やとは?

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五十音図ヤ行の第1音。硬口蓋前舌との間を狭め発する半母音[j]と母音[a]とから成る音節。[ja

平仮名「や」は「也」の草体から。片仮名「ヤ」は「也」の草体楷書したもの

[補説] 「や」は、また、「きゃ」「しゃ」「ちゃ」などの拗音音節を表すのに、「き」「し」「ち」などの仮名とともに用いられる。現代仮名遣いでは、拗音の「や」は、なるべく小書きすることになっている


[感]

驚いたときや不意に気づいたときに発する語。「や、火事だ」

突然または偶然に出会った人に呼びかけるときに発する語。「や、しばらく」

力をこめたり気合いかけたりするときに発する語。また、音曲などの囃子詞(はやしことば)。やっ。

呼びかけ答える語。はい。

「『して太刀は』『—、ござらぬな』」〈虎明狂・真奪


[助動]敬語助動詞「やる」の命令形「やれ」の音変化》…なさいな。

早う」〈浄・曽根崎


【一】[接助]動詞動詞型活用語終止形に付く。ある動作作用が行われると同時に、他の動作作用が行われる意を表す。…とすぐに。…すると。「わたしの顔を見るや逃げ出した」

【二】[副助]名詞名詞準じる語に付く。「やもしれない」などの形で、軽い疑問の意を表す。…か。「午後から雨が降るやもしれない」

【三】[終助]活用語終止形命令形に付く。

同輩目下の者などに対して軽く促す意を表す。「そろそろ出かけようや」「もう帰れや」

軽く言い放すような気持ちを表す。「もう、どうでもいいや」

疑問反語の意を表す。…(だろう)か。…だろうか(いや、そうではない)。「この結末どうなりましょうや」「どうして私に言えましょうや」

【四】[間助]名詞名詞準じる語、副詞に付く。

呼びかけを表す。「花子や、ちょっとおいで」

「我妹子(わぎもこ)—我(あ)を忘らすな石上(いそのかみ)袖布留川(そでふるかわ)の絶えむと思へや」〈・三〇一三

強意を表す。「今や経済危機迎えようとしている」「またもや地震が起こった」

詠嘆感動の意を表す。

「いで、あな幼な—」〈源・若紫

夏草つはものどもが夢の跡芭蕉」〈奥の細道

【五】[並助]名詞名詞準じる語に付く。事物並列列挙する意を表す。「赤や黒や青が混ざり合っている」「海や山などに行く」「甘いのや辛いのがある」

羽音台風—、(イカヅチ)ナドノヤウニ聞コエタレバ」〈天草本平家・二〉

[係助]名詞活用語連用形連体形副詞助詞などに付く。なお、上代には活用語已然形にも付く。

文中にあって、疑問反語を表す。

疑問を表す。…(だろう)か。…かしら。

ももしきの大宮人は暇(いとま)あれ—をかざしてここに集(つど)へる」〈万・一八八三〉

「男、異心(ことごころ)ありてかかるに—あらむと思ひ疑ひて」〈伊勢二三

反語を表す。…だろうか(いや、そうではない)。

「月—あらぬ春—昔の春ならぬわが身一つはもとの身にして」〈伊勢・四〉

文末用法。

疑問を表す。…(だろう)か。…かしら。

いかにぞからめたり—」〈古本説話集・下〉

反語を表す。…だろうか(いや、そうではない)。→やは

「妹(いも)が袖別れて久(ひさ)になりぬれど一日(ひとひ)も妹を忘れて思へ—」〈三六〇四〉

かばかり守る所に天の人にも負けむ—」〈竹取〉

[補説] 【一】は「ドアが開くやいなやホーム飛び降りた」のように「やいなや」の形で慣用的用いられることが多い。1場合文末活用語連体形結ばれる。「ぼろぼろ(=虚無僧)といふもの、昔はなかりけるにや」のように結びの言葉省略されることもある。また、2終助詞とする説もある。


