成句とは? わかりやすく解説

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せい‐く【成句】

読み方:せいく

慣用句のこと。「顔が広い」「足を洗う」など。

古くから広く世間習慣的に用いられるひとまとまり言葉。「猿も木から落ちる」「時は金(かね)なり」などのことわざ格言の類。成語


慣用句

(成句 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/29 04:56 UTC 版)

慣用句(かんようく)とは、習慣として長い間広く使われてきた

言葉・文句や言い回しのことで、類語に成句成語がある。

概要

慣用句とは、二語以上の単語が固く結びつき、全く異なる意味を持つものを指し、言語学的にはイディオムと呼ばれる。慣用句は、会話や文章上で定型句として用いられる。

慣用句と(ことわざ)は混同されやすく、分類も困難であるため、諺と慣用句双方を掲載した辞典が多い。厳密には、諺は一つの文で独立語として成立し、格言、教訓や皮肉、物事の法則を含ませているものである(例『弘法も筆の誤り』『負けるが勝ち』『三日坊主』など)。そして品詞では名詞に区分される。

対して、慣用句とは独立した単語の複合により、異なった意味を持つようになった定型句であり、それらは通常、独立語、すなわち名詞として扱わない。

例えば、「舌の根の乾かぬうちに」という慣用句は、「舌(名詞)」+「の(助詞)」+「根(名詞)」+「の(助詞)」+「乾か(動詞の未然形)」+「ぬ(助動詞)」+「うち(名詞)」+「に(助詞)」で構成され、それぞれ異なる意味を持つ。それに対し、「舌の根の乾かぬうちに」で“先ほど口にした直後に”という意味を持つ慣用表現となり、この言葉の後には決まって前の文脈を否定する表現が来る。

「足が出る」など動詞形容詞形容動詞を述語とする場合は会話や文章の状況に応じて活用することがある(ただし、『足下から鳥が発つ』などのように動詞で終わっても諺として分類されるものがある)。また、慣用句は諺のように教訓や格言として機能するものではなく、あくまで日常の行動や物事の状態などを面白おかしく表現したりしたものである。

すなわち、慣用句は一種の比喩暗喩)表現でもあり、それらの意味は固定化している。したがって、正しく意味を理解しないと、頓珍漢な使用をしてしまったり、使用した相手に対して間違った応答をしてしまったりすることがある。

また、成句は、慣用句の定義とほぼ重なるが、「無くて七癖」のように古くから慣習的に用いられている文句も含み、諺にも近いニュアンスをもつこともある[1]

さらに、成語も、成句・慣用句と混同して用いられることが多いが、故事成語の略として使われることもある。また、中国語圏では、日本における四字熟語とほぼ同義に用いられる。

言語学における慣用句

言語学における慣用句、すなわちイディオム(idiom)は、慣習的に意味と用例が固定的な連語表現と定義されており、語彙的慣用句(lexical idiom)、句慣用句(phrasal idiom)、枠組み慣用句(formal idiom)などの類型がある。

脚注

  1. ^ 『使い方の分かる類語例解辞典』小学館(1994年)

参考文献

関連項目


成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 15:07 UTC 版)

カエル」の記事における「成句」の解説

蛙鳴蝉噪あめいせんそう)/鳴雀噪(あめいじゃくそう) 井の中の蛙(かわず)、大海たいかい)を知らず 井の中の蛙(かわず)、大海たいかい)を知らず(「されど空の高さを知る」と続け場合もあり、意味が逆転する。元々は「されど空の高さを知る」はなく、日本勝手に付け加えられたもの)。 オタマジャクシ時を忘れる 兜虫に成る(かえるがかぶとむしになる) の尾 蛙の行列 蛙の子は蛙 相撲 蛙の面に水かえるのつらへみず)/の面に小便(かえるのつらにしょうべん) 蛙の頬被りかえるのほおかむり蛙の目借時かえるのめかりどき蛙は口ゆえ蛇に呑まるる/は口から呑まるる 井底之蛙せいていのあ)、井蛙之見(せいあのけん) 「井の中の蛙、大海を知らず」と同じ。 蛇に見込まれた蛙/逢う 茹でガエルゆでがえる三竦み

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 15:09 UTC 版)

セリ」の記事における「成句」の解説

高貴な女性セリ食べるのを見た身分の低い男が、セリを摘むことで思い遂げようとしたが徒労終わったという故事から、恋い慕って無駄なことや思い通りにいかないことを「を摘む」という。

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:57 UTC 版)

ダイコン」の記事における「成句」の解説

大根は、生でも煮て焼いて消化良く、食当たりしないので、何をやっても当たらない役者を「大根役者」と呼ぶ。同じ理由で、なかなか当たりを打てない野球打者を「大根バッター」とも呼ぶ。また極端なダウンスイングのことを大根おろし掛けて大根切り」という。

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 16:31 UTC 版)

