若者言葉
若者言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 04:00 UTC 版)
若者言葉(わかものことば)は、主として20歳前後の青少年が日常的に用いる俗語などで、それ以外の世代ではあまり用いない言葉のことである(近年では他の世代に広まった言葉も存在する)。若者言葉には最近になって使われ始めたものと、古くからあって代々若者に受け継がれるもの(例:体育会系に多い語尾の「っす」など)があるので、共時的だけでなく通時的に見る必要がある。本項では特に明記しない限り、昭和後期以降から2000年代にかけての日本語の事情を先に述べた2つの観点から記述する。
注釈
- ^ 「文化庁 国語施策・日本語教育 国語施策情報 第20期国語審議会 新しい時代に応じた国語施策について(審議経過報告) I 言葉遣いに関すること」より引用[1][2]
- ^ アブジャド#アブジャドに似た考えかた
- ^ 言葉「やばい」の使用は古くからあり、1955年(昭和30年)5月発行の『広辞苑』第一版2144頁で形容詞「危険である」の隠語とされ、さらに1969年(昭和44年)5月発行第二版2227頁では「やば」は不都合、けしからぬ、奇怪として『東海道中膝栗毛』の使用例を引用し、「危険」の使用例も示している。1915年(大正4年)5月発行京都府警察部出版、警視富田愛次郎監修『隠語輯覧』二類、三類でも同様の意味合いで載っていると復刻版の『隠語辞典集成』第2巻1996年(平成8年)12月大空社(ISBN:4-7568-0333-4/-0337-7)は記載している。
- ^ 漫画「うる星やつら」のラム、ドラマ「野ブタ。をプロデュース」で草野彰が使用。
出典
- ^ “文化庁ホームページについて”. www.bunka.go.jp. 2024年6月9日閲覧。
- ^ “文部科学省ウェブサイト利用規約:文部科学省”. 文部科学省ホームページ. 2024年6月9日閲覧。
- ^ “文化庁”. www.bunka.go.jp. 2024年6月9日閲覧。
- ^ 井上史雄『方言学の新地平』明治書院、1994年、3-14頁。
- ^ 北原保雄・編著『問題な日本語』大修館書店
- ^ 読売新聞(2007年1月31日朝刊・社会面)
- ^ 金田一秀穂『適当な日本語』アスキー・メディアワークス、2008、27頁。
- ^ 米川 (1997)。
- ^ 金水敏『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』岩波書店、2003年、146頁。
- ^ 金水敏『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』岩波書店、2003年、172頁。
- ^ a b 大辞林(三省堂)
- ^ 広辞苑 第六版「ばっくれる」
- ^ 大辞林(三省堂)(主に若者言葉で)としている。
- ^ 日本国語大辞典(小学館)
- ^ 第1期国語審議会記録「これからの敬語(建議)」
- ^ 社会人に聞いた“イラッ”とくる言葉遣い、「~っす」や「ですよねー」
- ^ a b c d e f g 井上史雄・鑓水兼貴[編] 『辞典〈新しい日本語〉』東洋書林、2002年
- ^ a b c d e f 徳川宗賢[監修]『日本方言大辞典』小学館、1989年
- ^ a b c 井上史雄『日本語ウォッチング』岩波新書、1998年。
- ^ 小林初枝 (1974)、『おんな三代』、朝日新聞社。
- ^ 馬瀬 良雄 (2003)、『信州のことば―21世紀への文化遺産』、信濃毎日新聞社。
- ^ 山口幸洋『方言・アクセントの謎を追って』悠飛社、2002年。
- ^ NHK教育テレビ「ふるさと日本のことば・北海道」(2000年5月21日放送)
- ^ 平山 輝男 (1992-1994)、『現代日本語方言大辞典』、明治書院。
若者言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)
いわゆる「若者言葉」は種々の意味で用いられ、必ずしも定義は一定していない。井上史雄の分類に即して述べると、若者言葉と称されるものは以下のように分類される。 一時的流行語。ある時代の若い世代が使う言葉。戦後の「アジャパー」、1970年代の「チカレタビー」など。 コーホート語(同世代語)。流行語が生き残り、その世代が年齢を重ねてからも使う言葉。次世代の若者は流行遅れと意識し、使わない。 若者世代語。どの世代の人も、若い間だけ使う言葉。「ドイ語」(ドイツ語)など学生言葉(キャンパス用語)を含む。 言語変化。若い世代が年齢を重ねてからも使い、次世代の若者も使うもの。結果的に、世代を超えて変化が定着する。ら抜き言葉・鼻濁音の衰退など。 上記は、いずれも批判にさらされうるという点では同様であるが、1 - 4の順で、次第に言葉の定着率は高くなるため、それだけ「言葉の乱れ」の例として意識されやすくなる。 上記の分類のうち「一時的流行語」ないし「若者世代語」に相当する言葉の発生要因に関し、米川明彦は心理・社会・歴史の面に分けて指摘している。その指摘は、およそ以下のように総合できる。すなわち、成長期にある若者は、自己や他者への興味が強まるだけでなく、従来の言葉の規範からの自由を求める。日本経済の成熟とともに「まじめ」という価値観が崩壊し、若者が「ノリ」によって会話するようになった。とりわけ、1990年代以降は「ノリ」を楽しむ世代が低年齢化し、消費・娯楽社会の産物として若者言葉が生産されているというものである。また、2007年頃からマスメディアが「場の空気」の文化を取り上げるようになってきてから、言葉で伝えるより、察し合って心を通わせることを重んじる者が増えた。これに対し、文化庁は、空気読めない (KY) と言われることを恐れ、場の空気に合わせようとする風潮の現れではないかと指摘している。
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若者言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 05:50 UTC 版)
若者に特有(であることが多い)スラング。キレる(堪忍袋の緒が切れる)、ムカつく(腹が立つ)、リア充(現実世界の生活が充実している)など。
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若者言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 19:26 UTC 版)
日本語の若者言葉において、「私(わたし)的には」「気持ち的には」などのように、 「~は」をぼかした表現 「~としては」の意 で用いられることがある。前者は「気持ち的には」「長さ的には」、後者は「わたし的には」「○○さん的には」などが挙げられる。2000年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれた「私的には…」は、「~の方(ほう)」「~みたいな」などと同じく、「~だ」「~です」と言い切らない、若者を中心に多用されるぼかし言葉の代表格といえる。接頭辞の「超」と同じく、本来の言葉の意味に鑑みると正しいとはいえないけれども誤用として全否定するのも難しい。
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