接尾人を表す名詞人名などに付いて、親しみの意を添える。「ねえや」「坊や」「爺や」「きよや」


や【八】

《「よ(四)」の母音交替形としてその倍数を表したもの

はち。やっつ。声を出してかぞえるときの語。やあ。「いつ、むう、なな、八」

はち。やっつ。多く名詞の上に付けて用いる。「七転び八起き

名詞の上に付けて数量が多いことを表す。「八重咲きの花」「八雲たつ」


や【冶】

常用漢字] [音](呉)(漢)

金属鉱石をとかしてある形につくる。「冶金鍛冶(たんや)」

人格練りあげる。「陶冶

心をとろけさせる。なまめかしい。「艶冶(えんや)・遊冶郎

難読鍛冶(かじ)


や【夜】

[音](呉)(漢) [訓]よ よる

学習漢字2年

[一]〈ヤ〉よる。「夜陰夜間夜勤夜景夜行(やこう・やぎょう)・夜食夜半暗夜一夜五夜今夜終夜(しゅうや)・初夜除夜深夜昼夜通夜(つや)・徹夜日夜暮夜連夜

[二]〈よ〉「夜風夜中夜長月夜闇夜(やみよ)」

[三]〈よる〉「夜昼

名のり]やす

難読十六夜(いざよい)・小夜(さよ)・昨夜(ゆうべ)・昨夜(よべ)・終夜(よすがら)・終夜(よもすがら)・夜半(よわ)


や【嫌/×厭】

形動「いや(嫌)」の音変化感動詞的に用いることもある。「顔を見るのも—なやつ」「手伝うなんて—なこった」「—だ、食べたくない」


や【屋/家】

【一】[名]

住むための建物家屋。いえ。「我が—」「一軒—」

屋根

声高になのたまひそ。—の上にをる人どもの聞くに、いとまさなし」〈竹取〉

【二】接尾名詞に付く。

それを売買する人や家の意を表す。「本—」「菓子—」

そのような性質の人をいう。使う人、場合によって軽蔑自嘲の意を込め用いられることもある。「気取り—」「わからず—」「がんばり—」

役者屋号文人雅号などとして用いる。「紀の国—」「鈴の—」

商業などを営んでいる家の屋号として用いる。「越後—」「近江—」

そのこと専門にしている人、ある技術優れている人などをさしていう。使う人、場合によって自慢げに、うらやましげに、あるいは自嘲軽蔑の意を込めても用いられる。「事務—」「技術—」「政治—」「チーム随一飛ばし—だ」「速いだけが取り柄走り—さ」


や【弥】

[副]《「八(や)」と同語源》程度がよりはなはだしいさま。ますます。いよいよ。

下堅く—堅く取らせ秀罇(ほだり)取らす子」〈記・下・歌謡〉


や【×揶】

[音]ヤ(呉)(漢) [訓]からかう

からかう。はぐらかす。「揶揄(やゆ)」


や【×椰】

人名用漢字] [音]ヤ(呉)(漢) [訓]やし

植物の名。やし。「椰子


や【×爺】

[音]ヤ(呉)(漢) [訓]じじ じい じじい

[一]〈ヤ〉

男の年寄り。「老爺好好爺

父。「爺嬢

[二]〈じじい〉「狸爺(たぬきじじい)・花咲爺(はなさかじじい)」


や【矢/×箭】

武器狩猟具の一。弓の弦(つる)につがえ、距離を隔て目的物射るもの。木または竹で作った棒状のもので、一方の端に羽をつけ、他方の端に鏃(やじり)をつける。「—をつがえる

木材石など、かたいものを割るのに使うくさび。

紋所の名。1の形を組み合わせ図案化したもの

矢/箭の画像
矢の紋所一つ「丸に矢尻付き違い矢」
矢/箭の画像
矢の紋所一つ片桐違い矢」
矢/箭の画像

や【×耶】

人名用漢字] [音]ヤ(呉)(漢) [訓]か や

疑問を示す助字。「有耶無耶(うやむや)」

父。「耶嬢

難読耶蘇(やそ)・耶馬台国(やまたいこく)


