熟語 (漢字)
(漢熟語 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 13:24 UTC 版)
漢字文化圏において、熟語(じゅくご)と称する語は、2字以上の漢字が結合した言葉のことである[1]。構成要素が漢字であることを強調するために漢熟語あるいは熟字などと呼ぶこともある。日本語においては、複数の漢字で構成される単語として認識される[1]。本項目では、特にことわりのない限り、この意味での「熟語」について解説する。
註釈
- ^ 熟语、熟語
- ^ 复合词、複合詞
- ^ 合成词、合成詞
- ^ 骈字、駢字
- ^ 铅、鉛
- ^ 笔、筆
- ^ 「看見」の否定が「看不見kànbùjiàn」となるように、「看」と「見」の関係は文法的に必ずしも同等ではない。現代中国語においては、動詞の「看」に対して「見」は補語になっていると説明される(動補構造)。
- ^ 本来の和語に漢字をあてたものと考えられる。なお現代中国語では「擺(bǎi)」と一字で表記する。
- ^ 「おしから(押柄?)」の字音転化が本来の語源と考えられる。
- ^ 杞忧、杞憂
- ^ 卧薪尝胆、臥薪嘗膽
- ^ 温良恭俭让、溫良恭儉譲
- ^ 谚语、諺語
- ^ 俗语、俗語
- ^ 歇后语、歇後語
- ^ 成语、成語
用例
出典
- ^ a b c 『ベネッセ表現・読解国語辞典』ベネッセコーポレーション、2003年5月。
『集英社国語辞典』第1版、集英社、1993年。
『日本語大辞典』講談社、1989年11月。
『学研国語大辞典』、学習研究社、1978年4月。
「デジタル大辞泉」小学館、2010年7月30日閲覧。
などの記述による - ^ a b c 『中日大辞典』 愛知大学中日大辞典編纂処、大修館書店、1987年2月、増訂第二版。
- ^ a b c d e 峰岸明「熟語」『漢字百科大事典』89-90頁。
- ^ 石井正彦「漢字連接」『漢字百科大事典』、139-140頁。
- ^ 高島(2001), p. 38,41-42
- ^ 以上の記述は、河東束雄「語の構造」『言語学への招待』中島平三、外池滋生編著、大修館書店、1994年1月、95-105頁を参考にした。
- ^ 小泉保『日本語の正書法』大修館書店、1978年1月。
- ^ a b 秋元美晴『日本語教育能力検定試験に合格するための語彙12』(日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ)アルク、2010年1月
- ^ 『日本の漢字』, p. 255.
- ^ 『リーダーズ英和辞典』第2版、1999年、研究社。“combining form”の項による。
- ^ 『類語大辞典』講談社、2002年11月。
- ^ a b 日外アソシエーツ辞書編集部『逆引き熟語林』日外アソシエーツ、1992年。
- ^ a b c 佐藤武義「和製漢語」『漢字百科大事典』88-89頁。
- ^ a b 高島(2001), p. 103-106
- ^ 高島(2001), p. 100-103.
- ^ 「送り仮名の付け方」昭和48年内閣告示第2号、文化庁国語施策情報システム、2010年8月16日閲覧。
- ^ 竹浪聰「熟字訓」『漢字百科大辞典』、81頁。
- ^ 『岩波四字熟語辞典』 岩波書店辞典編集部、岩波書店、2002年2月
- ^ a b 高島(2006), p. 26
- ^ 荒尾禎秀「漢字語」『漢字百科大事典』、138頁。
- ^ 島村礼子「英語との比較を通してみた日本語の「名詞+名詞」複合語-その生産性をめぐって(PDF)」津田塾大学、1997年3月、2010年7月30日閲覧。
- ^ 加賀野井(2002)、139頁。
- ^ 『小学館日本語新辞典』小学館、2004年11月。
- ^ 野村雅昭「四字漢語の構造」『電子計算機による国語研究7』国立国語研究所、1976年。
- ^ 井上ひさし『私家版 日本語文法』1984年、新潮社。
- ^ 『日本の漢字』, p. 82-83.
- ^ a b 高島(2001), p. 56-63
- ^ 藤堂(1969), p. 287-288.
- ^ a b c 魏之涛, 費騰, 朱金月, 夏俊, 柴野たまの「日本語教育実践研究(7)難読語の指導-常用漢字音訓表付表より-」『早稲田大学日本語教育実践研究』第4巻、早稲田大学大学院日本語教育研究科、2006年5月、105-114頁、CRID 1050282677437986560、hdl:2065/5777、ISSN 1349-9084。
- ^ 鎌田正・米山寅太郎『新漢語林』大修館書店、2004年。
- ^ 加納(1999), p. 102-103.
- ^ 加納(1999), p. 6-77,127-132.
- ^ 加納(1999), p. 128.
- ^ 豊島秀雄「「大地震」の読み方は?」NHK放送文化研究所。1999年1月1日。2010年9月6日閲覧。
- ^ 中川正之『漢語からみえる世界と世間』岩波書店、2005年5月。
- ^ 高島(2001), p. 150-155.
- ^ 高島(2001), p. 85.
- ^ 大野圭介「望郷の詩」富山大学人文学部、2010年7月30日閲覧。
- ^ 奥平卓『漢文の読み方』岩波書店、1988年の4-13頁に同様の講義がある。
- ^ 藤堂(1969), p. 315-333.
