生とは?

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ふ【生】

草木が茂る所。複合語として用いられることが多い。「浅茅(あさぢ)生」「芝生」「園(その)生」「(よもぎ)生」

白檮(かし)の—に横臼(よくす)を作り」〈記・中・歌謡〉


き【生】

【一】[名]まじりけがないこと。「ウイスキーを生で飲む」

【二】[接頭]名詞に付く。

純粋でまじりけがない、新鮮な、の意を表す。「生娘」「生まじめ」

人工加えていない、自然のままの、の意を表す。「生糸」「生ぶどう酒」「生醤油(じょうゆ)」


せい【生】

【一】[名]

生きていること。「生と死分かれ目」⇔死。

生命。いのち。「この世生をうける」「生なきもの

毎日暮らし。生活。「充実した生を送る」

【二】[代]一人称人代名詞男性自分へりくだっていう語。わたくし。小生

妻より君へあてたる手紙ふとしたることより—の目に触れ」〈藤村・家〉

【三】接尾人名に付いて、へりくだった意を添える。手紙文などで、差し出し人の姓または姓名の下に付けて用いる。「山田生」


せい【生】

[音]セイ(漢) ショウシャウ)(呉) [訓]いきる いかす いける うまれる うむ おう はえる はやす き なま うぶ なる なす

学習漢字1年

[一]セイ

いきる。いきている間。「生活・生存生物生命人生長生半生余生

命。いきているもの。「衛生蒼生(そうせい)」

うむ。うまれる。「生産生殖生誕生地新生胎生卵生

物事現れる生ずる。「生起/派生・発生

草木がはえる。「群生自生対生密生

いきいきしている。「生気生色生鮮生動

なま。熟していない。「生硬生食

まだ勉強途中にある人。「生徒学生塾生書生優等生

他人に対す尊称。「先生

10 自分謙称。「愚生小生老生

11 (「棲」の代用字動物がすむ。「両生類

[二]ショウ

いきる。いきている間。「生涯一生後生今生(こんじょう)」

命。いきもの。「生類衆生(しゅじょう)・殺生畜生養生(ようじょう)」

うむ。うまれる。「生得生滅往生(おうじょう)・出生誕生(たんじょう)・生老病死

草木がはえる。「実生(みしょう)・半夏生(はんげしょう)」

加工しない。「生薬

[三]〈なま〉「生木生傷生水

[四]〈き〉「生糸生地(きじ)・生一本

名のり]あり・い・いき・いく・う・うまる・お・おき・すすむ・たか・なり・ふ・ふゆ・よ

難読生憎(あいにく)・晩生(おくて)・生姜(しょうが)・生薑(しょうが)・生絹(すずし)・園生(そのう)・作麼生(そもさん)・什麼生(そもさん)・生業(なりわい)・埴生(はにゅう)・寄生木(やどりぎ)・弥生(やよい)・蓬生(よもぎう)・早生(わせ)


せい【生】

田山花袋自然主義的な小説明治41年(1908)発表小市民家庭老母の死の前後中心にその子供たちの生活と相克する感情を描いた自伝的小説


しょう〔シヤウ〕【生】

【一】[名]

いのち。生命生きていること。「この世に生を受く」「生ある者は必ず死す

なまのもの。特に、現金をいう。

「帯ぢゃ名が立つ、—でたもれ」〈浄・歌軍法

生まれ素姓

「—が入聟(いりむこ)だのに」〈滑・浮世風呂・三〉

【二】[名・形動ナリあるものとそっくりなこと。また、そういうさま。

目つきや口もとがおとっさんに—だねえ」〈人・娘節用・三〉


なま【生】

【一】[名・形動

食物などを煮たり焼いたりしていないこと。加熱・殺菌などの処理をしていないこと。また、そのさま。「を生で食う」「しぼりたての生の牛乳

作為がなく、ありのままであること。また、そのさま。「国民生の声

「—な身をもってしたおのれの純粋体験から」〈長与竹沢先生と云ふ人

演技演奏などを直接その場見たり聞いたりすること。「生の舞台

録音録画などによらないで直接その場から放送すること。「生の番組

技術経験などが未熟であること。また、そのさま。

石鹸(しゃぼん)なんぞを、つけて、剃るなあ、腕が—なんだが」〈漱石草枕

生身男女性器性具に対して実物をいう。また、避妊具をつけない状態での性交のこと。

生意気」の略。「生を言う」「お生な子」

生ビール」の略。「ビールは生がうまい」

【二】[副]なんとなく。中途半端に。

「この男も—頭(かしら)痛くなりて」〈今昔二七・二〇〉

【三】[接頭]