や【谷】

谷あいの地。やつ。やと。地名に残っている語。「谷中」「雑司ヶ谷


や【×輻】

車輪の軸外側の輪とを結ぶ、放射状取り付けられた数多く細長い棒。スポーク


や【野】

[音](呉)(漢) [訓]

学習漢字2年

[一]〈ヤ〉

のはら。「野営野外原野広野荒野山野戦野田野平野牧野緑野林野

自然のままの。「野趣野獣野生

いやしく荒々しい。「野蛮野卑粗野

むきだしの。「野心野望

範囲。「視野分野

民間。「野党下野在野朝野

野球グラウンド。「野手外野内野

下野(しもつけ)国。「野州

[二]〈の〉「野原裾野(すその)」

[補説] 「埜」は古字人名用漢字

名のり]とお・なお・ひろ

難読上野(こうずけ)・下野(しもつけ)・野老(ところ)・野点(のだて)・野良(のら)・野木瓜(むべ)・野羊(やぎ)


や【野】

ひろびろとした地。のはら。の。

「風強く秋声—にみつ」〈独歩武蔵野

官職つかないこと民間。「野にある逸材


や【や・ヤ】

〔名〕 五十音図第八第一段(ヤ行ア段)に置かれ、五十音順第三十六位のかな。いろは順では第二十九位で、「く」のあと、「ま」の前に位置する。現代標準語発音では、硬口蓋前舌との間を狭め発する有声半母音 j と母音 a との結合した音節 ja にあたる。イ段のかなに添えア段拗音を表すことがある現代かなづかいでは拗音場合「や」を小文字添える。「や」の字形は、「也」の草体から出たもの、「ヤ」の字形は、同じく「也」の草体を再び楷書化するところから生じたものであるローマ字では、ya と書く。


感動

驚いた困惑したりした時に思わず発することば。

宇津保(970‐999頃)吹上上「や、たれぞや。などおぼえぬ」

② 人に呼びかける時にいうことば。

霊異記810‐824)下「咄(ヤ)、汝、何ぞ此の穢(きたな)き地に居るといひ〈真福寺訓釈 咄(ヤ)〉」

横柄態度応答する時にいうことば。

雲形本狂言水掛聟室町末‐近世初)「『やあ是(これ)是』『や』『夫(それ)は何をおしある』『ハア、あぜを直します』」

④ 何か勢いよくようとして発するかけ声や、歌謡などのはやしことば。〔名語記(1275)〕

*虎明本狂言餠酒室町末‐近世初)「所領もちもちのうへに、なをぜにもちこそめでたけれ。や、ゑいやととや」

(5) ことばを並べあげる時、そのはじめに添えることば。やれ。

滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「ヤレ芸者の、ソレたいこもちの、ヤ何だはかだはと」

(6) 男子用いる軽い挨拶のことば。

浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「昇は急足(あしばや)に傍へ歩寄(あゆみよ)り、『ヤ大(おほき)にお待遠う』」


