合略仮名とは? わかりやすく解説

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ごうりゃく‐がな〔ガフリヤク‐〕【合略仮名】

読み方:ごうりゃくがな

かなの合字のこと。


合略仮名

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/10 04:08 UTC 版)

合略仮名(ごうりゃくがな)は、仮名合字である。

歴史

1900年(明治33年)には仮名調査委員が変体仮名の廃止とともに『「こと」より」なり」トキ」トモ」を廃す』を議決している[1]

電子機器上での扱い

2000年まで、コンピュータ上では外字の利用などでしか合略仮名を扱えなかった。

2000年JIS X 0213が定められた。これによって「ヿ(コト)」と「ゟ(より)」が使えるようになった。

2002年Unicode 3.2に「ヿ(コト)」と「ゟ(より)」が採用された。

2009年、Unicode 5.2に「(トモ)」が採用されて、使えるようになった。しかし、CJK統合漢字拡張Cとして登録されてしまった。

2017年、Unicode 10.0に「 (シテ)」「(なり)」「(ナリ)」が採用されて、使えるようになった。しかし、CJK統合漢字拡張Fとして登録されてしまった。

表示可能なフォント

2025年8月現在、合略仮名が表示可能なフォントには以下のようなものがある。

一覧

平仮名

以下は、合字である。

読み 画像 文字 Unicode 字源
かしこ - - 𛀚 しこ[2]
こと - - こと[3]
ごと - - ごと[4]
さま - - 𛃅 [5]
- - 𛃅 [3]
まいらせそうろう - - まい 𛃰 せ候[6] 𛂽 [7]
- -
より U+309F より[3]

以下は、合字ではない。

読み 画像 文字 Unicode 字源
なり 𬼂 U+2CF02 [3]

片仮名

以下は、合字である。

読み 画像 文字 Unicode 字源
トイフ - - ト云[3]
トキ - - トキ[3]
トテ - - トテ[3]
トモ 𪜈 U+2A708 トモ[3]
ドモ 𪜈゙ U+2A708 + U+3099 ドモ[8]
ヨリ - - ヨリ[9]

以下は、合字ではない。

読み 画像 文字 Unicode 字源
イフ - - [8]
コト U+30FF [3]
シテ 𬼀 U+2CF00 シテ[3][9]
トキ - - [9]
ナリ 𬻿 U+2CEFF [10][11]

類似の文字

  • 「ます」と読む文字」は、計量に使用する記号化したものであり、合略仮名ではない。
  • 漢字の一部を仮名に置き換えた字(略字)があるが、これらも合略仮名ではない。
    • 例:「機」、「議」、「摩」または「魔」 →「略字」を参照。
  • インターネットスラングで、既存の文字のが他の文字として解読できる場合、当該文字1字を他の文字2字の代わりとして用いる場合がある。
    • 例:「托い」(キモい)「モルール」(モノレール)など。

脚注

  1. ^ 教育公報 (231)」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年3月14日
  2. ^ 草々かしこ”. 2025年5月31日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j 国語漢文自習要覧 : 附・仮名遣詳解」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年3月2日
  4. ^ [東京築地活版製造所活版見本]”. 2025年5月31日閲覧。
  5. ^ ことばの泉 : 日本大辞典 21版”. 2025年5月31日閲覧。
  6. ^ まいらせ候」漢字字躰帳. 2025年4月9日
  7. ^ 文芸類纂 巻2 字志 下」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年4月9日
  8. ^ a b Das Buch der Schrift: enthaltend die Schriftzeichen und Alphabete aller Zeiten und aller Völker des Erdkreises”. 2025年5月31日閲覧。
  9. ^ a b c 伴信友 著『仮字本末』下巻・附録”. 2025年5月31日閲覧。
  10. ^ 児玉幸多『くずし字解読辞典〔普及版〕』東京堂出版 1993年 ほか
  11. ^ 田島毓堂「法華経為字和訓考—資料編(三)—」名古屋大学文学部研究論集 1990年

参考文献

関連項目

外部リンク



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