名詞に付いて、いいかげんな中途半端な、などの意を表す。「生返事」「生あくび」「生煮え

形容詞形容動詞に付いて、少しばかり、何となく、などの意を表す。「生ぬるい」「生暖かい

人を表す名詞に付いて、年功足りない世慣れていない、年が若いなどの意を表す。「生女房」「生侍


いく【生】

[接頭]名詞に付いて、生き生きとして生命力のある、という意を表す。「生井

「—太刀(たち)と—弓矢また其の天の沼琴(ぬごと)を取り持ちて」〈記・上〉


うぶ【初/初心/産/生】

[名・形動

初・初心)世間ずれがしていないこと。ういういしいこと。また、そのさま。「そのまま信じるほど—ではない」

初・初心)まだ男女の情を解しないさま。「—な娘」

産・生

生まれときのままであるさま。

人間らしい崇高な生地を—の儘有(も)っているか解らないぜ」〈漱石明暗

㋑自然のままであること。また、つくられたままであること。

「品が—で、胡粉(ごふん)一つ剝げてないなんてものは」〈魯庵社会百面相

㋒(名詞の上に付けて生まれたときの。生まれときのままの。「—声」「—毛」


しょう【井/正/生/声/姓/性/青/政/星/省/清/聖/精/請】

〈井〉⇒せい

〈正〉⇒せい

〈生〉⇒せい

〈声〉⇒せい

〈姓〉⇒せい

〈性〉⇒せい

〈青〉⇒せい

〈政〉⇒せい

〈星〉⇒せい

〈省〉⇒せい

〈清〉⇒せい

〈聖〉⇒せい

〈精〉⇒せい

〈請〉⇒せい


いけ【生・活】

〔名〕 (動詞「いける(生)」の連用形名詞化

① 生かしておくこと。

歌舞伎霊験曾我籬(1809)九幕「煮るとも焼くとも刺身でも、旅と違って江戸前のこの長兵衛が活(イケ)の

仮死状態の人や気絶した人を生き返らせること。活(かつ)。

浄瑠璃伊賀越道中双六(1783)八「倒れ伏したる組子ども、引起し死活(しくゎつ)のいけ」

植物を、植えたり花器に入れたりすること。

歌舞伎浮世柄比翼稲妻鞘当)(1823)序幕「活(イ)けの手際(てがは)でくろめても」


なま‐し・い【生】

〔形口〕 [文]なまし 〔形シク

① なまであるなまなましいまた、生きている

涅槃経集解十一平初期点(850頃)「生(ナマ)しき穀を貯へ聚め」

御伽草子酒呑童子室町末)「又傍を見給へ死骨白骨なましき人」

未熟である。不十分である。

聖語蔵本成実論天長五年点(828)一六「譬ば熟める廱(はれもの)は壊るること則ち易し、生(ナマ)しきときは則ち破るること難き如く

梵舜沙石集(1283)二「衆生の機なましき時は、感応なし」


ふ【生】

〔名〕 草木が茂ったり、ある物を産出したりする所。名詞に付けて用いることが多い。「浅茅(あさぢ)ふ」「ふ」など。

古事記(712)中・歌謡「白檮(かし)の布(フ)に 横臼(よくす)を作り 横臼に 醸みし大御酒


むま・る【生】

〔自ラ下二〕 ⇒うまれる(生)


おや・ける【生】

〔自カ下一〕

腹を立てる。おこる。〔東京語辞典1917)〕

生え立つ。陰茎勃起する。


お・ゆ【生】

〔自ヤ下二〕 (ハ行下二段動詞「おふ(生)」から転じて、室町時代頃から用いられた語。多く場合終止形は「おゆる」) =おう(生)

撰集抄(1250頃)五「かしらとてかみのをゆべき所には」


おわる おはる 【生】

自動上代東国方言動詞「おう(生)」の連体形「おうる」にあたるものか。生える。

万葉(8C後)一四・三五〇一「安房峯(あはを)ろのをろ田に於波流(オハル)たはみづら引かばぬるぬる吾を言(こと)な絶え」

[補注]一説に、「おう(生)」の連用形「おひ」に「あり」の付いた「おひあり」の変化した「おへる(生)」の東国方言ともいうが、「おう(生)」が上二段活用のため「生へる」の形の存在疑問


き【生】

1 〔接頭〕 (「いき(生)」の変化した語か)

原産のままで人手加えてない、また精製してない意を表わす語。生(なま)。「生糸」「生漆」「生渋」「生ぶどう酒」「生蝋」「生醤油」など。

② 純粋でまじりけのない、新鮮な、の意を表わす語。「生娘」「生そば」「生酒」「生一本」「生まじめ」など。

2 〔名〕 (形動) 本来のままの状態で、まじりけのないこと。また、そのさま。

性格作品などが純粋であること。

放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉二「初期作品だけに、一層まじめでもあり生(キ)で情熱的ではあったが」

酒類などで、水や他の液体薄めたり割ったりしないもの。

金貨(1909)〈森鴎外〉「考へずに生(キ)の酒を飲む


しょう シャウ 【生】

〔名〕 (「しょう」は「生」の呉音

生まれること。せい。

今昔1120頃か)七「我、既に聖人の徳に依る故に鬼の道を免れて生を改る事を得たり

生きていること。命のあること。生存。せい。

今昔1120頃か)三一「先づ中有と云て、生(しゃう)未だ不定ぬ程は」

謡曲道成寺(1516頃)「生は滅法始め、終に寂滅をもって楽しみとす」〔守護国界陀羅尼経‐五〕

③ いのち。この世での生命。せい。

和漢朗詠(1018頃)下「生ある者は必ず滅す釈尊いまだ栴檀の煙を免かれたまはず〈大江朝綱〉」

曾我物語南北朝頃)七「人界にしゃうをうくる者、誰か後の名残惜しからで候べき」〔北本涅槃経‐二〕

生命支配する本源考えられるもの。生気。元気。正気

役者論語(1776)佐渡島日記「ふりはもんくに有、もんくの生(シャウ)なき時は、品をもってす」

(5) 生きもの命あるもの生物

徒然草1331頃)一二一「生(しゃう)を苦しめて、目を喜ばしむるは、桀・紂が心なり」

(6)形動) ある物と似ていてそっくりそのままであること。ある物をそのまま実物にした感じであること。また、そういうさま。

評判記難波の㒵は伊勢白粉(1683頃)二「当所西川とやらん生の哥のすけがあるげな」

人情本仮名文章娘節用(1831‐34)三「目つきや口もとがおとっさんに生(セウ)だねへ」

(7) なまのもの。もともとのもの。現金をさしていう。

浮世草子好色盛衰記(1688)一「此三十目をねがはくは一角生(シャウ)で給はるが、拙者どもが勝手なり

(8) 生まれ出たところ。本来の素性

洒落本傾城買二筋道(1798)夏の床「大道を売よふに、のみこみすがたをいっても、せうが入れ知恵といふものだから


しょう‐・ず シャウ‥ 【生】

自他サ変〕 ⇒しょうずる(生)


せい【生】

1 〔名〕

この世生まれ出ること。出生また、生きること生命を保つこと。しょう。

太平記14C後)一八「死は一心の義に向ふ処に定り、生は百慮の智を尽す中に全し

読本椿説弓張月(1807‐11拾遺この三人大臣は、〈略〉生(セイ)を貪り死を怕れ、忠も義もなき剛弼(しれもの)なれば」〔列子仲尼

② いのち。生命。しょう。

随筆胆大小心録(1808)七二「みづから庖(くりや)に入りて、生を断たずは、何の忌む所かあらん」

③ 生活。生活のための仕事生業また、産業生産

ダンテについて(1927)〈正宗白鳥〉二「彼が流竄の生を送ってゐる間」〔史記貨殖伝〕

中国伝統演劇用語で、男の主役のこと。

唐土奇談(1790)一「立役を生(セイ)といふ」

2代名自称男子自分謙遜(けんそん)して用いる語。小生

内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉八「生(セイ)義ちかごろ横浜赴き、仏の領事館勤め居れり」