1 〔間投助〕

種々の語を受けて詠嘆を表わし、また、語調整えるのに用いられる。

(イ) 囃子詞(はやしことば)として歌謡用いられるもの。

古事記(712)中・歌謡「ええ し(ヤ)ごし(ヤ) こはいのごふそ ああ し(ヤ)ごし(ヤ) こは嘲笑(あざわらふ)そ」

(ロ) 連用修飾語主語も含む)を受けるもの。

書紀720神武即位前・歌謡「神風の 伊勢の海大石(ヤ) い這ひもとほる

(ハ) 連体修飾語を受けるもの。

古事記(712)中・歌謡「鴫羂(しぎわな)張る 我が待つ(ヤ) (しぎ)は 障(さや)らず」

古今(905‐914)恋一・四六九「ほととぎす鳴くさ月のあやめぐさあやめも知らぬ恋もする哉〈よみ人しらず〉」

(ニ) 終止した文を受けるもの。終助詞とする説もある。

書紀720皇極三年六月歌謡柔手(にこで)こそ わが手を取らめ 誰が裂手(さきで) 裂手そも(ヤ) わが手取らすも(ヤ)」

徒然草1331頃)八九「『助けよ猫股よやよや』とさけべば」

(ホ) 已然形を受けるもの。

古今(905‐914)恋三・六七一「風吹けば浪うつ岸のなれねにあらはれてなきぬべら也〈よみ人しらず〉」

(ヘ) 形容詞形容動詞語幹シク活用形容詞終止形)を受けるもの。

宇津保(970‐999頃)国譲中「『あなわびし、いとあつし』との給へば」

梁塵秘抄1179頃)二「金の御嶽にある巫女(みこ)の打つ鼓、打ち上げ打ち下ろし面白

(ト) 独立語を受けるもの。

古今(905‐914)夏・一五二「やよ待て山郭公(やまほととぎす)ことづてんわれ世の中に住みわびぬとよ〈三国町〉」

(チ) 和歌などの初句にあって体言を受け、場面提示詠嘆をこめる。後に俳句切字となる。

新古今(1205)冬・六三九「志賀の浦遠ざかり行く浪まより氷り出づ有明の月藤原家隆〉」

俳諧春の日(1686)「古池蛙飛こむ水のをと〈芭蕉〉」

(リ) 副詞を受けて意味を強めるもの。→今や必ずや又もや

② 人を表わす体言を受け、呼びかけ表わす

万葉(8C後)一七・三七三「天ざかる 鄙(ひな)も治む大夫(ますらを)(ヤ) 何かもの思(も)ふ」

源氏100114頃)宿木「あが君をさなの御もの言ひや」

③ 語を列挙する間に用いる。

(イ) 同種の語を列挙し、漠然とした並列表わす並立助詞とする説もある。→彼(あれ)やこれや・何やかや。→語誌(1)

蜻蛉(974頃)中「風、猶やまず」

大鏡(12C前)二「御あそびせさせ給ひもてなしかしづき申人などもなく」

(ロ) 反対の意味のことばを列挙し、強調する。→疾(と)しや遅し

動詞連体形を受け、「…と」「…時は」の意を表わす。→語誌(2)

雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉上「国会準備奔走する諸君は必ず思惟せしならん」

2 〔係助〕 疑問または反語の意を表わす。→語誌(3)

文中にあって係りとなり、文末活用語連体形で結ぶ。

(イ) 連用修飾語主語も含む)を受けるもの。→語誌(4)

