日本語における敬語とは? わかりやすく解説

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日本語における敬語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/17 08:21 UTC 版)

本項では日本語における敬語(にほんごにおけるけいご)について解説する。


注釈

  1. ^ ただし、外国人であっても日本語のレベルが高くなるほど日本人に対する期待度に近くなる[8]
  2. ^ 日本語では謙譲語と尊敬語とを正しく使い分けることにより、話し手・聞き手が動作の主体・客体なのか、それとも客体・主体なのかが区別されて表現される。
  3. ^ 食物や食器は2文字の物に対して添えられる場合がほとんど。他に茄子を“お茄子”、長ネギを“お葱”と言うが、一方で人参は“お人参”とは言わない。
  4. ^ 表中の「-」は、特定形が無く「お~する」の一般形も作れないケース(<向かう先>に人物が想定できない動詞、あるいは<向かう先>に人物があっても慣習上使われなくなった場合)。
  5. ^ あまり使われない女性語。
  6. ^ 旧来の規範では謙譲語とされていたが「謙譲語から美化語に向かう意味的な変化」が定着しつつあり、文化審議会答申「敬語の指針」において敬語意識の多様性に留意すべき一例とされた。
  7. ^ 「敬語の指針」では「行かれる」で相手に対する敬語の程度が十分な地域もあれば不十分になりかねない地域(例:東京圏)もあることを例示し、敬語には地域差があることを指摘した。「お行きになる」は統語的に間違いではないが慣習上あまり使われない。
  8. ^ 「おる」と「おられる」の用法は地域差が大きい。「おる」は元々西日本的な表現であり、「おられる」も西日本で多用される。「いる」を常用する東日本では「おる」は謙譲語であるとの意識が強く、「おられる」に抵抗を持つ者もいる。また京阪地域では「おる」は軽い軽蔑語・謙譲語に用いられ本来尊敬語には用いられないが、共通語の影響から現在では「おられる」が多用されている[26]。「いられる」は統語的に間違いではないが、共通語では慣習上ほとんど使われない。
  9. ^ a b c d 主に書き言葉として使用される。
  10. ^ a b あまり使われない。
  11. ^ 日本国語大辞典小学館)は「尊敬表現や謙譲表現を用いるべき人に対しても、単に「なくなる」ということもできる。」としている。
  12. ^ 「ご存じだ」は「知っている」の尊敬語[27]
  13. ^ 日常会話ではあまり使われない。
  14. ^ 例外として名前等の文字の読み方を尋ねる場合などは「拝読する」ではなく「お読みする」を使う。
  15. ^ 一方で、この場合の「なる」は「変化する」ではなく「~にあたる」という意味であり、必ずしも間違いではない、という意見もある[28]
  16. ^ a b 加筆者が以下ページ数まで提示しているが、正確にどの部分の参考文献としたかは不明[29]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 尾鼻靖子「現代日本語における敬語の起源の形跡」『言語と文化』第21号、2018年3月、45-60頁、NAID 120006462552 
  2. ^ a b c d e f 井上史雄 2017a, pp. ii, 166–167.
  3. ^ a b c d 井上史雄 2017a, pp. 164–165.
  4. ^ a b c d e f 文化審議会『敬語の指針(文化審議会答申)』(PDF)文化庁、2007年2月2日https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/sokai/sokai_6/pdf/keigo_tousin.pdf 
  5. ^ a b 5 敬語の問題 第1期国語審議会 (文化庁)
  6. ^ a b 井上史雄 2017a, pp. 217–218.
  7. ^ 井上史雄 2017a, p. 144.
  8. ^ a b c ダイ アンチ「他者の敬語使用に関する意識調査 : 日本語母語話者を対象として」『日本語・日本文化研修プログラム研修レポート集』29期巻、広島大学国際センター、2014年10月30日、190-207頁。 
  9. ^ a b 文化審議会国語分科会 (2018年3月2日). “分かり合うための言語コミュニケーション(報告)” (pdf). 文化庁. 2018年7月15日閲覧。
  10. ^ 井上史雄 2017a, p. 207.
  11. ^ a b c d e f g 郡千寿子「文化審議会の答申と敬語教育」『弘前大学教育学部紀要』第99号、2008年3月、1-7頁、NAID 120000917283 
  12. ^ これからの敬語(建議)』第1期国語審議会 (文化庁)
  13. ^ 井上史雄 2017a, pp. 14–15.
  14. ^ 井上史雄 2017a, pp. 15, 59.
  15. ^ 井上史雄 2017b, p. 40.
  16. ^ 井上史雄 2017b, pp. 25–26.
  17. ^ a b 平成17年度「国語に関する世論調査」の結果について”. 文化庁 (2008年7月26日). 2018年7月15日閲覧。
  18. ^ Keigo Ronko, Tsujimura 1992,
  19. ^ Tsujimura 1992, pp. 173–174
  20. ^ McAuley, p. 67, footnote 12
  21. ^ 6:動作のことば これからの敬語 『これからの敬語(建議)』1952年
  22. ^ a b 蒲谷宏 (編)『敬語コミュニケーション』朝倉書店、55頁。 
  23. ^ Genki II, Chapter 19–2 "Giving Respectful Advice", p. 140
  24. ^ 参考:ことばの世界 基本語から引く尊敬語・謙譲語・丁寧語 三省堂Web Dictionary
  25. ^ 文化審議会『敬語の指針(文化審議会答申)』(PDF)文化庁、2007年2月2日https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/sokai/sokai_6/pdf/keigo_tousin.pdf 
  26. ^ 参照:おられる - ウィクショナリー日本語版[1]
  27. ^ 参照:「敬語の指針」(文化審議会答申 平成19年2月2日)
  28. ^ 田中伊式, ことば・言葉・コトバ 「こちら,~になります」,『放送研究と調査』2016年10月号, p.103, NHK放送文化研究所, 2016
  29. ^ 宮治弘明「方言敬語の動向」、小林隆・篠崎晃一・大西拓一郎編『方言の現在』明治書院、1996年、283-296頁。ISBN 4-625-42097-0


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