3接尾人名の下に付けて、みずからを謙遜(けんそん)する意を添える。多く手紙などで、書く本人の姓、または姓名の下に付けて用いる。

彼岸過迄(1912)〈夏目漱石風呂の後親愛なる田川君として下に森本生(セイ)よりとあるのが何より先に眼に入った」

4 小説田山花袋作。明治一年一九〇八)発表明治中期の平凡な小市民家庭を描いた作者自伝的小説。気むずかし老母癇癪(かんしゃく)によって起こる家庭内新旧世代対立赤裸々描写したもの


なま【生】

1語素〕 まだ十分でないさま、熟していないさまを表わす。「なましい」「なまなか」「なまなま」「なまめく」などの形で用いる。

2 〔接頭〕

動詞形容詞形容動詞などの用言の上に付いて、すこしばかり中途はんぱに、の意を添える。「なま隠す」「なまあくがる」「なま心苦し」「なまやさしい」「なまわろし」「なま若い」「なまあたたか」など。

宇津保(970‐999頃)内侍督「御ぐしのなましめりたる、いそぎほし給ふ

② 人を表わす名詞の上に付けてその人物が形の上ではその名詞表わす地位とか身分備えていても、実体はそれに及ばない未熟な状態であることを示す。後世には、他人軽蔑するような意味の名詞に付けて、その気持強めるような用い方もする。「なま女房」「なま受領」「なま学生」など。

動詞連用形変化した名詞の上に付けて、その名詞表わす動作中途はんぱである意を表わす。「なま煮え」「なま焼き」「なま聞き」「なまかじり」など。

玉塵抄(1563)三二「ありさうながなま見にしたか」

④ ふつうの名詞の上に付けて、その現象や状態が、中途はんぱいい加減なのであることを表わす。「なま兵法」「なま意見」など。

今昔1120頃か)二八生夕暮方に房に返て、人にも不見せずして、皆鍋に切入れつ」

3 〔副〕 未熟中途はんぱである意を表わす中途はんぱに。なまじっかすこしばかり

源氏100114頃)蓬生御調度どもをいと古体になれたるが、昔様にてうるはしきを、なま、物のゆゑ知らんと思へる人、さる物要(えう)じて」

4 〔名〕

① (形動植物動物生きて生活していた時と同じであること。それらの加工ていない状態をいう。また、そのもの成熟ていない状態にもいう。

古活字本荘子抄(1620頃)五「なまなる物熟したる物が目前にあまるほどあり」

滑稽本八笑人(1820‐49)二「真木(まき)が生(ナマ)で、一と処さへいぶって計ゐて、やうやう焚(たい)たものを」

渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉六二「生(ナマ)で食ふときは大根(だいこ)おろしにし」

② (形動) 手を加えない自然のままの状態、もとのままの状態などを比喩的にいう。名詞の上に付いて、接頭語的にも用いる。「なま放送」「なま原稿

歌舞伎水天宮利生深川(筆売幸兵衛)(1885)序幕「『今大恩寺前へ行く土手ぷちで、丁度いい野郎が来たから刃物でおどして引っぱいだのよ』『そいつをお生で着て居るとは、ひどい肚胸(どきょう)になったなあ』」

竹沢先生と云ふ人192425)〈長与善郎竹沢先生の家「生まな身を以てした己れの純粋体験から」

③ (形動技術経験物事程度などが不十分でいい加減であるさまをいう。

咄本軽口もらいゑくぼ(1716‐36頃)四「此男もなまなる口上を云ふて」

草枕(1906)〈夏目漱石〉五「石鹸(しゃぼん)なんぞを、つけて、剃るなあ、腕が生なんだが」

④ 「なまえい生酔)」の略。

浄瑠璃心中二枚絵草紙(1706頃)下「お嶋は酒に酔くづおれ、ひょろりひょろりとなまになり」

(5)形動) 「なまいき(生意気)」の略。

歌舞伎与話情浮名横櫛切られ与三)(1853)二幕「やい与三、生(ナマ)言ふなえ」

(6) 「なまビール(生━)」の略。

黒雨集(1923)〈田中貢太郎「『野菜サラダ出来るかね』『出来ますわ』『ぢゃ、それと、ナマを貰はうか』」

放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉二「生麦酒(ナマ)を三つ註文した」

(7) (「現なま」の意) 現金現金を「生(しょう)」といい、それを訓読したものともいう。

浄瑠璃祇園女御九重錦(1760)一「何(なん)ぢゃ、旅人の足を口合に、お足とはなまの事か」

(8) 生身男女性器張形(はりがた)や吾妻形(あづまがた)に対して実物をいう。また、避妊具付けない状態での性交をいう。

雑俳柳多留三五(1806)「長局いはんや生(なマ)においておや」

(9)形動身体などが弱ってくるさまをいう。

落語西京土産(1892)〈三代目三遊亭円遊〉「身躰が柔弱(ナマ)ん成ってるから」

(10) 録画録音でないこと。直接その場見たり聞いたりすること。

苦笑風呂(1948)〈古川緑波映画それからそれ「映画ロッパの方が優勢で、芝居ナマの方は、喰はれてしまったのであった」


なし【成・為・生】

〔名〕 (動詞「なす(成)」の連用形名詞化

① (生) 生むこと。

万葉(8C後)九・一八〇四「父母が 成(なし)のまにまに 箸向ふ 弟の命は」

② (成・為) そのようにさせること。しむけること。

源氏100114頃)紅梅「猶たぐひあらじと思ひ聞え心のなしにやありけん」


な・す【成・為・生】

〔他サ五(四)

[一] (生) 生む出産する。また、生み出す産出する。つくる。

*竹取(9C末‐10C初)「おのがなさぬ子なれば、心にも従はずなんある」

宇津保(970‐999頃)藤原の君「この春、子一人なして、かくれましにき」

[二] (成・為)