万葉(8C後)五・八〇四「遊び歩き世の中(ヤ) 常にありける

古今(905‐914)夏・一五四「夜暗きまどへるほととぎすわが宿をしも過ぎがてに鳴く紀友則〉」

御伽草子梵天国室町末)「宿なきままの宿としていくたびさますらん」

(ロ) 条件句を受けるもの。上代では接続助詞「ば」を介せず已然形直接する。

万葉(8C後)一〇・一八二三朝井堤に来鳴く貌鳥(かほとり)汝だにも君に恋ふれ(や)時終へず鳴く

古今(905‐914)秋上一九四「久方の月の桂も秋は猶もぢすればてりまさるらむ〈壬生忠岑〉」

文末用法。→とかや。

(イ) 終止形を受けるもの。→得たりやおう

古事記(712)下・歌謡「汝こそは世の長人 そらみつ大和の国に 雁卵(こ)産(む)と聞く(ヤ)」

伊勢物語(10C前)九「名にし負はばいざ事とはむ宮こわが思ふ人はありなしと」

(ロ) 已然形を受け、反語の意を表わす

古事記(712)下・歌謡「ばなれ 退(そ)き居りとも われ忘れ(ヤ)」

[語誌](1)「や」の並立用法として「みな人の花といそぐ日もわが心をば君ぞ知りける」〔二三九〕の例を挙げる説もあるが、これは引用の「と」に続いており詠嘆用法すべきである。なお並立用法成立は一〇世紀から一一世紀初の頃という。
(2)(一)④の用法接続助詞とする説もあるが、本来は詠嘆強調であって(一)①の近代的用法と見られる此日天晴千里のたちゐもなく」〔雨月物語菊花の約〕の例と異なるものではない。主として近代文語文用いられる。
(3)同じく疑問反語表わす「か」との違いは、文末用法場合「や」が問いかけ表わす点であるが、上代既に「や」は「か」の領域を侵しつつあった〔沢瀉久孝「『か』より『や』への推移万葉集作品時代〕。
(4)中古以前疑問語の下には「や」を用いず「か」を用いたが、中世以後乱れ例も現われる


接尾〕 状態を表わす造語要素に付いて、そういう感じである意を添える。「にこや」「なごや」など。なお、接尾語「やか」に含まれるものも同じものと考えられる


接尾〕 人を表わす名詞人名などに付けて親しみ表わす目下の者や使用人などの通称添え用い、特に人名場合は、女中などの名に添えて使われた。「じいや」「坊や」「ねえや」「うめや」など。


助動詞「やる」の命令形「やれ」の略、または、助動詞「やす」の終止形「やす」の略) 活用語連用形に付いて、対等またはそれに近い目下の、親愛の関係にある者に対す指図用いる。…なさい。

狂言記相合袴(1660)「のふのふくわじゃまちやまちや」

浄瑠璃曾根崎心中(1703)「はつも二階へ上って寝や。早う寝や」


〔助動〕 (「じゃ」の変化した語。活用は、未然形「やろ」連用形「やっ」終止形「や」の形がみられる) 指定の意を表わす。…だ。…じゃ。上方語江戸末期頃からみられる。

洒落本・興斗月(1836)「成駒屋はんが何たらの時おさむらいに成て出(で)やはるきれいなきれいなお士(さむらい)はんや」


や【八】

〔名〕 (よ(四)母音交替形としてその倍数を表わしたもの

八つ名詞助数詞前に直接つけて用いる。具体的なではなく数の多いことを表わす場合もある。「八重(やえ)」「八岐(やまた)の大蛇(おろち)」「八雲」など。

物の数を、声に出して順に唱えながら数えるときの八。実際に唱えるときには「やー」と長く発音することも多い。やあ。

年中行事秘抄(12C末)鎮魂祭歌「一(ひと)二(ふた)三(み)四(よ)五(いつ)六(むゆ)七(なな)や九(ここの)十(たりや)」

[補注]「や」は副詞の「いや」(縮約形の「や」もある)と同源との説も近世見られるが、荻生徂徠は『南留別志』で「ふたつはひとつの音の転ぜるなり。むつはみつの転ぜるなり。やつはよつの転ぜるなり」とする。