- ^ 加賀野井(2002)、86-90頁。
- ^ 松本淳「漢文訓読の問題点の検討6(白話文の訓読)」日本漢文勉強会、2010年8月18日閲覧。
- ^ 藤堂(1969), p. 61-64
- ^ a b 貝塚茂樹 他『漢和中辞典』角川書店、1959年4月、1291-1296頁。
- ^ 亀井孝ら『言語学大辞典』第6巻、三省堂、1996年、560頁。
- ^ a b 林四郎「日本語2字漢語の意味核」『コンピュータと言語』林四郎 編、応用言語学講座第5巻、明治書院、173頁。
- ^ a b 藤堂(1969), p. 75
- ^ a b c 鈴木敏雄「漢語語彙概論(初等国語講義)資料」兵庫教育大学、2010年8月21日閲覧。
- ^ 藤堂(1969), p. 78.
- ^ 藤堂(1969), p. 68.
- ^ 藤堂(1969), p. 101-107.
- ^ 藤堂(1969), p. 105,109-110.
- ^ 加納(1999), p. 32.
- ^ 朱徳煕『文法講義―朱徳煕教授の中国語文法要説』 杉村博文・木村英樹 訳、白帝社、1995年10月。
- ^ a b 加賀野井(2002)、138-140頁。
- ^ 加納(1999), p. 77.
- ^ 奥平卓、和田武司『楽しむ四字熟語』1991年12月。
- ^ a b 野村雅昭「結合専用形態の複合字音語基」『早稲田大学日本語研究教育センター紀要』11巻、1998年。149-162頁。
- ^ 国立国語研究所「病院の言葉」委員会『病院の言葉を分かりやすく:工夫の提案』勁草書房、2009年、54頁。ISBN 4-326-70062-9。
朱丹陽 (2009年4月29日). “甲型H1N1流感” (日本語). CRI online (中国国際放送局) 2010年8月24日閲覧。 - ^ 加納(1999), p. 106-107.
- ^ 「間髪をいれず」NHK放送文化研究所、1997年1月1日。2010年9月6日閲覧。
- ^ 加納(2001)、44-45頁。
- ^ 高島(2001), p. 26-27.
- ^ 飛田良文「翻訳漢語」『漢字百科大事典』、92頁。
- ^ 加賀野井(2002)、141-144頁。
- ^ 金田弘、宮越賢『新訂 国語史要説』秀英出版、1991年。70頁。
- ^ 丁一榮「日ㆍ韓 飜譯時, 誤譯을 초래하는 漢字語彙에 관한 考察」『日本文化學報』第8執、2002年。143-145頁。
- ^ 『日本の漢字』, p. 79-81.
- ^ a b 矢野啓二郎、瀧口伸雄、小谷善行「二字熟語を構成する漢字間における比喩関係の扱い」『全国大会講演論文集』第48巻第3号、一般社団法人情報処理学会、1994年3月7日、167-168頁、NAID 110002872504。
- ^ 加納(1999), p. 74-75.
- ^ 加納(2001)、204-205頁。
- ^ 塩田雄大(NHK放送文化研究所)発言〈〔菅直人首相の言う「最小不幸社会」は〕ちょっと聞くと一番小さい不幸な社会というふうに、ちょっと誤解を招きかねないですよね。〔略〕だいたい日本語ではこういう漢字が並ぶことばはですね、たとえば「健康増進」ですとか「立入禁止」ですとか「信頼回復」のように、動詞に当たる部分は〔中国語と異なり〕頭に来ないんですね。〔略〕「不幸最小化社会」というふうに言ったほうが真意が伝わってよかったんじゃないか〔下略〕〉(放送開始8分ごろ)、「流行語スペシャル2010」 『みんなでニホンGO!』、2010年12月25日20:08ごろ(再放送2010年12月31日16:08ごろ)、日本放送協会。NHKオンデマント[リンク切れ]にて2011年1月1日閲覧。
- ^ ジョイス・テリー「漢字2字熟語のプライミング―構造要素情報クロススクリプトの呈示とクロスモダリティの呈示」『日本心理学会第65回大会発表論文集』2001年、218頁。
- ^ 鈴木英夫「軸字」『漢字百科大事典』、91-92頁。
- ^ 『日本語概説』桜楓社、1989年、332頁。
- ^ 高島俊男『お言葉ですが…』文藝春秋、1999年、47頁。
- ^ 『日本国語大辞典』第6巻、小学館、2001年5月、第二版
- ^ 高島(2006), p. 16.
- ^ 高島(2006), p. 12-14.
- ^ 『書き込み式漢字検定5級試験問題集』成美堂、2005年1月。
- ^ 『書き込み式漢字検定4級試験問題集』成美堂、2005年1月。
漢熟語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 03:41 UTC 版)
漢熟語において、「〜ん」または入声音「〜つ」「〜ち」「〜ふ」の後に「は行」音が来る場合。 また数詞に関しては例外的に、「~く」(「六=ろく」「百=ひゃく」)の後でも半濁音が現れる。
※この「漢熟語」の解説は、「半濁音」の解説の一部です。
「漢熟語」を含む「半濁音」の記事については、「半濁音」の概要を参照ください。
- 漢熟語のページへのリンク