① ある行為をする。行なう

大和(947‐957頃)一六八「身をなげしにたる物ならば、そのみちなし給へ

更級日記(1059頃)「武蔵の国預けとらせて、おほやけごともなさせじ」

② ある気持をおこす。

大鏡(12C前)一「ひたひに手をあてて、信をなしつつききゐたり」

方丈記1212)「ありとしある人は皆浮雲のおもひをなせり」

物をつくる。つくりあげるまた、事をしとげる

万葉(8C後)六・九二八もののふの 八十伴(やそとも)の男は 廬(いほり)して 都成(なし)たり 旅にはあれども

徒然草1331頃)一八八「一事を必ずなさんと思はば、他の事の破るるをもいたむべからず

④ あるものを別の状態のものにする。

万葉(8C後)一九・四二六〇「大君は神にしませば赤駒のはらばふ田井都と奈之(ナシ)つ」

(10C終)七「思はん子を法師になしたらんこそ心ぐるしけれ」

(5) ある状態にする。ある状態をひき起こす

*竹取(9C末‐10C初)「多くの人の身をいたづらになしてあはざるかぐや姫は、いかばかりの女ぞとまかりて見て参れ」

平家13C前)一「軒騎群集して、門前市をなす

(6) ある時期になるのを待つ。また、ある時になるのにまかせる。

土左(935頃)承平五年二月一六日「よるになして京にはいらんと思へば」

(7) そのよう考える。みなす。

古今(905‐914)雑上・八七五「かたちこそみ山がくれのくちきなれ心は花になさばなりなん〈兼芸〉」

蜻蛉(974頃)上「日ごろ月ごろ、わづらひて、かくなりぬる人をば、今はいふかひなきものになして」

(8) 官職につける任命する。

蜻蛉(974頃)中「しひて帥(そち)になし奉りて、おひくだし奉る

(9) ある物を他の物であるかのように用いる。

万葉(8C後)一三三三三六高山を 障(へだて)に所為(なし)て 沖つ藻所為(なし)」

(10) 貴人おでましになるようにうながす

保元(1220頃か)下「さらば清盛がもとへいれまゐらせよと仰せければ、西八条へなし奉るに」

(11) 動詞連用形に付けて補助動詞のように用いる。そのように…する。また、意識して…する。

万葉(8C後)一六三八一〇「味飯に醸(か)み成(なし)吾が待ちし代(かひ)はさねなし直にしあらねば」

徒然草1331頃)五六「見ることのやうに語りなせば」


なり【成・為・生】

〔名〕 (動詞「なる(成)」の連用形名詞化

[一] (生)

① 生(な)ること。生(お)い出ること。「かたなり

② 実がなること。結実。「なりが悪い」

[二] (成・為)

① なること。成功成就

万葉(8C後)一四・三四九二「小山田池の堤に刺す楊奈里(ナリ)も成らずも汝と二人はも」

② (接頭語「お」を付け用いて貴人外出訪問尊敬語おでまし。おいで。→おなり。

簾中旧記1521頃か)「御なりの事〈略〉御なりの時の御供の様躰」

将棋で、王将金将以外の駒が敵陣にはいったり、敵陣の中で一度動くことによって金将と同じ力を得ること。飛車角行は本来の力の上に、金将銀将と同じ力を合わせ持つなりきん

滑稽本古今百馬鹿(1814)上「『向の角の尻っぱたへ、銀を引置ねえナ』『只とられる』『ムム成(ナリ)か』」

近世租税の率をいう。高一石について「六つ成」は六斗、「五つ成」は五斗年貢として上納した。

(5) 三個の賽(さい)を用いてする賭博(とばく)で、出た数の合計六・一一・一六のどれかになることをいう。この目が出れば胴親の勝となる。

浄瑠璃歌枕棣棠花合戦(1746)三「ヤレ悲しや、又なりを打たれたは」


な・る【成・為・生】

〔自ラ五(四)

[一] (生) なかったものが、新たに形をとって現われ出る

動植物が、新たに生じる。

書紀720推古二一一二月・歌謡親無しに 汝(なれ)奈理(ナリ)けめや」

草木の実ができる。みのる。結実する。

書紀720天智一〇年正月・歌謡は おのが枝々 那例(ナレ)れども」

[二] (成・為) あるものやある状態から、他のものや他の状態に変わる。

① あるものから他のものに変化する。

万葉(8C後)五・八一九世の中は恋繁しゑや斯くしあらば梅の花にも奈良(ナラ)ましものを」

方丈記1212)「朱雀門大極殿大学寮民部省などまで移りて、一夜のうちに塵灰となりにき」

② ある状態から他の状態に移り変わるまた、ある状態に達する。

万葉(8C後)五・八一七「梅の花咲きたる園の青柳はかづらにすべく奈利(ナリ)にけらずや

平家13C前)七「矢だね皆射尽して、馬をも射させ、かちだちになり」

その時刻や時期達する。その時に至る。また、時が経過する。

古事記(712)下・歌謡「君が行き 日(け)長く那理(ナリ)ぬ 山たづの 迎へを行かむ 待つには待たじ」

更級日記(1059頃)「十三になる年、のぼらむとて、九月三日門出して」

④ ある場所やある高さに達する。

更級日記(1059頃)「今は武蔵の国になりぬ。ことにをかしき所も見えず

(5) 官職に任ぜられる。任命される。

大和(947‐957頃)四「四位にもなるべき年にあたりければ」

(6) みじめな状態になる。おちぶれる。→なれる果て

平家13C前)二「入道かたぶけうどするやつがなれるすがたよ」

(7) 将棋で、王将金将以外の駒が敵陣三段目以内にはいったり、そこで動いたりしてその性能が変わる。飛車龍王に、角行龍馬に、小駒金将同等性能になり、駒を裏返ことによって表わす