や【否・嫌】

形動〕 (「いや(否)」の変化した語) 不快に思うさま好ましくないさま。きらいなさま。

洒落本辰巳之園(1770)「おいらをがはらませて、御亭(ごて)になろとは、わしゃやです」


や【屋・家・舎】

1 〔名〕

① いえ。家屋住居としての建造物や、これに準ずるものとして、家畜を飼ったり物を貯蔵したりするための建造物などをも含めていう。

万葉(8C後)一四・三四六〇「誰そ此の屋(や)の戸押(お)そぶる新嘗(にふなみ)に我が夫(せ)をやりて斎(いは)ふ此の戸を」

建造物主要部としての屋根をさす。

*竹取(9C末‐10C初)「屋の上には糸を染めて色々葺(ふ)かせて」

2語素

名詞について、その物をそろえて売買する人や家を表わすまた、これに準じて他の業種についてもいう。「米や」「や」「植木や」「ブリキや」「質や」「はたごや」など。

② 転じて、それを専門としている人をさしていう。軽蔑(けいべつ)、または自嘲(じちょう)の意を込め用いことがある。「政治や」「物理や」など。

種々の語について、そのような人を軽蔑し、ののしって呼ぶのに用いる。「わからずや」「やかましや」「気どりや」など。

商家旅館料理屋などの屋号として用いる。「越後や」「紀の国や」「丸や」「鈴や」など。

(5) 役者文人などの雅号として用いる。「音羽や」「鈴のや」など。


や【矢・箭】

〔名〕

武器一つ弓弦(ゆづる)につがえて射るもの。矢柄(やがら)の本(もと)には鳥の羽をつけ、末には鏃(やじり)をつける。長さは手の握り数で普通一二束(つか)、長いものは一五束から一八束に至る。矢竹の節の数から四節篦(よふしの)と三節篦があり、前者羽中(はなか)・袖摺(そですり)・篦中(のなか)・射付(いつけ)または(すげ)の四節後者羽中を除いた三節である。糸または革で所々巻き位置によって筈巻(はずまき)・口巻(くつまき)・根太巻(ねたまき)などの名がある。弦を受ける所を筈(はず)といい、節(ふし)筈・角(つの)筈などがある。羽はふつう三片であるが、四片または二片のものもあって、三立(みつたて)・四立(よつたて)・二立(ふたつたて)という。用法作り方により征矢(そや)・的矢(まとや)・野矢雁股(かりまた)・鏑矢(かぶらや)・神頭(じんどう)・蟇目(ひきめ)などの種類がある。

矢&wc1;の画像

正倉院文書天平六年(734)尾張国正税帳「箭伍拾具料稲漆束伍把」

万葉(8C後)三・三六四大夫(ますらを)の弓上振り起し射つる矢(や)を後見む人は語り継ぐがね」

② 特に①の、射られて空中を飛ぶ状態のもの。非常に速いことをたとえていう。→矢の如し

堅い木材石を割るのに用い(くさび)。割ろうとするものの小口挿し玄翁(げんのう)の類で打ち込んで割る。ひめや。また、(くい)の類をいう。〔随筆・凌漫録(1804‐30頃か)〕

④ (戦場では①が多数飛び交うところから) 催促詰責抗議などを激しくまた、たて続けにする状態をいう語。→矢の催促矢の使い

(5) 詰責攻撃などの方向ほこさき

(6) 紋所の名。①を組み合わせた形にして図案化したもの一つ矢、違い矢、並び矢八つ矢車などがある。

一つ矢@並び矢@違い矢@八つ矢車の画像

(7) 浄瑠璃の節章の一つ激しさ強調するために用い曲節強く鋭い曲調

浄瑠璃義経千本桜日本古典文学大系所収)(1747)二「平家大将知盛とは其骨柄に」

(8)ブローチ


や【谷】

〔名〕 =やつ(谷)〔物類称呼(1775)〕


や【輻】

〔名〕 車輪部分の名。車軸から放射状に出て車輪支えている多数の棒。やぼね。〔新訳華厳経音義私記(794)〕

大鏡(12C前)三「はしりぐるまのわには、うすずみにぬらせたまひて、〈略〉やなどのしるしには、すみをにほはさせ給へりし」


や【野】

〔名〕

① 平らで広々とした地。また、放置されてや木などの茂ったままになっている地。の。

武蔵野(1898)〈国木田独歩〉二「風強く秋声野(ヤ)にみつ」〔易経‐坤卦〕

野良田畑。の。

文明本節用集室町中)「農夫相与抃於野(ヤ)喜雨亭記〕」

官途つかないこと政権の側に立たないこと。民間

内幕話(1883)〈渡井新之助編〉帝政党内幕、並機関の事「絶世名文章いよいよ光を増し、朝となく野となく喝采せざるはなく」〔書経大禹謨〕

④ (形動無風流であること。粗野であること。また、そのさま。

甲陽軍鑑(17C初)品四「花と承るに、まいらぬは野(ヤ)なり」

(5)形動品位がおちること。いやしいさま。野鄙卑俗

史記抄(1477)七「あまりに夏の弊が野なるほどに多威儀ぞ」

小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉下「あるひは其気韻の野(ヤ)なるに失して、いと雅びたる趣向さへに為にひなびたるものとなりて」〔論語‐雍也〕