「いびき」の記事における「成句」の解説

白河夜舟で渡る高いびき いびきをかくほどにぐっすりと寝ていたために、記憶全くないこと。その昔、京を見物した振りをした人が白河のことを尋ねられ、うっかり川のことだと思い込んで夜に船で渡ったので見ていない」と答えた故事由来略して白河夜舟/船」とも言う。 いびきをかく者は夜聡し いびきをかいて寝ている人は、なんらかの物音気配などで敏感に目を覚ますという意味。

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 05:36 UTC 版)

山崎の戦い」の記事における「成句」の解説

大勢力が争っているときに、有利な方へ味方しようと日和見することを「洞ヶ峠ほらがとうげ)」という。ものごと勝敗決め正念場運命分かれ目のことを「天王山てんのうざん)」という(「天下分け目天王山」と呼ばれる場合も多いが、正し使い方でない)。権力極めて短い期間のみ握ることを「三日天下(みっかてんが/みっかでんか)」という。これらはいずれもこの山崎の戦い由来する成句である。ただし必ずしも史実即したものではなく、むしろその伝説に由来している。 「洞ヶ峠」 筒井順慶洞ヶ峠布陣しということについては、良質史料では全く確認することができない『太閤記』のような俗書でも光秀布陣して順慶待ったと書かれている。『増補筒井家記』には、順慶島左近勧め洞ヶ峠布陣しと書かれているが、この本は誤謬充満の悪本であり、この説は誤りである。ただ日和見順慶という言葉は相当古くからあったようで、それはこの際における順慶態度表現している。 「天王山」 山崎の戦いは、天王山占拠勝敗決めたとされ、『太閤記』や『川角太閤記』に書かれていることで、『竹森家記』ではこの説を過剰に主張し黒田孝高天王山早く占拠した方が勝利を得るに相違ない主張したとか、『永源師檀紀年録』には細川忠興天王山の西の尾崎占領したとか、戦闘参加していない人名までも書かれている。この天王山争奪戦良質な史料では全く確認できないのである。つまり天王山争奪戦勝敗決めたというのは作り話であって事実ではない。天王山での戦闘があったことが具体的に記され一次資料確認されず、かつて広く使われた「天王山の戦い」は現在では「山崎の戦い山崎合戦)」と呼ばれるようになっている「三日天下」 肥後細川家に伝わる『明智光秀公家覚書』には、本能寺の変後光秀細川藤孝忠興父子味方になることを説得した書状所収されており、その中で光秀は変の後参内し従三位中将叙任され上で征夷大将軍宣下受けたと書かれている。この史料の信憑性には疑問余地があるものの、変後政局光秀中心として展開したことは間違いない光秀天下「三日天下」比喩されるが、実際に本能寺の変天正10年6月2日から山崎の戦い同月13日であり、11日ないし12日間の期間であった

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 18:25 UTC 版)

オーバー・ザ・トップ (曖昧さ回避)」の記事における「成句」の解説

ゴーイング・オーバー・ザ・トップ(英語版) - 第一次世界大戦塹壕戦から派生した軍事表現

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 16:39 UTC 版)

アイケ・フォン・レプゴー」の記事における「成句」の解説

現代ドイツ語の「Wer zuerst kommt, mahlt zuerst」(「最初に来た者が最初に粉を挽く」つまり「先着順」、「早いもの勝ち」)は、アイケ・フォン・レプゴーザクセンシュピーゲル書いたDie ok irst to der molen kumt, die sal erst malen(初めに粉挽き場に来たる者、初めに粉を挽くべし)にさかのぼることができる。

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 03:24 UTC 版)

ザ・ワン」の記事における「成句」の解説

絶対者、神。万物本源一者単子モナド)。 恒常性定常性永遠性ホメオスタシス(英語: Homeostasis)。 合一統一。ヘノーシス(英語: Henosis)。

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成句

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 11:18 UTC 版)

帽子屋」の記事における「成句」の解説

帽子屋は、三月ウサギと同様、「帽子屋のように気が狂っている」 (mad as a hatter) という、当時よく知られていた英語の慣用句元にキャロル創作したキャラクターである。この表現はより古い言い回しの「mad as an adder」からの転訛とも考えられるが、それとともに当時現実帽子屋は、帽子フェルト製造過程使われる水銀フェルト地を硬くするために当時使われていた)のために、しばしば本当に気が狂ったということもある。水銀中毒初期症状である手足震えは、当時帽子屋震え」と呼ばれており、やがて舌がもつれ、さらに症状が進むと幻覚精神錯乱症状起こった。現在、アメリカのほとんどの州やヨーロッパの国々には、水銀使用禁じ法律がある。

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成句

出典:『Wiktionary』 (2019/09/27 11:58 UTC 版)

名詞

(せいく)

  1. 二つ上の単語連なり特別意味をもつようになった言葉
  2. 二つ上の単語連なる言葉で、昔から広く用いられている言葉
  3. 古人作った詩文の句で、広く世に知られている言葉
    といふが如きこれにても俳句なり。(正岡子規俳諧大要」)〔1895年[2]

類義語

複合語

翻訳


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