俳諧犬子集(1633)一五「ならぬ間ぞたのみ成ける さか馬にいられて後はつめにくし〈貞徳〉」

(8) 動詞連用形に付けて補助動詞のように用いる。…するに至る。

大和(947‐957頃)一五六「せめられわびて、さしてむとおもひなりぬ」

[三] (成) 行為結果現われる

物事ができあがる。やっていたことがしあがる。

万葉(8C後)一四・三五四三「室草(むろがや)の都留(つる)の堤の那利(ナリ)ぬがに児ろは言へどもいまだ寝なくに」

② 望んでいたこと実現する。思いがかなう。

*竹取(9C末‐10C初)「思ふことならで、世中生きて何かせん

③ することができる。

浄瑠璃義経千本桜(1747)三「死でくれな小金吾、そちが死るととと様に逢事がならぬは」

④ 特に、酒が飲める。いける。

*虎寛本狂言伯母が酒室町末‐近世初)「此鬼も酒が一つ成るいやい」

(5) さしつかえないとしてがまんできる。たえられる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

浄瑠璃神霊矢口渡(1770)三「『座敷にならずば軒の下、木部屋成り共たった一夜を』『イヤならぬ』」

(6) 暮らしが立つ

浮世草子好色敗毒散(1703)五「夫婦となりて十二年、ならぬ世帯にしほたらと明かし暮らすも」

(7) 物事がそれによって構成される。

春の城(1952)〈阿川弘之〉二「第一航空戦隊この時大鳳瑞鶴翔鶴の三隻の正規空母から成っていた」

(8) 三粒(みつぼ)ばくちで、六・一一・一六の目が出る成り目ができる。

浄瑠璃・本二十四孝(1766)二「ここを一番当てたいが、南無骰子(さい)明神なり給へ当り給へ

(9) 貴人がある行為動作をする。なさる。特に、ある所へおでましになる。

紫式部日記1010頃か)消息文「殿なむ参り給ふ、御とのゐなるなど」

[四] 補助動詞として用いる。動詞連用形動作性の漢語名詞を、「お…になる」「ご…になる」の形ではさみ、動作主対す尊敬表わす。「お書きになる」「ご見物になる」→お(御)…になる・ご(御)…になる


おお・る ををる 【撓・生】

〔自ラ四〕 花やがおい茂ってがしなう。また、がしなうほど茂る。

万葉(8C後)六・九二三春へには 花咲き乎遠里(ヲヲリ)」


はえ‐・す【生】

〔自サ変〕 はえることをする。はえる。

万葉(8C後)一四・三四九一「こそ切れば伴要須礼(ハエスレ)世の人の恋に死なむをいかにせよとそ」


は・える【生】

〔自ア下一(ヤ下一)〕 [文]は・ゆ 〔自ヤ下二〕 生じる。草木などの成育初期として、地表根茎などからや根などが出る。萌(も)える。生(お)う。また、ひげや歯などが、表面現われてくる。

万葉(8C後)二・一九六打橋に 生ひををれる 川藻もぞ 枯るれば波由流(ハユル)」

尋常小学読本(1887)〈文部省〉四「どうして、かく大なる角の、吾が頭にはえたるぞ」


いか・す【生・活】

〔他サ五(四)生きている状態にする。

① 死んだもの、死にかけたものの命をとりもどす。蘇生させる。よみがえらせる。

文明本節用集室町中)「鵝 〈略〉望使此鵝活(イカサ)

② 命を保たせる。死なないようにする。

平治(1220頃か)下「哀れ、尼が命を生かさんとおぼしめさば

特性を十分に発揮させる。また、一見無用なものを役に立つように使う。有効に使う。活用する。「廃物を生かす」

帰省(1890)〈宮崎湖処子〉三「吾才の我を活(イカ)すに足らざるを悟り

文章推敲印刷校正などで、一度消したものをもとにもどす字句復活させる。

李陵1943)〈中島敦〉二「やはり彼は削った字句を再び生かさない訳には行かない」

(5) 取引相場で、取引員一度金切れになって取引関係を消滅させた客の売買玉を、話し合いの上復活させる。〔取引所用語字彙1917)〕


いか・る【生・活・埋】

〔自ラ五(四)〕 (他動詞「いける」に受身、可能の意を表わす「らる」の付いた「いけらる」の意)

① 命を保たせることができる。生き返らせることができる。

浄瑠璃・本二十四孝(1766)四「あったらしき侍の首切って仕舞へば、再び生(イ)からぬ」

② (生き続けるように)草木が土に植えられたり、花器にさされたりする。

咄本醒睡笑(1628)三「しもつけの花のいけたるを見つけ、きっと手をつき、さてさてこの野州はよう活(イ)かりまゐらせたよ」

③ (埋) 埋まる。埋められる。

二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下「刳抜(くりぬき)の手爐(てあぶり)に桜炭が埋(イカ)って」


いき【生】

1 〔名〕 (動詞「いく(生)」「いきる(生)」の連用形名詞化

生きること生きていること。⇔死(しに)。

万葉(8C後)九・一七八五「死にも生(いき)も 君がまにまと」

魚肉野菜などの新鮮さ。転じて、態度動作が活発でいきいきしていること。生気。勢。

評判記難波物語(1655)「あぢのわろきふたをいれられ、いきのよからぬかづきにあふて」

印刷で、原稿校正刷一度消した字をいかしてもとままにするように指示する語。普通イキ片仮名朱書する。

囲碁で、目が二つ以上あって相手にとられないこと。いき石。

2 〔接頭〕 卑しめ罵る意を表わす近世「いき傾城」「いき畜生」「いき盗人」などのように用いられた。

天理本狂言河原太郎室町末‐近世初)「又女房きいて、しかしか云て、あのいきぢくしゃうめがと云」


い・きる【生】

〔自カ上一〕 [文]い・く 〔自カ上二〕 (四段活用から転じて、平安中期頃から使われた)

生物として活動する。命を保つ。生存する。また、死にそうな状態からのがれて助かる。⇔死ぬ。

宇治拾遺(1221頃)二「この里の人々、とく逃げのきて命いきよ」

日葡辞書(1603‐04)「イノチヲ iquru(イクル)」

*家(1910‐11)〈島崎藤村〉下「生きたくないと思ったって、生きるだけは生きなけりゃ成りません」

一度死んだ状態におちいったものが、命をとりもどす。よみがえる。蘇生する。

興風集(11C頃)「死ぬる命いきもやするとこころみに玉の緒ばかりあひみてしがな

当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙一六「扶(たす)けて介抱したればとて、また(イク)べくも見えざるから」