~や

単語 発音 意味、用例 関連語
~や 【助】 語尾に付けて疑問を表す
用例:どいづや。どごさいってちたのや。
意味:どれですか。どこに行ってきたんですか。


»仙台弁の発音についてはこちら

[多]=横着態度応答する時や、軽く聞き返す時に使う ・「・・・や?」

[略]=いや ・こんな会話あります「もう行ぐべえや(行きましょう)」「や(いや)」

大阪弁 訳語 解説
だ、である
be
「にてあり」「である」の最終形態。「じゃ」の転。中南近畿北陸北九州周防長門瀬戸内海地域琉球などで使われる断定助動詞前に「の」がくる場合、「行ったんや」と動詞過去形にはつくが、「行くんや」と現在形にはつかず「行くねん」となる。名詞形容動詞続き断定肯定の他に、疑問詞などを伴って疑問を表す。そうやわしのもんや、きょうの夜は静かや、この写真の人は誰や、そら何や初級大阪弁学習者大阪弁を話そうとするときは、この語から導入始めることが多い。大阪発祥山陰越後尾張以東では「だ」、越後遠江などでは「ら」。


大阪弁 訳語 解説
やも あいつ、何するわからんさかいな。


大阪弁 訳語 解説
「ある」が転じた「やる」の命令形「やれ」の略。言葉終わりに付けることで、命令敬語連用形命令語などをやわらげる働きがある。「よ」のように相手をなじる意味は含まれていないハンカチ忘れんと行きや、ほかしとくんなはれや、持っておいでや、など。命令形命令語などのあとにつくと乱暴な印象を持つ。持って来いや、はよせんかいや、いてもうたれや、など。


大阪弁 訳語 解説
上項と同じだが、動詞意向形に付いて勧誘念押しする。早よ行かな店閉まるさかい行きまひょや、いやや言わんと和子ちゃんもあしたの遠足行こうや。伊勢で「に」。


ーや・ーな

大阪弁 訳語 解説
ーや・ーな よ・な 促し要望を表す、動詞連用形や、助詞「て」の後などについて、前の語を強調する。はよ行きぃや、ちょっとだまりぃや、もっと食べぇな、ちょっと待ってぇな、なんでぇな。前の音を伸ばして、連用形禁止命令の「食べな」「行きな」などと同音衝突避ける。伸ばす音の前の音にアクセントを置く。「んかいや」「んかいな」よりはやわらかい言い方


大阪弁 訳語 解説
か、(だか) 不確か。「やら」の転。なに言うとんのんやら、なんやなあ、なんのことやわかれへんわ。大阪弁とやらを勉強してみた、という場合には「やら」を使う。全国的に「か」だが、北奥羽西東海、東京などで「だか」、四国中国北陸などで「やら」。


や、やと、やて

大阪弁 訳語 解説
や、やと、やて だと、だって 断定助動詞の「や」。文中の「と」は省略される。わてもこっちが先や思いますわ。せやさかいこれや言うたやろ。なんやとこら。なんやて!?もっぺん言うてみい!


大阪弁 訳語 解説
では、じゃ 東京標準語と同じように用いる「○○じゃない」の「じゃ」から転じた。後に存在打ち消しを伴う。探してたんそれやおまへんか、そない言うもんやあらへん、遅いやないかい、など。「では」「とちがう」と使い分ける


大阪弁 訳語 解説
「は」の転。あとに必ず打ち消し言葉が続く。行きやへん、死にやへん。


やあ、や

大阪弁 訳語 解説
やあ、や えば ああ言やこう言う言や言うものの、など特定の言い回しのみで使われる。


やら、や

大阪弁 訳語 解説
やら、や とか、だとか、だか、だの 例示列挙。「にやあらむ」の最終形態。いくつかの物事並べ上げる。あれやらこれやら。何言うとんのやら。誰が誰やわからん、と「ら」を省略することもある。


