掏摸
読み方:すり
- 掏摸スルコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・兵庫県〕
- 巾着ヲ切ル者ヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・岡山県〕
- 群集の中に交り混雑に紛れて、人の金品を掠め取る盗人のことをいふ。〔犯罪語〕
- 掏摸のことは昔はスリ、巾着切、胡摩の灰、夜盗などと各々別の種類として呼ばれてゐた。掏摸のことは「ヌキ」「チガヒ」「チボ」などの別名があり、「巾着切」「ボタハタキ」といふは掏摸の中の一種類である。又掏摸を「エンコウ」「オシドリ」など云ふのはダチと常に連れ立つて仕事に出歩くところから来た名称である。
- 他人の油断せる隙を窺ひ巧みな技術を以て目的の人物より直接金品を掏り取る者。これらには色々の種類あり汽車、電車、汽船、乗合船等の乗物の中に於て専門として掏摸をする者、街路に於て掏り取るを専門とする者。其他種々のことを専門として掏摸を行ふ者がある。汽車、電車等を専門とする者を「箱師」と云ひ、その中で汽車を専門とする者を「長箱師」ともいふ船内を専門とする者を「浮巣つかひ」と云ふ。其他それぞれ「掏摸」以外に名称がある。技術の方法はそれぞれ異つてゐるが大体刄物器具等を用ふる者は未熟練者で上手な者は使はない。関西地方にて「ちぼ」「巾着切り」といふのは主として街路や混雑した場所に於ての掏摸をいふ。
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スリ
(掏摸 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/03 04:17 UTC 版)
スリ(英語: pickpocketing、pickpocket)とは、他人の懐などから金品などを気づかれないようにかすめとる行為、またそれを行う者のこと。
- ^ a b スリ絶えず、大名生活の大親分、東京市中に1500徘徊 新聞集成明治編年史. 第十三卷、(林泉社、1936-1940)
- ^ 仕立屋銀次『明治・大正・昭和歴史資料全集. 犯罪篇 下卷』有恒社、1932-1934
- ^ 法務省 (2019-11) (Excel). 令和2年版犯罪白書 第1編 犯罪の動向 第1章 刑法犯 第2節 主な刑法犯 1 窃盗 1-1-2-3図 窃盗 認知件数の推移(態様別,手口別) (Report) 2021年4月29日閲覧。.
- ^ 警察庁捜査支援分析管理官 (2021-02-08) (PDF,Excel). 令和2年1月~令和2年12月犯罪統計【確定値】 第2表 窃盗 手口別 認知・検挙件数・検挙人員 対前年比較 (Report). pp. 10 2021年4月29日閲覧。.
- ^ 法務省 (2019-11) (Excel). 令和元年版犯罪白書 第6編 平成における犯罪被害者 第1章 犯罪被害 第2節 犯罪被害についての実態調査 2 31年調査の結果 (Report) 2020年4月26日閲覧。.
- ^ 警察庁 (2020-08) (PDF,Excel). 令和元年の刑法犯に関する統計資料 第2 罪種・手口別の認知・検挙状況 2 重要窃盗犯 (4) すり (Report). pp. 41-42 2021年4月29日閲覧。.
- ^ 『木の實を拾ふ』白水社、1935年11月
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