③ (「たり」や「た」などをつけて用いる) 生命こもっている生き生きとしている。実際に活動している。

至花道(1420)無主風の事「是(これ)、いきたる能なるべし

生命をもたないものに、命がふきこまれる。生じる。

草枕(1906)〈夏目漱石〉一「只まのあたりに見れば、そこに詩も生き、歌も湧く」

(5) 有効な働きをする。意味をもつ。効果があがる。実効がある。

*春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙梓神子「死せるが如き平等ありて活(イ)きたる差別の些も無きをめでたうござると言はるべきか」

(6) (「…に生きる」の形で) ある物事精魂打ち込む生きがい見いだす

竹沢先生と云ふ人192425)〈長与善郎竹沢先生富士観る強ひて云はば孔子所謂『文』に生きる人とでも答へるよりない」

(7) 印刷物校正で、一度消したものをもとどおりでよいとする。普通、カタカナ表記する。

不如帰(1898‐99)〈徳富蘆花〉上「五六七などの数字或は羅馬数字。〈略〉一度消しイキルとしたるもあり」

(8) 碁で、相手の石に囲まれた石が目を二つ以上もつ状態になる。

(9) 遊興代が払えない客に対し、家までいっしょに行って支払いを受けることを花柳界でいう。

[補注]江戸時代には、仮定条件表わす表現場合に、ラ行四段のように活用させた例として「洒・南閨雑話結ふゑにしの体」に「いきらばもろとも、しぬはてんでんサ」がみられる。

[語誌]→「いく(生)」の語誌


いく【生・活】

〔接頭〕 (四段動詞「いく(生)」の連体形から) 名詞の上に付けて、いきいきとしている、生命と力が永久である、の意で、ほめたたえる気持添える。「生(いく)太刀」「生(いく)井」


い・く【生】

1 〔自カ四〕

① 命を保つ。生存する。また、死ぬような状態からのがれて助かる。⇔死ぬ。

万葉(8C後)一八・四〇八二「あまざかる鄙(ひな)の奴(やつこ)に天人(あめひと)しかく恋ひすらば伊家(イケ)るしるしあり」

徒然草1331頃)一四〇「後は誰(たれ)にと心ざす物あらば、いけらんうちにぞ譲るべき」

② 死んだもの、死にかけたものが命をとりもどす。よみがえる。

霊異記810‐824)上「逕(ふ)ること三日乃ち(さ)め甦(イキタリ)〈興福寺訓釈 甦 伊支太利〉」

生命がこもる。生き生きする。

竹沢先生と云ふ人192425)〈長与善郎自序「一の実践的生ける思想として」

2 〔自カ上二〕 ⇒いきる(生)

3 〔他カ下二〕 ⇒いける(生)

[語誌]自動詞としては古く四段活用のみであったが、平安末期頃から上二段活用生まれ次第交替ていった和歌では「行く」を掛けて用いることもある。


い・ける【生・活・埋】

〔他カ下一〕 [文]い・く 〔他カ下二

① 命を保たせる。生存させる。死なないようにする。

蜻蛉(974頃)上「いでなほここながら死なんと思へど、いくる人ぞいとつらきや」

平家13C前)一一「是を鎌倉の源二位見えなば、人も多く損じ我身も命いけらるまじ」

小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉四「翌年光仁天皇御即位有り道鏡をば命計をいけて下野国薬師寺造る別当にせられ」

② 死んだもの、死にかけたものの命をとりもどす。よみがえらせる。

古本説話集(1130頃か)五八「『この馬(むま)いけて給はらん』と念じいりたるほどに」

生簀(いけす)などに入れて飼う。

滑稽本八笑人(1820‐49)三「(すずき)を一本さし上ませうとぞんじて、〈略〉生洲(いけす)へ活(イケ)ておきました所が

④ (鑑賞のために形をととのえて)草花木の枝などを花器にさす。

玉塵抄(1563)二二「すみえの画軸に白い椿の花、水仙花と三を花瓶にいけたをかいた」

(5) (埋) (火鉢などで、火を保ったり、熱気を防いだりするために)火を灰の中に埋める。

日葡辞書(1603‐04)「ヒヲ iquru(イクル)」

滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「中にちょんぼりと火のいけてある形が」

(6) (埋) (保存のために)野菜などを土に埋める。(悪くならないように処置して)しまい蓄える。

日葡辞書(1603‐04)「クリ ミカン ナドヲ iquru(イクル)〈訳〉オレンジその他の果実を、長持ちするよう地面の下に保存する」

*土(1910)〈長塚節〉二「大根干したり土へ活(イ)けたりして闇いから闇いまで働いた」

(7) (埋) 物の全部、または一部地面に入れこむ。

和英語林集成初版)(1867)「ゴミヲ ツチニ ikeru(イケル)」


なま‐し【生】

〔形シク〕 ⇒なましい(生)


しょう・じる シャウじる 【生】

サ変動詞しょうずる(生)」の上一段したもの

1 〔自ザ上一〕 =しょうずる(生)(一)

開化問答(1874‐75)〈小川為治〉初「旧平君、足下(おまへ)まだ正真道理をしんなさらぬゆゑ、かかる疑の生(シャウ)じることにて」

2 〔他ザ上一〕 =しょうずる(生)(二)

