)の表面に藍藻が着生している例などが報告されている。
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共生
「共生」の例文・使い方・用例・文例
- これらの2つの共生生物は、お互いに利益を与えあっている。
- 相利共生の関係を築く
- 相利共生と寄生の違い
- 現在グローバル化が進んでいて、多文化共生が大切だといわれているが、それがどんなに難しいことなのか知ることができた。
- 多分か共生のために政府がとった政策。
- 2人共生きている。
- 両親は二人共生きています
- 共生動植物
- 共生の方法で
- 共生により成長するあるいは結合する
- 片利共生的な方法で
- 共生的にアリと共に生きるさま
- 公共生活における最も大げさな人物の一人
- 例えばシロアリの腸内に共生している鞭毛虫
- 極めて小さく体の柔らかいカニで、ある種の二枚貝の軟体動物の覆いの中で、片利共生的にくらしている
- 共生の菌性担胞子体
- イソギンチャクと共生する
- 片利共生の状態で生きるさま
- 他の種族と結婚する、または共生する
共生と同じ種類の言葉
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