や、やー

あげるよ、差し上げます
例「やー」「けー」
=「どうぞ」「ちょうだい

や、やあ

品詞接尾語
標準語》ら【等】、たち【達】
用例》「あの人やあのせいだけえ・・・」(あの人達のせいなんだから・・・)。
補遺》「みんなやで」の「や」も、この「や」に関係があるかもしれないなあ・・・。

~や

方言味・解
~や疑問詞)~か? ≒「~ね②」「~か」

  1. 嫉妬或は匕首のことを云ふ。

  1. 魚屋小物小魚)の符牒にして七といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 魚屋大物鮮魚符牒にして七といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  3. 七。〔料理屋

分類 料理屋符牒


  1. 古着屋通符牒にして、十といふ数量を表す。通り符牒の条を参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 十。〔古物商

分類 古物商符牒



読み方:や

  1. 一。〔海産物商〕

分類 海産物


読み方:や

  1. 三。〔青物商〕

分類 青物


読み方:や

  1. 御用聞き異称魚屋八百屋豆腐屋などの注文取り

読み方:や

  1. 六。〔鰻屋

分類 鰻屋


読み方:や

  1. 剪刀ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・京都府
  2. 剃刀ノコトヲ云フ。〔第二類 金銭器具物品之部・大阪府
  3. 傷殺犯又ハ強盗手段使用スル刀剣ノ類-「やアートモ云フ。〔第六類 器具食物
  4. 匕首
  5. 匕首短刀
  6. 刃物ノコト。例ヘバ安全剃刀替刃ノ如キモノ
  7. ドス刀類。魚津名古屋名寄 博徒不良虞犯仲間
  8. 小刀小松
  9. ドス小刀刃物、やあというと兇器。〔一般犯罪
  10. ドス匕首小刀類。やい刃の転化した「やつぱ」を省略していう。〔香〕
  11. ドス小刀刃物。やあといえば凶器

分類 京都府博徒不良虞犯仲間大阪府掏摸犯罪露店商、香、香具師

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/31 08:20 UTC 版)

は、日本語音節のひとつであり、仮名のひとつである。1モーラを形成する。五十音図において第8行第1段(や行あ段)に位置する。




「や」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2019/09/13 23:56 UTC 版)

発音

  • /ya/

名詞:矢

  1. 古代から近世以前用いられた武器で、直線の棒の端に重りをつけ、その反対側に羽等をつけたもの重りとして鋭く重い金属やじり)などをつけ、弓によってとばすことにより貫通力を得、遠方相手に対して攻撃も可能となる。また、鏃に代え発火物をつける場合もある。現代においてはスポーツ娯楽のほか、お守などとして残る。
  2. 速く一直線に飛ぶ性質や、攻撃一斉に襲うことが多かったことから)速いものや、次から次へ連続するものの例え

複合語

成句

関連語

翻訳: 矢

名詞:八

  1. (なな)」に一を加え和語序数としては、「七」の次、「(ここの)」の前の数。

語源

名詞:輻

  1. 車輪車軸輪環部分をつなぐ骨組みスポーク

形容動詞

  1. いやが転じたもの。いや。

助動詞

  1. 西日本、特に関西北陸などでみられるじゃの変化

活用

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形 活用
やろ やっ
(な) (なら) 特殊型

助詞

  1. 同種のものごと並べてあらわす。「と」よりも限定厳しくなく、挙げたものごと以外のことも暗に含む。
  2. 接続助詞)するとすぐに。するが早いか
  3. 俳句における切れ字詠嘆対象であることを示す。

間投詞

  1. くだけた挨拶呼びかけ関連語 やあ、よ
    • や、元気だったか?
  2. 警戒驚き関連語: む、ん

接尾辞

  1. 親しい関係にある者や、目下の人につけて呼ぶ。
  2. 】、【

  • 画数:11
  • 音読み:ヤ
  • 訓読み:や
  • ピンイン:ye1
  • 対応する英語:phonetic used in Korean place names










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