東京三十年1917)〈田山花袋文学者交遊疑惑を生じさせなかった素になったといふことだけは言へると思ふ


おお・す おほす 【生】

〔他サ四〕 (自動詞「おう(生)」の他動詞したもの

草木などを育てる。

書紀720神代上(丹鶴本訓)「夫の噉ふべき八十木種(やそのこたね)皆能く播(ま)き生(ヲホシ)つ」

② 髪、爪などをのばす。はやす。

青表紙一本源氏100114頃)薄雲「この春よりおほす御ぐし」

③ 親などが子どもを養い育てる養育する。成長させる。

宇津保(970‐999頃)蔵開中「この宮たちを、〈略〉おほしたてまつり」


む・す【生・産】

〔自サ四〕 (こけ)などがはえてふえる。生じる。

万葉(8C後)一・二二「河の上(へ)の斎(ゆ)つ岩群(いはむら)に武左(ムサ)ず常にもがもな常処女(とこをとめ)にて」


しょう‐・ずる シャウ‥ 【生】

1 〔自サ変〕 [文]しゃう・ず 〔自サ変

① ある作用事態が起こる。発生する。

風姿花伝140002頃)六「音曲よりはたらきのしゃうずるは、劫(こう)入りたるゆへ也」

黄表紙文武二道万石通(1788)上「武備おこたる心しゃうずべし」

はえたりなったりする。できる。

今昔1120頃か)一「蓮花の地より生ずる事は、地神化する所也」

黄表紙・高漫斉行脚日記(1776)上「鼻たかくして羽生(シャウ)じ」

③ 人や動物などがうまれる。

今昔1120頃か)三「生ぜる者必ず不滅るは无し」

生きる生息する。

玉塵抄(1563)五〇「蠡の類は雲南生するぞ」

足利本論語抄(16C)述而第七八百歳まで生するほどに」

2 〔他サ変〕 [文]しゃう・ず 〔他サ変

① ある作用事態起こす。でかす。

今昔1120頃か)一「五大より貪欲瞋恚等の諸(もろもろ)の煩悩生ず

読本雨月物語(1776)白峯「やがて天が下大乱を生(シャウ)ぜしめん」

② はやしたり、ならせたりする。

米沢沙石集(1283)七「福田中に荊棘を生ぜんや」

学問のすゝめ187276)〈福沢諭吉〉九「一粒の種を蒔けば二三百倍の実を生じ」

③ 人や動物などを産む。

今昔1120頃か)一「人の家に多少男子を生ぜるは」


お・う おふ 【生】

1 〔自ハ上二〕 (草木・毛などが)はえる。生じる。おえる。

古事記(712)下・歌謡「本にい組竹淤斐(オヒ) 末へには た繁(しみ)竹淤斐(オヒ)」

古今(905‐914)離別三六五「立ちわかれいなばの山の峯におふるとしきかば今かへりこむ〈在原行平〉」

2 〔自ハ下二〕 ⇒おゆ(生)


お・える おへる 【生】

〔自ハ下一〕

陰茎勃起する。おやける

史記抄(1477)五「男根のをへるを陸梁すると云ほどにぞ」

② ⇒おゆ(生)


うま・る【生】

〔自ラ下二〕 ⇒うまれる(生)


おや・す【生】

〔他サ四〕 (「おえる(生)」の他動詞形)

① はえるようにする。はやす。おやかすまた、生み出す成長させる。

御伽草子富士の人穴草子室町時代小説所収)(室町末)「髪の長さ百ぢゃうばかりにおやして」

陰茎勃起させる。おやしたてるおやかす

咄本昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「馬めが、かの物をおやしてをりけるを」

歌舞伎下座音楽で、役者声が聞こえるように弱い音で演奏していた楽器の音をもとのように強くする。会話が終わった時などに用いるもので、おもに三味線に対していう。⇔(かす)める


はや・す【生】

〔他サ五(四)〕 (「はやす(栄)」と同語源)

生えるようにする。おい立たせる。成長させる。伸ばす

宇津保(970‐999頃)俊蔭「もりをはやしたらむごとくめぐりておひつらなれり」

俳諧冬の日(1685)「わがいほはにやどかすあたりにて〈野水〉 髪はやすまをしのぶ身のほど芭蕉〉」

② (「切る」ということを忌んで逆にいう語) 切る。

保元(1220頃か)下「其後は御つめをもはやさず御髪をもそらせ給はで」

説経節さんせう太夫与七正本)(1640頃)下「びんのかみを一ふさはやいておとりあり」


は・ゆ【生】

〔自ヤ下二〕 ⇒はえる(生)


なら・す【生】

〔他サ四〕 実を結ばせる。果実をみのらせる。

歌謡閑吟集(1518)「忍ぶ軒端瓢箪はうへてな、をいてな、ははせてならすな」


なまり【生】

〔名〕 「なまりぶし生節)」の略。《季・夏》 〔本朝食鑑(1697)〕


あ・る【現・生】

〔自ラ下二神霊天皇など、神聖なものが出現する。転じて、生まれる。

古事記(712)中「然して阿礼(アレ)坐(ま)しし御子の名は、日子八井命〈略〉三なり」

頸縊り上人(1922)〈菊池寛〉「あはれ、男皇子(みこ)などの一日もはやく、産(ア)れませよかし」

[補注]「ある」は、神霊出現あるいは神霊意志顕現を意味することが多く元来は「うまれる」とは異なる意である。類語「うまる」は元来出生を意味する。


うまれ【生】

〔名〕 (動詞「うまれる(生)」の連用形名詞化

生まれること。誕生

拾遺(1005‐07頃か)物名四三〇「むまれよりひつじ作れば山にさる独りいぬるに人ゐて在(いま)せ〈よみ人しらず〉」

生まれた場所出生地生国

書紀720欽明年三月(寛文版訓)「佐麻都は是れ韓の腹(ムマレ)たりと雖も、位大連(まうちぎみ)に居り

歌舞伎青砥稿花紅彩画白浪五人男)(1862)四幕「問はれて名乗るおこがましいが、産れは遠州浜松在」

生まれつき性質天性稟性(ひんせい)。

*虎寛本狂言老武者室町末‐近世初)「不調法な生れで、面目御座らぬ」

その人生まれ環境家柄素性

狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉八「悪しき僧侶其の生来(ウマレ)の如何に高く貴くとも」


うま・れる【生】

〔自ラ下一〕 [文]うま・る 〔自ラ下二〕 (平安以降「むまれる」とも表記

母体や卵から子が出る。出生する。誕生する。

万葉(8C後)九・一七五五うぐひすの 卵(かひご)の中に ほととぎす 独り所生(うまれ)て」

源氏100114頃)桐壺たまのをの御子(みこ)さへうまれ給ひぬ」

② (仏教思想で) 死後この世に再び現われ出るまた、死後別の世界に現われ出る

源氏100114頃)夕顔さてこそ九品(ここのしな)の上(かみ)にもさはりなくむまれ給はめ」

③ (①の比喩的用法物事やある状態が新しくきあがる

草枕(1906)〈夏目漱石〉六「成程音楽は斯(かか)る時、斯る必要に逼(せま)られて生まれた自然の声であらう」

月初め立会いで、新しく出る先物相場がつけられる。〔取引所用語字彙1917)〕


あら・す【産・生】

〔他サ四〕 (自動詞「ある(生)」の他動詞形) 生む産する

書紀720允恭七年一二月(図書寮本訓)「大泊天皇を産(アラシ)ます夕(よひ)に適(あた)りて、天皇始めて藤原宮に幸(いでま)す」


うぶ【産・生・初】

1語素名詞の上に付いて、出産に関する語を作り、「生まれるとき」「生まれた子どもの」などの意を添える。「うぶ祝」「うぶ衣(ぎぬ)」「うぶ毛」「うぶ声」「うぶ屋」「うぶ養い」など。

2 〔名〕 (形動

生まれたとき。また、生まれときのままであるさま。生まれつき生来

類従兼澄集(1012頃)「撫できけむうぶの黒髪やぶりして変はれる筋は心細しや」

② (初・初心) 性情のすなおなさま。また、世間物事を十分に知っていないさま。世馴れぬさま。初心(しょしん)。

滑稽本指面草(1786)中「此茶碗見所のある道具〈略〉うぶに魚屋(ととや)ならんと思へども、不躾ながら魚屋なれば高金にて、たやすく手に入兼る道具

破戒(1906)〈島崎藤村二一未だ初心(ウブ)で複雑(こみい)った社会(よのなか)のことは一向解らない」

③ (初・初心) とくに、男女の情に通じていないさま。初心(しょしん)。

歌舞伎日月星享和政談延命院)(1878)五幕「沓脱(くつぬき)にあるおたけが下駄、〈略〉うぶと見せても台は仕上げ直し東下駄、しかも鼻緒はまがひ天鵞絨(びろうど)」

④ 自然のままで、人手が加わっていないこと。また、できあがったときのままで、傷やよごれのないさま。〔和英語林集成初版)(1867)〕

社会百面相(1902)〈内田魯庵古物家「絵の出来無類で、品がウブで、胡粉一つ剥げてないなんてものは」

(5) 骨董品古本などで、今まで市場や店に出されていないこと。また、その品。

歌舞伎船打込橋間白浪鋳掛松)(1866)二幕「いやこれは与市さん、何ぞうぶなものでもありますかね」


うみ【産・生】

〔名〕 産むこと。また、物を新しく作り出すこと。多く「の」を伴って名詞につづけて用いる。


う・む【産・生】

〔他マ五(四)

① 子や卵を母体の外へ出す。出産する。→子産(こうみ)。

古事記(712)上「国土を生み成さむと以為(おも)ふ。生むこと如何に〈生を訓みて宇牟(ウム)と云ふ〉」

今までなかったものをつくり出す。生ずる。

滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「金が子を産(ウン)で家質流込む

善心悪心(1916)〈里見弴〉「岸の丸石が少し濡れただけで、何にも重大な結果を生(ウ)まない」


読み方:ウブubu

書物書画について、装幀などが昔のままで修理手入れ施していないもの。


作者田山花袋

収載図書定本 花袋全集 第1巻 〔復刻版
出版社臨川書店
刊行年月1993.4


作者沈従文

収載図書瞥見沈従文翻訳
出版社サッポロ書店
刊行年月2004.7


作者赤井

収載図書短編世界
出版社創英社
刊行年月2008.6


生(レア)

作者山口洋子

収載図書
出版社文芸春秋
刊行年月1999.12


読み方:いきる

  1. 客の人品よきゆゑ附添ひ行けば必ず金の調達出来るをいふ。附馬仲間隠語

分類 東京花柳界


読み方:しょう,じょう

  1. 小間物屋通り符牒にして三といふ数量を表す。通り符牒参照せよ。(※巻末通り符牒参照)〔符牒
  2. 三。〔小間物屋

分類 小間物屋符牒


読み方:なま

  1. (一)なまいきの略語。「あいつ少々-になつて来た」。(二)げんなま略語現金のこと。
  2. 1 牛肉屋などにて肉をいふ。2 生意気の略。3 げんなまの略即ち現金をいふ。
  3. 牛肉屋にては牛肉のことを「なま」といひ。寿司屋にては寿司のことを「なま」といふ。又カフエーにては生ビールのことを「なま」といふ。又金銭のこともいふ。
  4. 〔俗〕①牛肉。②すし。③生ビール。④金銭。又⑤生意気の略語
  5. 牛肉。⑵まぐろ。⑶生ビールの略。⑷生意気の略。
  6. 現金。現なまの省略。〔盗〕 ②貨幣紙幣に対していう。〔贋〕 ③阿片。生阿片省略。〔覚〕

分類 東京、盗/贋/覚


読み方:なま,なまあ

  1. 金銭ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・神奈川県
  2. 金銭ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品部・長野県〕
  3. 金ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・和歌山県
  4. 現金。〔第七類 雑纂
  5. 現金(かね)。
  6. 御銭
  7. 現金のことをいふ。〔犯罪語〕
  8. 現金
  9. 〔不〕現金のこと。「ゲンナマ」とも云ふ。「ヒン」「チヨウ参照
  10. 金、現金
  11. 現金金銭を云ふ。
  12. 現金を云ふ。
  13. 現金清水岸和田名古屋前橋 不良仲間
  14. 現金。〔一般犯罪
  15. 現金。〔香具師不良
  16. 現金のこと。「なまげん」「げんなま」ともいう。

分類 ルンペン大阪、不、不良仲間不良少年和歌山県犯罪犯罪者露天商人犯罪語、神奈川県長野県露店商香具師香具師不良


読み方:なま

  1. 一知半解にて未だ物事熟達しない者のことをいふ。生かじりともいふ。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

読み方:セイsei

作者 田山花袋

初出 明治41年

ジャンル 小説


読み方
いくさき
さきぶ
せい
やなお

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 09:47 UTC 版)

(せい、しょう、いのち)




「生」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2021/12/05 13:48 UTC 版)

発音(?)

動詞

文語生ず/(口語生じるショウずる、ショウじる)

  1. うまれでる
  2. そのものの形や事象がなかったところから現れる発生する。

名詞

  1. セイいのち生命
  2. セイ生まれること。(※接尾辞として、「Y年に生まれた」という風に使用される。)

代名詞

  1. セイ)(古)わたし小生

接尾辞

  1. セイ筆名構成する。

熟語


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